石川町にある厳重に封鎖された公園。実際に遊べるの?
ココがキニナル!
石川町駅南口を出て柱の裏辺りの線路下に封鎖された小さな公園があります。厳重な囲いと注意書きが貼ってますが、張り紙のところに連絡すれば使えると書いてます。実際に遊べるんでしょうか(zimpachiさん)
はまれぽ調査結果!
「石川町二丁目」町内会の催しや近隣の子どもたちの遊び場として活用中。「封鎖された公園」は「閉ざされた公園」ではなく「安全に守られた公園」だった
ライター:秋山 千花
封鎖された公園。その理由は?
張り紙から入園管理を行っているのが「石川町二丁目 子どもの遊び場運営委員会」であることはわかったが、電話番号など肝心の連絡先についてはまったくわからずじまい。そして、繰り返し言うがこの日の最高気温は37度。
―これは、もう、無理でしょう―
限界設定は常に低く、明日できることは明日やろうを信条に生きる不甲斐ない己を慰めつつ帰路につこうとしたその時である。目の前に見えたのが、こちらのお店。
「野州屋商店」さん
見るからに地域密着型の町の金物屋さん。
筆者にとって、石川町駅はやはり中華街や元町など観光地のイメージが強い。これまでにも何度となくこの地を訪れていながら、駅前にあるこのお店の存在に気づかずにいたのは、そのイメージ故の先入観であろう。意外に下町っぽいなと驚きつつも、「このお店の人ならもしかしたら公園について何か知っているかも」と突撃してみることに。
店の奥から現れたのは御年83歳の落合敏夫さん
「怪しい者ではありません」と必死で弁明した上で、「高架下の公園が閉まっているのはなぜ?」と尋ねると、「ああ、あれね。前にね、ホームレスが入りこんじゃったんだよ」と、これまたあっさり封鎖の理由が判明。
「町内会で鍵を管理してるから、木戸さんに言ったらいいよ、ほらこの先行って曲がったとこに表札が出てるからすぐわかるよ」と親切に鍵のありかまで教えてくれる落合さん。現在、町内会長さんは離れたところに住んでいるらしく、副会長の木戸さん宅へ行ったら話は早いとのこと。
この地で金物屋を営んで26年。以前は、炭の卸しをしていたそう
しばし、落合さんと歓談した後、教えていただいた町内会副会長の木戸さん宅へ向かう。見ず知らずのお宅への突然の訪問にドキドキしながらも玄関のブザーを鳴らすと・・・
迎えてくれたのは木戸キヨ子さん
突然の訪問を詫びつつも事情を説明すると、木戸さんは「暑いのに大変ねぇ」と優しい笑顔ですぐに「子どもの遊び場」について教えてくれた。
「子どもの遊び場」が封鎖されたのは、5~6年前のことである。封鎖された大きな原因は、先の落合さんの話にもあったようにホームレスがこの公園にたくさんの荷物を運び込み、寝泊りするようになってしまったためであるという。ここで遊ぶ子どもたちの安全を第一に考え、中区と相談の上、封鎖に踏み切ったらしい。
「子どもの遊び場」の鍵は町内会が管理
「子どもの遊び場」には、遊具スペースと空き地スペースがあり、遊具スペースには二台のシーソーとジャングルジムが置かれている。
二台のシーソーと空き地スペース
ホームレスは空き地スペース奥の柱のあたりに居を構えたらしい。確かに住み心地がよさそう。高架下であるため雨風をしのげるという利点が、逆に望まない結果を生み出してしまったことは皮肉な話である。
子どもたちの大好きなジャングルジム
通常時は施錠されているが、現在も町内会のお祭りや避難訓練の場として、また町内会掃除の一時的な集合場所としてなど有効に利用されているとのこと。実際に中に入ってみるとシンプルでありながらも、掃除が行き届いており荒れた様子は微塵も感じられない。
もちろん、近隣保育園や子どもたちに貸し出すこともあり、遊具の定期的な点検も行われているそう。「町内会以外の人も希望すれば利用できますか?」の問には、「きちんとした理由があればご相談にのることもできると思います」との回答が返ってきた。
定期的に掃除を行い、草むしりもしている
公園南側にある町内会の倉庫。中には神輿や避難具が入っている
取材を終えて
たくさんの張り紙と「封鎖」という言葉から冷たく閉ざされた寂しい公園をイメージしていた筆者。しかし、実際に現場を訪ね、そこを管理する町内会の人々と触れ合うことでそのイメージが誤っていたことに気づかされた。
「中区子どもの遊び場」は、「閉ざされた公園」ではなく「安全に守られた公園」であると言えるのではないだろうか。取材時に見ず知らずの筆者に冷たい水を出してくれた木戸家のお孫さん(小学3年生)の優しさや、そのお孫さんをさりげなく見守る木戸さんの表情にこの町の人情味を見た気がした。
―終わり―
はま045かぜさん
2014年09月02日 02時34分
鍵をかけなければいけない公園とは何だかとても寂しいですが、やはり場所柄 様々な問題もあるかと思いますので仕方のない事でしょう。何かあってからでは遅いですからね。公園で遊んでいる子供達の元気な声を聞くと何だかホッとします。簡単ではありませんが、いつの日か鍵が取り外され 笑い声がもれる公園になるといいなって思いました。暑い中の取材ご苦労様でした!
Sさん
2014年08月31日 16時40分
専門家の立場からご忠告させていただきます、鍵の写真は削除をお勧めします、あの写真から不正に合鍵を作ることが可能だからです
しゅうぴょんさん
2013年09月06日 15時40分
小さい頃に良く遊んでました久しぶりに写真を見たら凄く綺麗になっていてビックリです。でも自分が子供の頃もホームレスの人はいた気がするなぁ。