ホワイトバレンタインデーに

2月14日。3世紀、ローマ皇帝の迫害によって殉教したヴァレンティヌス司教にちなみ、男女が愛の誓いをすると言われる日。

横浜市内ではなぜか、2011（平成23）年ごろから横浜駅構内で「チョコ下さい」などとという手書きのボードを持って、道行く人からチョコレートを分けてもらおうという「ギブミーチョコ男子」なる若者があらわれ始め、はまれぽでも2012（平成24）年、2013（平成25）年とその様子を伝えてきた。
　

はたして、彼らは今年も現れるのだろうか・・・

ところが今年は、まさかの大雪。ツイッターで調べても情報がない。
　

まさにこんな気持ち

こんな天気で現れるはずがない！　と高をくくりながらも、横浜駅へ。
　

しんしんと降り続ける雪、雪、雪、また雪

昨年、彼らと出会った横浜駅西口に向かってみたものの・・・
　

正午を少し回った時点で、その姿は一切ない

やはり、いないのか。最短ルートを意識しながら横浜駅を西口から東口、東口から西口へ行ったり来たりするも、彼らはいない。
　

こんな馬もいない
　

世間はバレンタイン一色

ちょっと足を延ばしてビブレまでみても・・・
　

蝶のような人のような画のハートも雪まみれ

やっぱり、こんな天気だし、いないんじゃないだろうかと、徐々に弱気になりながら再び駅に戻る。
　

おや！？

去年は馬もいたし、某SF映画の悪役がいたぐらいだから、未来から来たネコ型ロボットの「ギブミーチョコ男子」がいてもおかしくないと思い、様子をうかがおうとした途端に・・・
　

違った・・・。むしろティッシュを配ってた・・・

早く「ギブミーチョコ男子」に会わせてほしい、“ギブミー、『ギブミーチョコ男子』”状態で大雪の横浜駅周辺をさまようこと約1時間。
　

なんか、いた！

でも、ちょっと違う。さらに近づいてみると・・・。
　

女の子！

彼女は大学生のミホさん（19歳）。最近知り合った人が、街行く人と軽い抱擁をする「フリーハグ」という活動をしていることに興味を持ち、「自分もやってみたい」と思ったそう。
ちょうどタイミングよくバレンタインということもあり、ハグしてくれた人には市販のチョコレートをプレゼントしようと、思い切って実行に移しただのという。

最初はすれ違いながら「意味が分からない」と言ったり、チラチラ横目で見て行ったりする人もいたが、徐々に人が集まって来ると、30分ほどで用意した11個のチョコレートがなくなっていた。
　

男女問わずフリーハグ

一番最初にミホさんに声をかけた茅ヶ崎市の専門学校生ハナエちゃん（19歳）は「お姉さんがかわいかったので、つい」と笑顔で話し、チョコレートは「手作りだったら怖いけど、市販品なので後で食べます」と言って家路に着いた。