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テレビ番組「マネーの虎」で出資を受けて開店した茅ヶ崎のイタリア料理店「ラ・パットーラ」のその後は?

ココがキニナル!

かつてテレビ番組『マネーの虎』で出資を受けて茅ヶ崎に開店したイタリア料理店「ラ・パットーラ」のその後を取材してください(ロイヤルさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

2002年のオープンから11年を経て、湘南に4店舗を展開。お客様の笑顔を守り、スタッフを守る「世界一のレストラン」をつくりあげていた

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ライター:秋山 千花

また新たな志願者が現れた。
自信満々だ。
事実、この44歳無職の男が現金980万円を獲得する。

お金の使い道は・・・
「世界一のパスタとピザのレストランチェーンを開業します!」
 


「マネーの虎」(YouTubeより)


これは、かつて一世を風靡(ふうび)した日本テレビ系のバラエティ番組「マネーの虎」のひとコマである。
同番組は、「夢はあるけど金がない」そんな志願者たちが、虎と呼ばれる年収億単位の大物起業家たちの前で夢を語り、その実現のための出資を募るという斬新な企画で当時絶大な人気を博した。

多額の出資をめぐる緊張感あるやり取り、虎たちの辛辣な指摘が刺激的で、庶民代表である「ノーマネーの猫」な筆者もテレビの前で志願者のプレゼンにケチをつけながら夢中になって見ていた記憶がある。
そんな「マネーの虎」に熱い思いを持って登場し、株式会社ひばりプロダクション・加藤和也社長に980万円の投資を決意させた男は現在、茅ヶ崎市を中心にイタリアンレストランを営んでいるという。

果たして番組内で語った「世界一のレストラン」になっているのだろうか?



では、その11年後の姿を見よ!


男が営むイタリアンレストランの名は「ラ・パットーラ茅ヶ崎本店」。JR茅ヶ崎駅南口から徒歩5分の商店街にあった。
 


「ラ・パットーラ茅ヶ崎本店」


店のドアを開けると、迎えてくれたのは「当時44歳無職の男」改め、イタリアンレストラン「ラ・パットーラ」オーナー兼社長・立花洋氏(55)。さりげない立ち居振る舞いで椅子をすすめる。渋みのある声と長年のサービス経験から自然に生まれるスマートで鮮やかな接客が実に印象的だ。

現在は、「ラ・パットーラ茅ヶ崎本店」のほかに、平塚海岸通り店、鎌倉芸術館通り店、「COOPERS café(クーパーズカフェ)」の4店舗を経営している。現在、年商2億2000万円、従業員数は50名まで成長をとげた。
彼が伝説の番組「マネーの虎」で980万円の投資を受け、茅ヶ崎の地に「ラ・パットーラ」をオープンさせたのは、2002(平成14)年のことである。当時、番組で彼は言った。「世界一、お客様のことを考えることのできるレストランをつくります」と。
 


向けられたカメラにはきっちりとサービス


お客様のことを第一に考えるサービス、それは100人いれば100通りであると立花氏は言う。だから、彼の店にマニュアルは存在しない。立花氏はスタッフにお客様の「目を見なさい」といつも話しているという。例えば、キッチンを見ているお客様がいる。もしかしたら、料理の提供が遅れているのかもしれない。
店内を見回しているお客様がいる。お客様はお手洗いに行きたいのかもしれない。

お客様が何を求めているか。それは、無意識のうちに視線や態度に現れる。そこに気づくためには、お客様の立場に立って考えることが大事なのだ。
 


店内の様子。照明が落ち着いた雰囲気。


取材中、店内奥のテーブルが空いた。すぐにスタッフが入り口脇のテーブル席で食事の提供を待つ客に奥のテーブル席が空いたことを告げ、席移動の希望を伺う。
「自分がお客様なら、どうしたいか。出入口付近より奥の方が落ち着いて食事ができる。スタッフはそれを判断しただけ」。

ごく当たり前のサービス。しかし、実際に店側の立場に立つと、席移動のわずらわしさが勝ってしまうことも少なくない。番組の中でも語られた彼の飲食サービスに対する信念、その思いは名刺裏に記載された「『お客様のことを考える事』それが私たちの仕事です」この一言に尽きる。
 


各スタッフの名刺裏に書かれた立花氏のサービスに対する思い


「ラ・パットーラ」HP上にある彼のブログからは、彼が常にアンテナを張り巡らしさまざまなことに興味を持ち、考え、吸収していることがうかがえる。ブログを通し、ラ・パットーラという店や立花氏という人間に興味を持ち、店を訪れるお客様も少なくない。
 


ネットから情報を得て盲導犬育成活動に賛同。