今回はJR鶴見駅のおはなし、である。
　

鶴見駅にて鶴見線。このホームにいったいなにが？

　
鶴見駅といえば曹洞宗の大本山、石原裕次郎の墓所があることでも有名な總持寺の最寄り駅であり、また京浜工業地帯に隣接する工場の駅でもある。最近は飲食店など、沖縄文化が漂う街でもあります。個人的にはJRを使う場合に花月園競輪場の最寄り駅だったのが思い出深い。
　

鶴見駅前。CIALもできてすっかり近代化してしまいました

　
2012（平成24）年には東口側にCIAL鶴見も開業。すっかり近代化した鶴見駅から発着しているのが、鉄道マニアの間で“神奈川県内のJRにおける三大ローカル路線”として有名な沿線のひとつ、鶴見線。ちなみに残り2つは相模線と御殿場線。
　

こちらは西口。こっちのほうが落ち着くのよね、花月園もこっちだったし

　
その鶴見駅の鶴見線ホームに関するキニナルが寄せられている。筆者は鶴見駅から京浜東北線を利用したことはあるものの、鶴見線はまだ利用経験がない。改札内の改札？ 封鎖されている階段？？　とにもかくにも、実地ということで鶴見駅へ飛んだ。
　

飛んでない。せっかくだから鶴見線から乗り入れることにした。国道駅より

　
飲み屋さんもあるガード下に改札がある無人駅、JR国道駅から鶴見線に乗車すること2分。目的地である鶴見駅、そして鶴見線ホームに到着した。下車して確認すると到着したのは“駅舎側”となる改札口もある3番ホーム。

鶴見駅の京浜東北線ホームは、ひとつのホームに上下線が発着するいわゆる“島式”だが、鶴見線はホームとホームの間に2本の線路が走る“対面式”。中でも端の部分が歩道として繋がっている“頭端（とうたん）式”と呼ばれるホームである。
　

奥の車止めの後ろが歩道になっております

　
Ver.321さんのキニナル投稿によれば、3番ホームの対面にある4番ホームの利用客は、この歩道と“たまに開放されている階段”を使って行き来すると考えられる。まずは問題の階段を探すべく3番ホームを国道駅方向に戻ってみると・・・
　

アッサリ見つかりました

　
あった。
テープが張られて「通行止・只今の時間は通行できません」とある。これは4番ホームに電車の発着があった場合に開放されるのだろうか。それともキニナルにあるように階下に位置する「京急ストア鶴見西店」に関係があるのだろうか・・・？
　

ホーム下にある京急ストア鶴見西店。なにか関係が・・・？

　
とりあえず4番ホームに電車が来るのを待ってみるか、そんな感じで午後3時ごろから約1時間かけて3本ほどやり過ごしたが、3本すべてが3番ホームで発着している。4番ホームの隅では“年賀はがき販売中”の看板が置いてあるのに気が付いたのが、まさか4番ホームって使ってないんですかね？

通常の西口改札と鶴見線ホームを見渡せる形状の窓口があり、そこの駅員さんに聞いてみた。
「あの、4番ホームには電車は来るんですかね？」
　

心なしかガランとしている4番ホーム

「あ、今の時間には来ませんよ」
あ、そうなんですか・・・と思うが早いか、駅員さんの話は一気に“答え”までたどり着く。
　

駅員さんに伺いました（写真はNG）

　
4番ホームは現在、朝のラッシュ時にしか電車の発着はない。鶴見線は国道駅などの住宅地に近いエリアを過ぎた後は海沿いの京浜工業地帯に入るが、終点の一つである海芝浦駅などは駅自体が東芝の敷地内で、関係者以外が改札を出ると不法侵入になる、なんてこともある珍しい性質の通勤路線である。
　

降りられても出られない駅・海芝浦駅（画像提供・あそびすと.com）

　
それ故、朝の通勤時には3両編成の鶴見線だと車内もホームも混雑が激しいので、その緩和をするために4番ホームでも発着を行なっている。
「平日は午前8時20分、土・日・祝日は午前8時30分が最後」だそうで、平日は12本、土・日・祝日は2本しか現在4番ホームで発着する電車はない。

そして、例の階段が開放されているのも「始発から4番ホームでの最終まで」。「発車直前など、車止めの後ろにある歩道だけで渡るのはお客さまの数によっては困難になりますよね」とのことであった。
ちなみに。
念のため京急ストアにも問い合わせてみましたが「いや、あの・・・なんのお話だか・・・」という反応でした。失礼いたしました。
　

4番ホームには「鶴見線の歴史」も。利用できたときはぜひ注目を

さて、鶴見線ホーム内で一つ片付いた。次に向かおう。