裏横にある“おいしい・安い・隠れ家的な店”をレポート!裏横の“裏”のヒミツも明らかに!
ココがキニナル!
横浜駅東口から高島~平沼地区の一帯を「裏横浜」と呼んでおり、感じの良いお店がたくさんあります。裏横の裏の由来は?またお店や地域の人は裏横という名についてどう思ってる?(なごたんさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
裏横の由来は「ビストロ フレッシュ」のオーナーが「裏横」と答えたのがきっかけ!住民や店の人々は裏横に対して悪いイメージを持ってはいなかった!
ライター:松宮 史佳
投稿にもある通り、裏横とは“横浜駅東口から高島、平沼まで”の三角地帯のことで、通称“裏横”と呼ばれている。
三角地帯が“裏横”と呼ばれているエリア
住民の方々は“裏横”と呼ばれることについてどう思っているのか!? 現地へ赴き、男女計10人に調査。すると、“裏横”という言葉を知っている人は半数いた。そこで、「裏横を知ってる」という方々に(裏横の)イメージを伺ったところ、「特に何も思わない」という人が多数。「裏原(=裏原宿)みたいでいい!」と言う方が1人いた。
“裏横”と呼ばれることに関して、悪いイメージを持っている人はいなそうだった。
ところで、いつから裏横と呼ばれるようになったのか。またそのきっかけは?
インターネットで検索&裏横で聞き込みを開始。すると、あのエリアを「裏横と名付けた男性がいる」という情報を入手! そこで、取材を申込むと「OK」とのこと。早速、その男性に突撃インタビューを敢行することに!
“裏横の名づけ親”が登場!
裏横の名付け親という男性は「有限会社フードコミュニケーション」代表取締役の入交功(いりまじりいさお)さん。同社は裏横にある「ビストロフレッシュ」や「リストランテ リアル」など、市内にお店を5店舗経営している。
裏横にある「ビストロ フレッシュ」で入交さんにお話を伺った
入交さんは高知県出身。高校卒業後、日産自動車に勤務。20歳の時、飲食店に興味を抱き、アルバイトを始めたという。そして、飲食店開業を目標に掲げ、日産自動車を退職。飲食店で経験を積み、1999(平成11)年に27歳で「ビストロフレッシュ」をオープンした。
“裏横”の名が出たのは2000(平成12)年ごろ。入交さんが経営する「リストランテ リアル」にお客さんとして来ていた『Yokohama Walker』の方に「このエリアは何と呼ぶのか」と尋ねられ、横浜駅の東口は西口と比べて人通りが少なく、隠れ家的な場所だったので、大人のイメージがある裏原や代官山のようなエリアにしたいと思い、「裏横」と言ったのがきっかけだそうだ。
裏横発祥の地「ビストロ フレッシュ」
その後、『Yokohama Walker』で特集され、裏横の名は瞬く間に広まっていった。さらに、ここ5年ほどで「裏横」と名の付くお店が増え、「裏横」という名称はだいぶ浸透したとのこと。裏横には「個人店や家族経営の店が多いですね」と入交さん。
「ビストロ フレッシュ」がオープンした2000年前後、裏横の客層は近隣に勤めるアパレル関係の女性が大多数を占めていた。理由を聞いてみると、「風俗店もないし、客引きもいないので、安心して楽しめる場所だからでしょう」と入交さん。最近は女性だけでなく、会社員の男性も多いという。
裏横では積極的にイベントを行っている。2011(平成23)年には、スタンプラリーを開催。500円でスタンプカードを購入すると、加盟店で指定のドリンクが1杯無料に(料理一品は注文必須)なるという、お得なイベントだ。今年も9月から開催するとのことなので要チェック! 今回は最多の23店舗が参加するそうだ。また、「裏横浜商店会」として申請。今後さらに「発展させていきたい」とのこと。
最後に入交さんにオススメの店を伺う。すると「いつも活気があり、にぎわっている」という人気店を教えてくれる。早速、裏横の人気店へ!
