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花火大会特集2017

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みんなのキニナル

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横浜のココがキニナル!

60年以上の歴史がある影絵専門の「劇団かかし座」を取材してください(山下公園のカモメさん)

はまれぽ調査結果

影絵専門の「劇団かかし座」は65年の歴史を持つ劇団。現在は影絵の舞台公演を中心に活動している

ライター:すがた もえ子 (2017年02月05日)

「劇団かかし座」という60年以上の歴史を持つ影絵専門の劇団があるらしい。

下調べしてみると、横浜市都筑区を拠点とし、日本で最初にできた現代影絵の専門劇団であることがわかった。1952(昭和27)年創立で65年という歴史を持つ劇団だが、どんな活動をしているのだろうか?
 


劇団かかし座はこちら!


横浜市営地下鉄グリーンライン東山田駅から徒歩で15分ほど(Googlemapより)

 


劇団の歴史 創立から現代まで

劇団かかし座(以下かかし座)の創立は1952(昭和27)年、日本初の現代影絵専門劇団だ。創立者は横浜出身の後藤泰隆(ごとう・やすたか)氏、筆名は、とう・たいりう。
 


後藤泰隆氏 (写真:前から2列目、右から3番目)劇団創立時の集合写真

 
終戦の翌年である1946(昭和21)年、戦後の新時代を担う若い力を育てようと、鎌倉材木座の寺院「光明寺」を仮校舎とした私立学校「鎌倉アカデミア」が開校。その「鎌倉アカデミア」のサークルとして1947(昭和22)年に創立されたのが、かかし座の前身である「小熊座」だ。財政難などが理由で開校から4年後の1950(昭和25)年9月に惜しくも廃校となったが、後藤氏はこの「鎌倉アカデミア」の1期生だった。

「小熊座」の立ち上げには同窓生だった前田武彦氏(放送作家)、いずみたく氏(作曲家)なども関わっている。
1952(昭和27)年に、「小熊座」は「劇団かかし座」と名を変え、同年、NHKの実験放送で影絵『くもの糸』を上演。1953(昭和28)年からはNHKの専属劇団となり、テレビでの影絵劇放送に携わる。
 


NHK初期のスタジオの様子

 
専属劇団という制度は10年ほどで無くなってしまうが、その後は、民放テレビ局の子ども番組や舞台公演などにも活躍の場を広げていくこととなった。
当時の作品は『パンを踏んだ娘』や『きかんしゃやえもん』などインパクトの強い作品も多かったので、記憶している方もいるのでは。
 


NHKで放送された『きかんしゃやえもん』

 
フランス・モンテカルロ国際TV映画祭・優秀作品(1973<昭和48>年受賞)を始めとして数々の賞を受賞しており、国内外での評価も高い。
現在では、主な活動の場をテレビから舞台へと移し、影絵劇の公演が仕事の約8割をしめるとのことだ。



中の人はどんな人なのか

かかし座のメンバーは40名ほど。舞台部20名、企画営業10名、美術4名、ほか経理などのスタッフで数名といった内訳になり、みなさん正社員だ。
 


代表取締役の後藤圭(ごとう・けい)さん

 
「私たちが取り組むのが『影絵』という特殊な表現であること。そしてそれが『仕事』であるということ。それらを実現するというのが劇団のモットーなんです」と後藤さん。創立者の後藤泰隆氏の息子さんだ。

「影絵というのは、普通の演劇ではありえない特殊な演技や作業を行うこともあり、アルバイトのエキストラを入れてなんとかする、というわけにはいきません。影絵の人形の扱い方や美術にしても通常の舞台での作業とは違うので、やはり訓練を積んだスタッフをそろえておかないと、きちんとした公演が続けられなくなってしまいます」ということだった。
 


