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神奈川県がワインの生産量日本一って本当? その理由とは

神奈川県がワインの生産量日本一って本当? その理由とは

ココがキニナル!

ワイナリーの件数は山梨県がトップですが、ワイン生産量は神奈川県が一位だとか!/神奈川県のワイン工場って?生産量日本一の根拠は?(白マントさん/ナチュラルマンさん)

はまれぽ調査結果!

ワインの生産量は神奈川県が日本一で、その約95%がメルシャン藤沢工場で生産されている。その理由は、南米をはじめ海外から手頃な値段で大量にワインの原料が輸入できるため

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ライター:丹治俊樹

工場の内部に潜入!



今回、そんな工場の内部を見学できることに!

 

工場見学のためヘルメットと防護服を着用
 

工場見学は、一般には受け付けておらず、取材対応や関係者への説明時に限られているそうだ。

 

大量のワインが入っているタンク
 

まず案内していただいたのは、敷地内にある巨大タンク(発酵タンク)。こちらのタンクには、ワインの原料となる濃縮果汁と、それを糖度20%程度までに薄めてから酵母を加えて発酵させたものが入っている。タンク1本の容量は60キロリットルで、1人の人間がフルボトルを毎日飲み続けても、230年間かかるほどの量だという。

 

一方コンテナで運ばれてきたこちらは?
 

このコンテナには工場に運び込まれた輸入ワインが入っている。こちらも藤沢工場で商品化するための「原料」だ。工場内では加工されず、そのまま貯蔵タンクに移される。

 

輸入ワインが移される貯蔵タンク
 

続いては、工場の建物内に入ることに。今回は瓶詰めする直前のワインを加工する工程を見せていただいた。

 

ほんのりとワインの香りが漂う工場内
 

上からホースがぶら下がっている
 

このホースを使ってドラム缶から原料の濃縮果汁を吸い上げ、先ほどの巨大タンク(発酵タンク)へと送る。ここでは、1日に100~150本ほどのドラム缶から果汁を吸い上げるという。

 

酵母を取り除くための遠心分離機
 

続いては、発酵し終えた果汁(ワインの素)から、遠心分離機で酵母を取り除く工程。遠心分離機が回り続けていることもあって、部屋の中には轟音が鳴り響いていた。

 

分離されて出てきた酵母
 

上写真は、発酵を終えて分離されて集められた酵母。この部屋の中は発酵ガスが大量に出ているためか空気が薄く、少し息苦しいほどだった。

酵母を取り除いた後は、2段階のろ過を行う。最初は珪藻土(けいそうど:化石などの粉末)で荒くろ過をして、その後にシート濾過器というフィルターを通す。

 

ここで珪藻土によるろ過が行われる
 

その1段階目のろ過は「珪藻土」によってろ過されるのだが、ワインに含まれる不純物の度合いによって珪藻土の荒さを変えているという。

ろ過機の中は円盤状の板を敷き詰めたような構造になっており、各々の円盤に珪藻土が詰まっている。

 

これが実際の珪藻土、今まで嗅いだこともない、何とも言えないにおいがした
 

2回目のろ過をするフィルターは1枚づつ丸くなっており、このフィルターによって微生物まで除去することができるという。この2回のろ過を経て、瓶詰めの工程に進むのだ。

 

清掃中の様子。円盤状のもの一つ一つがフィルターだ
 

実際に工場でワインが作られる過程の一端を見ることができ、大量の原料を使っていることが印象に残った。しかしこの原料は一体どこから来ているのだろう? 非常にキニナル・・・。