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横須賀でしか味わえない「よこすか海軍カレー」ってどんなもの!?

ココがキニナル!

横須賀のいたるところで味わえる「よこすか海軍カレー」って、どういうカレー? どこでも食べられるものなの?(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

「よこすか海軍カレー」は、明治時代の日本海軍の軍隊食だった当時のレシピに基づいて作られたもの。公式なものは横須賀市内でしか味わえない。

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ライター:橘 アリー

“脚気(かっけ)予防”から誕生したメニュー!?



今回は「よこすか海軍カレー」についての調査。
全国各地で親しまれているカレーだが、地域や家庭によって、その種類は様々なもの。
 


カレーのイメージ(フリー画像より)

 
そして、横須賀にも独自のカレーがあり、それが「よこすか海軍カレー」と呼ばれているものである。
食べたことがなくても、「よこすか海軍カレー」を知っている人は少なくないことだろう。

さっそく、「よこすか海軍カレー」を販売する店が加盟している「カレーの街よこすか事業者部会」でお話を伺うことに。
 


「カレーの街よこすか事業者部会」は横須賀商工会議所の中にある

 
対応してくださったのは、横須賀商工会議所の産業・地域活性課の村尾直人さん。
  


『よこすか海軍カレー ガイドマップ』を手にする村尾さん

 


「よこすか海軍カレー」とはどのようなカレーなのか



「よこすか海軍カレー」とは、日本海軍が食事として出されていた明治初期の、当時のレシピを再現しているという。

しかし、よくよく考えると海軍とカレーはあまり近しいものではない気がする。ではなぜ、海軍がカレーを出すようになったのだろうか。それには、ある理由があった。

明治初期には海軍内で死亡する原因として、脚気(かっけ)によるものが一番多かったそうだ。脚気とはビタミンB1やタンパク質が不足することによっておこる病気で、悪化すると心不全や末梢神経の障害を引き起こす。

そこで、それを予防する方法が検討され、海軍軍医の高木兼寛(かねひろ)が、イギリス陸軍で提供されていたカレー風味のシチューに注目した。野菜や肉、さまざまな香辛料が入っていて栄養豊富であり、脚気予防に効果があると気づき、日本の主食のご飯に合うように小麦粉でとろみをつけて提供することになった。
すると、それ以後は脚気にかかる人が激減したという。
 


高木兼寛(『よこすか海軍カレー ガイドマップ』より)

 
そして、この時に作られたカレーは、兵役を終えて故郷に戻った兵士たちによって全国に広まっていったそうだ。つまり、海軍のカレーは、現在親しまれている日本のカレーライスのルーツだと言われていて、横須賀はカレーを広く広めた「発信の地」であるそうだ。

海軍で提供されていた当時のレシピが1908(明治41)年に発行された『海軍割烹術参考書』という料理本に載っていて、それをもとに復元されたのが「よこすか海軍カレー」である。
 


当時のカレーのレシピについての記述(『よこすか海軍カレー ガイドマップ』より)

 
続いて、横須賀市で「よこすか海軍カレー」が販売されるようになったことについて。



町おこしから始まった!?



「よこすか海軍カレー」が販売されるようになったのは、1999(平成11)年のことで、それは“町おこし”のためであったそうだ。
横須賀市、横須賀商工会議所、海上自衛隊横須賀地方隊が「カレーの街よこすか推進委員会」を構成し、カレーの発信の地である横須賀のPR活動を行うことに。さらに、カレーや関連商品を販売する事業者が加盟する「よこすか海軍カレー事業者部会」が作られた。

なお、“よこすか海軍カレー”には、「よこすか海軍カレー5原則」というルールがあるとのこと。
 


よこすか海軍カレー5原則(『よこすか海軍カレー ガイドマップ』より)

 
ちなみに、3つめにある「サラダと牛乳をセットにして提供する」というのは、脚気を予防するために海軍で提供されていた当時、栄養をさらに摂るためにこの2品を一緒に出していたという当時の慣わしなんだそう。

月に1回「商品審査会」が行われていて、この「5原則」に沿って一定以上のクオリティーに達しているものだけを、登録商標でもある「よこすか海軍カレー」という名称で販売することが「カレーの街よこすか事業者部会」によって許可され、認定証が発行される。これまで承認されたお店は現在32店舗あるそうだ。

「よこすか海軍カレー」について分かったところで、32店舗ある提供店の中でも、特にカレーメニューをメインに取り扱うお店に行ってみた。