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野毛の伝統といわれる流し芸ってナニ?

ココがキニナル!

今年、3年ぶりに野毛で再開された柳通り流し芸ってどんな催しなの?(はま爺さんからのキニナル)

はまれぽ調査結果!

三味線や和楽器の音色に合わせて唄あり、踊りあり、歓談あり。演芸を身近に感じさせる、下町情緒たっぷりのイベントだった。

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ライター:木全 圭

酒は進むし、笑顔は絶えぬ。流し芸の夜は出だしから最高潮


 
一方、高尾会による町流しを尻目に、今回招待された芸人たちは方々に散っていた。『もみぢ菓子司舗』を出てみると、あっちから手拍子が、こっちから 「ペペン、ペン、ペン」と三味線の音色が響き渡っている。でも、どこの店で演じているのかが分からない。柳通り会の会長・山田孝次さん(『七幅』店主)に助けを求めてみると。

「柳通りだけで70軒弱の飲食店があるんですが、芸人はリクエストがあれば、どの店にも出向きます。だから、どこに誰がいるかは把握できないなぁ」
 


「町の風流をいつまでも」と願う山田会長


野毛は、伊勢山皇大神宮の参道として栄えてきた町だとのこと


全長200m足らずの柳通りに店舗数が70軒弱というのも驚きだ。音色を頼りに芸人を闇雲に探すとしたら、ちょっと数が多すぎる。と思った矢先、とある居酒屋の前で柳通り会の法被を着た付き人を発見! さっそく中を覗きに行ってみると・・・。
 
 
  秋田のおなごは なして綺麗だと 聞くだけ野暮だんす
      ア~ ソレソレ
  小野小町の 生まれ在所を おめさん知らねのけ
      ハイッ キタカサッサ
 コイサッサ  
 
そこで手踊りしながら、秋田音頭を唱うのは民謡歌手の柿崎竹美さんだった。
続いてドンパン節や野毛山節など、彼女が立て続けに披露すると、その場に居合わせた客は「かわいいわね」「そんな細っこい体で声が通るよなぁ」と褒めちぎりながら、彼女の懐に次々と投げ銭を忍ばせていく。
 


民謡界のアイドル、柿崎さんは、この後も方々から招待を受けていた


15分ほどのワンマンライブを終えた彼女に声を掛けてみると、

「初めて流し芸に参加したときは、お客様との距離感に緊張しました。でも、この温かい空気を一度味わうと病み付きになりますよ」

と、瞳をキラキラ輝かせて答えてくれた。生まれも育ちも秋田である彼女が柳通り流し芸に訪れたのは、今回で二度目。だが、大道芸フェスティバルにはバンドの一員として10数年間出演してきたため、野毛を第二の故郷のように思っているそうだ。

「全国を巡業していると、シャッター街を見る機会が多いんです。野毛に来ると、そういった町並みを活性化するためのヒントをもらっている気がしますね」

つまり、日本を元気にするヒントが、野毛にあるってこと!? そういえば、道行く人も、居酒屋でグラスを交わす人も、店員たちも、町中で出会う人々はみんな覇気があって、威勢がいい。
新橋辺りの忙しなく、疲れた空気とはちょっと違う。これって筆者の気のせいだろうか?

 
一通りの演目を終えた彼女を取り囲んで激励の声を掛ける見物人
これが流し芸の醍醐味だと、彼女は言う
 

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