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横浜に路面電車を復活させる計画って、どうなっているの?

ココがキニナル!

横浜に路面電車を復活させる動きがあると聞きました。「横浜にLRTを走らせる会」というNPO法人もあるようですが、計画、実現性、復活させるメリットなどを取材してください(海の狸さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

同会による計画案は4路線。渋滞や環境問題などさまざまなメリットがあるようだが、横浜市は鉄道網整備に重点を置いているおり、実現性は低そうだ。

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ライター:河野 哲弥

NPO法人「横浜にLRTを走らせる会」とは



かつて横浜市内を網の目のように走っていた横浜市電。1960年代を中心に順次廃線が進み、今ではバス路線が、その役目を担っている。

ところが投稿によれば、今また、路面電車を復活させようという動きがあるらしい。そして具体的な活動をしているNPO法人もあるそうだ。
 


NPO法人「横浜にLRTを走らせる会」の公式サイト


そこで、同会にコンタクトを取ってみると、近々理事会が開かれるらしい。その前の30分程度なら時間を割いていただけるそうなので、取材を申し込んでみた。

実際に、どのような活動をしているのか、実現性はあるのか。そして、一度廃線が決まった路面電車を復活させるメリットはどこにあるのか、ぜひ確認しておきたいところだ。



LRTとは何なのか



待ち合わせ場所となったのは、横浜駅西口近くにある、「かながわ県民活動サポートセンター」。

営利を目的としないボランティア活動などの支援を行っている施設で、打ち合わせのためのフリースペースや、情報コーナー、チラシなどを作成できるワーキングコーナーなどを利用することができる。
 


すっかり日も暮れた、かながわ県民活動サポートセンター入口の様子


9Fにあるフリースペースに向かうと、そこにはNPO法人「横浜にLRTを走らせる会」の代表者が、すでに待っていてくださった。まずは、LRTとはどういった乗り物なのかから、お話を伺ってみることにした。
 


左から、同NPOの伊藤さん、事務局長の松川さん、副理事の清水さん


清水さんによれば、LRTとはLight Rail Transit(新型路面電車システム)の略とのこと。「Light」には、「簡単な」や「手軽な」という意味があるらしいが、明確な定義はないらしい。

また、普通の路面電車と違って、車両の底が地面に近い低床式の車両を使っているところが、特徴であるそうだ。

 


リヨンで実際に走行しているLRTの例 (画像提供同NPO、以下略)


こうしたLRT。都心部に敷設されるケースが多いのだが、その背景には「マイカーによる通勤など、都市の交通量に飽和状態が来ていることが挙げられる」と、松川さんは話す。同じ程度の車内スペースに対し、車なら大抵1人か2人だが、LRTなら数十人の乗車が可能なので、渋滞の緩和に効果があるそうだ。

また、低床式であることから老人などにも利用しやすく、電気で走るので環境にも優しい、訓練を受けた乗務員が運転するので事故も少ないなど、多くのメリットがあるという。

なお、デメリットは特にないそうだが、あえて言うなら、地面がデコボコしてしまうため邪魔に感じる、もしくは使う人がいなければ赤字になってしまう、ということが挙げられる。

しかし、自動車と比較する上では、現行のバスでも、同じような効果があるのではないだろうか。この点について伊藤さんは、「LRTだと線路が目に見えるから、どこを走っているのか、どこへ向かっているのかが一目瞭然。バスの場合、バス停を探すところからはじめないと分からないし、全く別の方向へ連れて行かれるようなこともある」と話す。

 


同じくパリのLRT例、確かに方向の視認性は、バスにはないメリットだ


「そして何より、カッコイイでしょ」というのは、皆さんの意見。常に時代を先取りしてきた横浜には、LRTこそがふさわしいという訳である。