「私立探偵濱マイク大回顧展」を通して、伊勢佐木町の映画館の歴史を振り返る!
ココがキニナル!
3月16日(土)~20日(水・祝)の5日間に開催される「みなと映画祭」の第2回「私立探偵濱マイク大回顧展」はどんなイベント?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
作品を一挙に観ることができる楽しみだけではなく、古きよき「映画館の街」伊勢佐木町が再発見できるイベント。当日の様子は後日レポート予定!
ライター:はまれぽ編集部
第2回みなと映画祭は「ハマシネ」に特化
もしかすると、この思いが今回のテーマ作品「濱マイク」を選んだきっかけなのではないか、と聞くと「はい、その通りです! でも、実は単純にひらめいた、という理由もあるんですよ」とおおらかに笑う中村さん。
やっとできました! と今回のプログラムを見せてくれた
「今回は特に『ハマシネ』を新たな気持ちで発信していきたい、という気持ちでコンセプトをしぼりました。日劇をはじめ伊勢佐木町界わいを歩く濱マイクの姿を、たくさんのお客さんと当時を振り返りながら追っていくことで、自分も街を新しい角度から見ることができるのではないか、と思っています」
そう語る一方で中村さんは「実は、今年の映画祭を企画する時に、濱マイクが誕生20周年、そして主演である永瀬正敏さんが俳優業をはじめて30周年、というダブルの区切りのよさに気付き、背中を大きく後押しされたような感じがして“これはやるしかない!”と動きはじめました」と、まっすぐな目でこちらを見つめた。
一本芯が通っていながらも、柔軟に周囲を巻き込んで映画祭をつくりあげている。今回の映画祭では一体どんな体験ができるのだろうか。
「私立探偵濱マイク大回顧展」のみどころは?
ズバリ、今回の映画祭のみどころを聞いてみた。
「映画を観るだけではなく、イベントにも参加してほしい」とおすすめしてくれたのが、「Bar 探偵 in Yokohama」。映画を観たあとには、お酒を飲みながら自由に感想を語りあってほしい、という思いから、この場を作ることを思いついたそうだ。
「私立探偵濱マイク」の林海象(かいぞう)監督が京都で営む「Bar 探偵」のスタッフとメニューをそのまま再現。若葉町の「nitehi works」で3月17日(日)から20日(水・祝)までオープン予定とのこと。
「Bar 探偵」チーフバーテンダーの関根規友さん(写真提供:藤本啓太)
「Bar 探偵」おすすめのハイボール(写真提供:藤本啓太)
映画館を回ったあとには、ゆっくりお酒を飲みながら20年前に「濱マイク」が歩いた伊勢佐木町に思いをはせるのもいいかもしれない。
60周年を迎えたシネマ・ジャック&ベティが見てきた伊勢佐木町
今回の会場となる映画館は「横浜シネマリン」「横浜ニューテアトル」「シネマ・ジャック&ベティ」の3館。
その1つとなる「シネマ・ジャック&ベティ」は、2012(平成24)年12月25日で60周年を迎え、今もなお多くの人々から愛され続けている映画館だ。スクリーンが2つあるということから、映画祭当日はたくさんの本数を上映する。
60周年当日は記念上映会が催された
1952(昭和27)年、戦後の痛手を乗り越え黄金期を迎えていたころにオープンした「横浜名画座」が、建物の老朽化によって1991(平成3)年「シネマ・ジャック&ベティ」としてリニューアル。
2005(平成17)年にいったん閉館したのち、周囲の住人の声やボランティアの声がけですぐに再建する経営者が見つかるが、その経営者も長く続かず、今の株式会社エデュイットジャパン、梶原支配人の手に渡ることとなる。
上映後、入れ替えの度にお客さんに声をかけている梶原さん