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変わりゆく黄金町を後押しする、個性的なお店と経営者を教えて!

ココがキニナル!

黄金橋のミニストップの向かいにできた「MUNCHIES」というお店が気になるので、ぜひ調べてほしいです。(ロイヤルさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

「MUNCHIES」のほか、独自のセンスで個性的な店舗づくりを目指す個人経営者たちの努力によって、黄金町の変化は支えられていた。

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ライター:ナリタノゾミ

多様な文化と人と酒とが結びつく居酒屋「酒房 ぴー」



他案件の取材の際に、「『試聴室その2』(黄金町のライブハウス)に来ているお客さんのお店で、イベントなども開催している面白い居酒屋があるらしい」との噂を入手した。
 


水玉模様の印象的な店舗外観


その居酒屋は、初音町にある「酒房ぴー」。

8~10種類取り揃える日本酒について、「なるべく、どこの酒屋から仕入れているのか、お客さんにバレないようにしているんです」と言って、イタズラっぽく笑う店主の佐藤広之さん。
 


「写真はちょっと苦手で(笑)」と、佐藤さん。頭に巻いた手拭いが小粋だ(イラスト:ナリタノゾミ)


珍しい酒、貴重な酒に、お客さんはどう反応するのか。駆け引きを楽しんでいるようだ。
 


津軽の銘酒「豊盃」(170ml・580円)と酒盗チーズ(200円)を堪能する


「豊盃」(三浦酒造)を蔵元から直接卸している酒店は、横浜市には2店舗しかない(蔵元による回答)。
「あの酒屋から仕入れているのかな?」などと思いを巡らせることも、酒の肴になる。

 

湯豆腐(320円)。つまみ類は500円を超えない
 

卵3つ使用した、厚焼き玉子(320円)
 

日本最古のビールとして、ファンの心を掴み続けているサッポロのラガー、通称「赤星」


「居酒屋を始めたきっかけ? 口下手な自分にとっての、言わば『修行』のつもりだったんだ。でも、実際にお店を始めたら、全く『修行』になってないことに気付いたんだけどね」
26年間に渡る精密機器設計士としてのサラリーマン生活から、飲食店経営の道を選んだきっかけについてそう振り返る。

「僕が、口下手を治す必要もないくらい、お客さんが店の雰囲気を如何様(いかよう)にも変えていってくれるから」

近隣住民やこの界わいに職場を持つ者をはじめ、土地柄、アートプロジェクトに関わるアーティストやクリエイター、「試聴室その2」に関わるミュージシャンなども立ち寄るという同店。
佐藤さん所有のレコードジャケットで飾られた店内には、レゲエやブルースが流れる。
 


レコードジャケットが貼られている店内


畳の敷かれた小上がりを持つ和風の居酒屋の中に、さまざまな人や文化が集まる。
その日、その日で、異なった空気が作り上げられているのだろう。
 


小上がりでは、ミュージシャンの三沢洋紀と大島輝之によるトーク・イベントや、
金原亭馬治による落語会などを開催
 

この日は43歳を迎えた常連客に、相模灘(久保田酒造株式会社)が振る舞われていた


「知人の飲食店経営者から『飲食店経営は甘くない』と言われながらも、開店に踏み切った」という。
「出店したのが、この街だったからこそ、続けられるのだと思う」
街の持つ緩やかな速度や温度が「肌に合う」のだと、佐藤さんは語ってくれた。

同店は10月で3周年を迎える。