宙づりで3回転? 川崎の「スタントマン養成所」で体験レポート!
ココがキニナル!
生田駅近く「スタントマン養成所」の看板を掲げたHERO ACTION CLUBなる秘密結社のような組織が存在。日頃どのような訓練をしてる?われわれの知らない所で地球の平和を守ってるの?(ほっけさん)
はまれぽ調査結果!
カースタント、爆発、火だるま、ダイビング、ワイヤーアクションなど、スタントを企画から行なうスタントマン事務所。養成所ではその訓練を行なう
ライター:紀あさ
スタントマンのさまざまな仕事
WILD STUNTSでは、カースタント、爆発、火だるま、ダイビング、ワイヤーアクションなど、さまざまなスタントを企画から行なう。
最近手掛けている案件としては、映画のスタントや、中国の子ども番組の演出、バラエティー番組での芸人さんの安全確認もこなす。なかでも数が多いのは、小中学校などで開かれる交通安全教室だそうだ。
学校で生徒に、車と自転車がぶつかるのを見せたり・・・(同社提供)
安全を管理する現場スタッフも必要なチームプレーのため、演技するスタントマンだけが全額を貰うわけではない。「工事現場かどこかで夜勤した方が日給としては高いかも」くらいの額だそう。そのため・・・
「車にひかれているのにこれだけ? と思うかもしれません」
うーん、もっと命の対価みたいなものを貰えるイメージがあったが・・・。逆に言うと命を危険にさらす仕事ではないというか、危ない仕事はさせないのだという。過去にも大きな事故はない。だが万一何かあった場合には労災が適用されるそうだ。
「無理な仕事はやらせません。柴原が若いときは、何か難しい仕事があれば柴原が受けていました。私としても誰かがケガするより主人がケガする方がいいですし」という小島さん。
しかし柴原さんも年齢を重ね、後身が育ってきている。実は、ふたりの第3子で次女の沙季華(さきか)さん(26歳)もスタント養成所を経てスタントマンの道を歩んでいる。
親の背中を追って(同社提供)
スタントマン養成所に入るには
さて、スタントになりたい! と思ったら、WILD STUNTSの養成所の応募資格をチェック。「心身共健康な13~27才迄の男女、学歴・ 経験不問」。社会人になってからの25歳くらいの方の応募が多い。学生の場合は保護者ともよく話し合う。地方から出てくる人が8割で、ほぼ男性。
選考はあらかじめ経験がある人を採るのではなく、人としての受け答え、すぐに辞めそうではないかどうか、何か運動をしたことがあるかなどの基本的なことを聞く。
「チームプレーなため、だらしない人や、時間にルーズな人は絶対にダメです」
入会金は10万円、1年目は月額1万5000円、2年目以降1万円、卒業証書などはないが5年くらいで一流になる。早ければ3ヶ月で現場に出て、養成中でもギャラは払われる。
生活費の補てんのためのアルバイトは可能だが、本業が別にあり副業でスタントをしたいというような週末ヒーロー希望者は不可。スタントマン希望のほか、映画の収録前に短期間だけアクション練習をしにくる俳優もいるという。