一度は遊んだ覚えのある手影絵

 
最近では人形を使った影絵だけでなく手影絵の公演も増えており、2009(平成21)年からは毎年海外公演も行っている。

手影絵というのは世界各国で遊ばれてきた。世界を見渡すと、手影絵の芸人さんも存在しており1人またはコンビ(夫婦)で、手影絵をやっているそうだ。しかし、それ以上の人数でチームを組み公演しているのは、チェコとジョージアに存在する劇団と、かかし座くらいのもので、世界的に見てもまだまだ珍しい。
 


チームでの手影絵をやっているところは少ない

 
東欧では人形劇の伝統が古くから根付いており、プラハなどでは街で劇人形を売っているお店がある。影絵劇はその人形劇の一部分として発展してきたとか。
日本でも、江戸時代に発行されたさまざまな職業の人が読んだ狂歌を載せた本の中で、「影絵売り」という職業を見つけることができる。また、歌川広重も手影絵の浮世絵を残しており、影絵は日本でも昔から楽しまれていた娯楽だったことが分かる。
 


色が付いた影絵はいつからだろう?

 
もちろん江戸時代に親しまれていた影絵には、色は付いていなかった。現在見ることができる美しい色使いの影絵が登場したのは、1960(昭和35)年に、テレビのカラー放送が始まってからだ。
かかし座がNHKの専属劇団だったこともあり、テレビと同じタイミングで影絵もカラーになったとのこと。最初は白黒放送用のシルエットセットにカラーフィルターをプラスして、色を付けていたのだという。
 


紙を重ね、切り抜いた影絵

 
かかし座創立当時の影絵は、紙を切り、何枚も重ねて影絵を作っていた。
「現代風に説明すると、影絵を1枚製作するために、パソコン用の画像処理ソフトで、いくつもの構成要素を重ね合わせて、配置のバランスを取りながら仕上げていくイメージです。でも、昔は絵描きさんが直接紙に原画を描き、それらを切って配置していくので原画は残りません」と後藤さん。
 


今はパソコンを積極的に利用している

 
放送用の映像作品では、10分で40カットくらいのシルエットセット(背景の影絵)が必要で、多いものだと60カット。しかし、紙を切り何枚も重ねて影絵を作るという昔ながらの技術を持つのは、今ではかかし座の中で後藤さんだけだ。

かかし座は、本社所在地でもある都筑区の「区制20周年記念誌」にも関わっており、都筑区のお祭や年間行事などを、美しい影絵で見ることができる。
 


都筑区のウェブサイトより

 
A4判・カラー・全36ページの都筑区制20周年記念誌は、先着1000部を無料で配付したが、すでに配布は終了している。現在は都筑区のウェブサイトからPDFをダウンロードすることで、閲覧可能だ。
 


かかし座が制作した「都筑の影絵」は、記念誌のほか記念映像でも使用されている

 
また、 岐阜県下呂市にある「下呂温泉合掌村」には、かかし座の舞台を見ることのできる常設の影絵劇場がある。こちらは2008(平成20)年に市役所から、地元の昔話を影絵で見せたいと声がかかったもので、その作品は6本。公演は10年目を迎える。
 


下呂温泉合掌村・しらさぎ座


公演パンフレット

 
かかし座では年間を通して10作品ほどが動いている。大ホールで公演する1時間30分ほどの作品から、2人で演じる小規模な公演までさまざまだが、3~6人くらいで演じる舞台が一番多いそうだ。
 


関東から東の地域では『星の王子さま』が人気


関西では『三枚のお札』が人気の作品だ

 
公演場所は、保育園や幼稚園、小・中・高の学校、ショッピングセンター、大規模ホールなどさまざまだ。
機材など舞台に必要なものを運搬車に積み込んで移動し、現場に到着したら舞台セットを作る。また、照明や音響のコントロールなども、基本的には全て劇団員が自分たちで行う。公演が終わると撤収し、また運搬車に積み込んで帰ってくるのだ。
そのため1人1人の劇団員に高いスキルが求められるし、こなさなければならない仕事も多い。
 
 
劇団かかし座の舞台裏に潜入!・・・キニナル続きは次のページ≫
 

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