ついに発見! 家系なのにご当地ラーメンが存在する店舗とは!? ~横浜家系ラーメン全店制覇への道 其の拾五~
ココがキニナル!
「家系ラーメン全店制覇への道」 サイドメニューでご当地ラーメンを提供している「あじゃあら」「えびす」「ら~めん市場」の3店舗をご紹介
ライター:千葉 こころ
横浜市内の「家系ラーメン」店を全店調査するというこの企画。前回は★5段階の味評価を店主の前で発表するという新企画を交えながら、今年に入ってオープンした「拉麺ぼうず」「とらきち家」「真心家」の3店舗を紹介した。
3店舗内で最高得点★3つ半を獲得! (写真:とらきち家)
マーコ氏の弟子入りテストに備え、日々家系ラーメンの猛勉強に励むライター・千葉(以下:チバコロ)。
そんな心の内を見透かしていたのか・・・
「今日は家系ラーメン店でご当地ラーメンが食べたい気分なんですよねー」と、マーコ氏が突然プロジェクト本部に現れた。ご当地ラーメンとは「全国各地その土地ならではの特色を持つラーメン」を指すが、そんなメニューが横浜市内のとあるラーメン店で提供されているとの情報を得たらしい。
それどころではない! と思いつつ、家系ラーメン店が作るご当地ラーメンというのも、正直キニナル。
そこで今回は、ご当地ラーメンを提供する3店舗を紹介しようと思う。
地元の味で勝負! 横浜でNo.1かもしれない○○も・・・!?
最初に訪れたのは、JR横浜線十日市場駅から徒歩1分にある「あじゃあら」。
個性あふれる店構え
店内も遊び心満載
店主の駒谷有亮(こまやゆうすけ)さんは以前フレンチのシェフとして腕を振るっていたが、実家の家業を継ぐために一度飲食業界を離れたそう。その後さまざまな業界を渡り歩く中でラーメン店「一寸法師」の立ち上げに携わったことが、ラーメン業界へ足を踏み入れるきっかけになったという。
その後、とある事情で閉店となった、「一寸法師」を買い取り15年ほど前に「あじゃあら」をオープンさせたそうだ。
店主の駒谷さん。店名はインスピレーションでつけたそう
家系ラーメン店での修行経験はないそうだが、数え切れないほどの家系ラーメン店を食べ歩いて舌でその味を覚え、前述のラーメン店で学んだノウハウを元に試行錯誤をくり返し、今の味に行き着いたという。
れんげもお洒落な 「正油とんこつラーメン(670円)」
使用している麺は家系ラーメンでは珍しい羽田製麺の中太麺。7回の試作を経てようやく完成した同店特注麺だ。
パスタのような食感
形式にとらわれない感性はラーメンにとどまらない。昨年の夏に立ち飲み処を新たに併設し、17時からはお酒と共に味わうこともできるのだ。
立ち飲みならぬ立ちラーメンも!
極めつけはメニューの豊富さ! 感性で創り上げた麺のグランドメニューはなんと40種類!
横浜No.1のメニュー数!? このほか期間限定メニューもたくさん
バラエティーに富んだメニューを眺めていると、ふと目に入った文字・・・「サンマーメン」だ!
サンマーメンといえば、横浜のご当地ラーメン。これを食さず何を食す!?
「一番美味しいサンマーメンを」と独自に開発
スープも餡もしょう油ベースの 「サンマーメン(800円)」
箸が持ち上がらないほど!? 濃厚なとろみ
オリジナルで創り上げた家系ラーメン、そしてサンマーメンの味はいかほどか!?
こだわりのスープを丹念にチェックするマーコ氏
そしておもむろにペンを手にした・・・
前回からスタートした新企画! 家系マイスターであるマーコ氏に、ラーメンの味のみを対象とした5段階評価をボードで表してもらい、その場で発表してもらうというもの。
今回はいくつの★が輝くのか!?
「辛口なんでしょ~。控えめに頼むよ~」
店主の予想は★1.3!? 想定外の数字にマーコ氏も困り顔
自信の表れか!? 緊張の面持ちながらもどこか堂々と発表を待つ店主。
さて、下された評価は・・・?
★2つ半を獲得!
日本各地のラーメン店の売上げを軒並み上げまくり、日本で5本の指に入る敏腕ラーメンコンサルタントであるマーコ氏。
商品力はもちろん、外観力、店主力など店の総合力を上げるため店主に告げたアドバイスの一部を「マーコの本気コンサルチェック」として紹介しよう。
マーコの「本気コンサルチェック」
1.味は悪くないので、とにかく現代需要にそぐわないとんこつ臭は排除すべし。
2.オペレーションの低下や看板商品の進化に影響を及ぼすので、メニューはもっと絞るべし。
3.新規客からすると何店か分かりづらく非常に入りにくい外観なので、「一目でラーメン店」しかも「売りである家系ラーメン店」と伝わるような外観に強化すべし。
アドバイスを痛感!
~マーコ&チバコロの総評~
マーコ氏:予想以上のスープのボディ感、ガッツリとチー油も効きストロング系に属するが、とんこつ臭が強く、現代のとんこつ臭撲滅の流れを考慮すると、明らかにマイナス部分といえよう。また、麺に関しても麺自体の主張が強い分、スープとの絡みが弱い。
サンマーメンは、スープ全体が餡ワールドで「麺を持ち上げるのが難しい状態」になっており、これまで食してきたサンマーメンでトップ3と言えよう。
チバコロ:とんこつ臭がかなり残り、美味しくいただいても後口が気になってしまった。サンマーメンはスープと餡の合わさり具合が絶妙で、チバコロにとっては上位ランクインの一杯!