カップヌードルミュージアムパークに松が植えられた理由とは!?
ココがキニナル!
万葉倶楽部北側に運河に沿った松並木があります。幼どこかの海に海水浴に行った時に見た懐かしい光景とダブりますが、どうしてあそこに松並木があるのでしょうか(Nipさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
植えられているのはクロマツ。クロマツは塩に強いため、海辺の公園に最適!また、港の風景の邪魔にもならないため、公園完成時から植えられていた!
ライター:田中 大輔
白砂青松。
日本には昔からそんな言葉があるくらい、海辺と松の取り合わせは美しい風景を作り出すものとされる。
日本三景にも数えられる景勝地、宮城県の松島などはその代表例だ。
今回のキニナルでは、みなとみらい地区にもそんな風景があるという情報が。
なぜ、近代的を通りこして近未来的なイメージすらあるみなとみらいに松が植えられているのだろうか。
名前の変わったあの公園
投稿にあった場所は、万葉倶楽部の裏手。
万葉倶楽部の裏側はすぐに海が迫っているから、砂浜はないものの海辺の松という趣になっているようだ。
つまり、この場所とは新港パークのこと。
パシフィコ横浜方面から国際橋を渡って左側に折れても入ることができるし、万葉倶楽部とカップヌードルミュージアムの間を左折してもたどりつくことができる。
ところで、新港パークは2012(平成24)年8月から愛称がついた。
カップヌードルミュージアムを運営する日清食品がネーミングライツを取得し、現在は“カップヌードルミュージアムパーク”という名前になっているのだ。
案内板の表記や交差点の名前も変更済み
公園に広がる松の風景
公園は海に面していて、芝生の敷き詰められた小山がいくつかある。
遊具などがあるわけではなく、のんびりと時間を過ごすのに向いている場所だ。取材時はお昼時だったこともあり、芝生に座ってお弁当を食べている人たちの姿も多く見かけた。
そして、公園内には確かに松が。
公園の入口のひとつ。松並木の奥に海が見える
湘南の海水浴場などでは松をびっしりと植えて防風林を作っているが、ここの松は一本一本の間隔が広めに取られていて、防風林としての機能は期待できそうにない。
防風林にしてはスカスカ。奥に見えるのはカップヌードルミュージアム
では、なにかほかの役割があるのか、あるいは別の機能があるのか。
真相を確かめるべく、公園を管理する港湾局に取材に向かった。
防風林・・・ではない!
対応してくれたのは、港湾局賑わい振興課の担当者。
港湾局のある産業貿易センター
賑わい振興課は、臨海部の市民利用施設を管理し、施設を通じて「にぎわい」を作り出すという仕事をしている部署だそうだ。
カップヌードルミュージアムパークのほか、先日の記事にも登場した日本丸なども管理している(日本丸は指定管理者がいるため、直接的な作業はそちらが行っている)。
まずは防風林なのかどうかの確認してみると、「防風林ではありません」という答え。
この公園が新港パークとして完成したのは2001(平成13)年のこと。その後、先述の通りカップヌードルミュージアムパークと愛称が付けられた。
建設時、そのコンセプトとして「港の風景をゆっくり眺められるような公園を目指した」とのことで、防風林のようにびっしりと木を植えることは、松であるなしに関わらずコンセプトから外れているというわけだ。
公園からの風景。木が多いとこの景色の邪魔になってしまうというわけ
では、なぜ松か。
意外にも「松に特別な役割があるわけではない」そうで、いくつかの理由からこの公園に適していると判断されて植えられているのだそうだ。
その理由とはなんなのだろうか。