日吉なのに044？　大学進学をきっかけに横浜に来た筆者にとって、横浜の市外局番は、ずっと「045」だと思っていた。それなのに・・・。そういえば、日吉は以前はまれぽでも調査した通り、日吉はかつて市境になっていたエリア。そのこととも関係があるのだろうか。

ただ、投稿には「日吉」としかない。日吉と044の関係はなにか。早速、電話番号や住所に関連する資料を調べてみることに。
　

市境とされた1937（昭和12）年ごろの日吉付近（「橫濱市史稿」より）

さまざまな資料によると、1937（昭和12）年に神奈川県による分村合併が実施された際、矢上川をはさんで西側、現在の日吉町、日吉本町、下田町、箕輪町の4町が誕生し、横浜市に編入された。しかし、旧・電電公社（現在のNTT）の基地局の関係で電話番号は川崎に振られた044のまま、「準市外局番」扱いになった。

このため、同じ横浜市内へも「045」をダイヤルする必要があり、また川崎に電話するときも「044」をダイヤルしないと通じなかった。この状態は1990（平成2）年9月30日まで続いたという。
ということは、キニナル場所はこの4町のうちのどこかにあるはず。おおよそのメドがついたところで日吉に向かう。

いざ日吉へ

　

日吉駅に到着

早速、駅構内にある地図を確認。日吉駅周辺は普通部（ふつうぶ）通り、中央通り、浜銀通りなどメーン通りが扇状に伸びている。とりあえず、人の流れに任せてにぎやかな方へ。
　

東横線と地下鉄が乗り入れるため、にぎやかな日吉駅前

最初に選んだのは横浜にゆかりがありそうな「浜銀通り」。
　

バス通りにもなっている「浜銀通り」

飲食店やドラッグストアなどが軒を連ねる通りを進むこと約2分。通りの名前の由来にもなっている横浜銀行を過ぎたころ、ふと1軒の建物が目に入ってきた。
　

・・・ここか？

道行く人は気にする様子がないが、確かに看板にはキニナルにあった写真の建物のようだ。
　

これが投稿にあった写真

さらに近づいてみる。
　

確かに「ダイヤモンド」の文字が
　

市外局番もたしかに「044」

横浜市の市外局番が045に統一されたのが前述の通り、1990年であることを考慮すると、開業は少なくとも20年以上前と考えてよさそうだ。加えて、市外局番以降も1ケタ少ない。
いったい、どんな人が経営していたのだろうか。近所の人に話を伺った。