鎌倉の紅葉スポットを探し歩く旅。大仏が行く秋の山歩き!
ココがキニナル!
これからの季節、紅葉が目の保養になりますね。一風変わった県内の紅葉のビューポイントの特集をお願いいたします。(Ryo.ACさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
鎌倉の紅葉の見頃は12月上旬。大仏の散歩では小さな秋しか見つけることができなかったが、まもなく鎌倉の木々は赤や黄に鮮やかに色づく模様
ライター:永田 ミナミ
初夏に聞いた秋の話
あんなに暑かった夏はいつしか過ぎ、金木犀の匂いが心のセンチメンタルな部分を刺激して秋だな、いよいよ寒くなるかと身構えればふいに小春日和といった日々が繰り返しまさに女心と秋の空。雨も多くよくわからないうちに秋深く、気がつけば師走も近い。
伊勢佐木町、11月の雨の日
そうだ、紅葉でも見に行こうと思ったが、横浜の紅葉スポットといえば山下公園通りや日本大通りといった銀杏並木、あるいは開港広場や横浜公園といった紅葉がある広場、はたまた三渓園や称名寺といった庭園などが思い浮かぶ。
もちろん金沢自然公園や野毛山公園も素敵だが、もう少し遠出気分を味わいたいなとあれこれ考え、神奈川県内なら大山阿夫利神社まで行ってみたいなと思い調べたらちょうど真っ盛り。これでは読者のみなさんに紹介するころには枯れて冬になってしまいかねない。
などと思っていたら、GWに大仏と横浜から鎌倉まで歩いたときに天園休憩所のご主人に聞いた「ここからの景色は紅葉が見渡せる秋がいちばんいいよ」という話を思い出した。
天園に立つ緑若く5月。山を覆う森とその向こうに広がる海と空のアンサンブル
「日源荘」なる別荘を建てて過ごした東郷平八郎が秋の景観を考えて植えた銀杏や紅葉が山々を彩るという。まだ早いが少し色づきはじめているかもしれない。
そこで大仏に連絡をとってみると「いいねえ、歩こう歩こう」とふたつ返事で快諾。話し合って「GWの20km近い道程は少々歩きすぎた感があるので、今回は建長寺から天園へと登り、瑞泉寺へと下る手頃なコースで行こう」ということになり、建長寺外門前で待ち合わせた。
天高く、というわけにはなかなかいかない2015(平成27)年の秋は本日も曇りの正午過ぎ
歩きはじめると円覚寺あたりにさっそく色づきはじめた紅葉を発見
この日は11月22日。三連休の真ん中の日曜日でかなりの人出である。古都鎌倉の歩道は人々がすれすれにすれ違いながら行き交い、そしてあらゆる路地に車がならんでじわじわ動いている。
GWを上回る人気。鎌倉は秋の街、いや1年中魅力的な街なのだなと思いつつ進む
そして建長寺前までやってくると、ちょうど向こうから大仏が歩いてくるところだった。
やあ、うちから歩いてきたよ、と大仏が現れると晴れ間がのぞく御仏のありがたさ
「さあ、行こう。元気だったかい」と境内へ
総門をくぐり拝観料300円を払って歩いていくと、境内にはまだ気の早い紅葉がわずかに枝の先のほうの葉を赤く染めているのみ。長い階段を上り、半僧坊で天狗たちに挨拶をして、さらにその先の山肌につくられた急峻な石段を上り境内の外へ。
点々と色づく木々もそのうちに美しく燃える森になるらん 大仏
懐かしい十王岩が見られるね、とあの日を思い出す大仏が指差す先は青々とした森