裏横の人気店「〇う商店」
「ビストロ フレッシュ」から徒歩数分。“こんな所に!?”という、超裏路地にウワサの店「〇う商店」(まるうしょうてん)が! 店内へ入ろうとすると・・・。
「!!!!」
18時半過ぎにもかかわらず、店内は会社帰りの人々で満席! 「席が空いたら電話をくれる(byスタッフの方)」とのことなので、裏横を散歩して待つ。
・・・30分後。携帯が鳴る。スタッフの方によると、席が空いたそうだ。多くの人々が早くから通う「〇う商店」。一体どんな店なのか!? ドキドキしながら中へ。
店内はグループ客が多く、超にぎやか!
席は相席になっており、ほかのお客さんとも話が弾みそう。会社の仲間らしき団体さんの隣に座る松宮。
副店長の佐竹忠将(さたけただすけ)さんに手短にお話を伺う。佐竹さんはオープニングからのスタッフで、始めはアルバイトからスタートしたんだとか。
副店長の佐竹さん
同店は「有限会社 たのし屋本舗」が経営しており、本店は横須賀市にあるとのこと。横浜市には裏横に「〇う商店」と「〇う商店別館」、野毛には「〇う商店さん」の3店舗があるそうだ。
まず、一杯頼む松宮。人気というドリンクを注文すると・・・
どーーーーんと「生グレープフルーツサワー(420円)」が登場!
「〇う商店」は2008(平成20)年オープン。開店当初は“超裏路地”という立地のため、苦戦を強いられた。そこで、社長の下澤敏也氏は三浦半島産の新鮮な魚介に着目。漁港に通って2年がかりでルートを開拓し、“新鮮でおいしい魚介”を仕入れるようになったそうだ。以後、「美味しい魚が気軽に楽しめる」と口コミで評判になり、人気店に。現在、土日は50~60人が並ぶこともあるとか!
メニューは仕入れ状況により異なるので、日替わりなのだ!
佐竹さんにオススメを伺うと魚介満載の「どっさり盛!」と答えてくれる。と、いうことで「どっさり盛」を注文。
・・・数分後。目の前には“魚介の山”が!
まさに名に違わぬ“盛りだくさんぶり!” 「どっさり盛(1980円)」
「どっさり盛」には中トロ・ヒラメ・アジ・カマス・カンパチ・カワハギの肝和えなど10種ほどの刺身がぎっしりと盛られている。ふと、隣のお客さんの「どっさり盛」を見ると、タコの姿が! 佐竹さんに確認したところ、仕入れの関係から「お客さんにより内容が異なる」そうだ。
刺身はどれも新鮮でおいしい! が、特にカワハギの肝和えが濃厚で気に入った松宮。
おいしいサワーを飲み、新鮮な魚介を食べてご満悦
続いて、佐竹さんオススメの「ガランチョ(1480円)」を頼んでみることに。“ガランチョ”ってどんな魚なんだろう!?
・・・10分ほどで“ガランチョ”が登場!
ガランチョは全身が長すぎて写真に入り切らない
ガランチョの見た目は黒いが、中の身は真っ白! かなり脂が乗っている。
最後にシメの「秘伝煮汁のTKG(380円)」をオーダー
・・・ちなみに“TKG”とは卵かけご飯の略。
ご飯の真ん中を空け、上から卵と煮汁をかける
・・・早速ひと口。魚介のだしが効いた秘伝煮汁の旨味が五臓六腑に染み渡る。まさにシメにふさわしい逸品だ。心身ともに満たされ、ボーっとしていると、隣に新しい2人組が来店。
千葉在住の男性&「裏横に住んでいる」という女性の2人組
お二人は「高校の同級生で友だち」とのこと。ご近所に住むという女性に“裏横のイメージ”を伺う。すると、「“裏”に対しては悪いイメージはない」「むしろ(隠れ家的で)よいイメージ」と答えてくれる。
佐竹さんも“裏”に対して「悪いイメージはない」とのこと。最後に今後の目標は「西口よりも東口を盛り上げていきたい!」と答えてくれた。
佐竹さんとお二人にお礼を言い、 “次なる裏横の名店”を目指す!