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横浜のココがキニナル!

日本橋三越本店の柱に化石が埋まっているのは有名ですが、横浜市内にもそのような場所がありますか?(あらめ屋まさるさん、白マントさん、かにゃさん)

はまれぽ調査結果

横浜の街中でも見つけられる! ビルや商業施設の壁などに使用される、石灰岩や大理石をよく見てみれば発見できるかも

ライター:すがた もえ子 (2017年09月09日)

「デパートの壁に化石が埋まっている」そんな話を聞いたことがあるだろうか。

 

日本橋三越本店公式サイト歴史再発見「化石」より
 

日本橋三越本店が特に有名だが、調べてみるとほかの場所でもみることができるようだ。それでは、横浜市内でも化石と出会うことはできるんだろうか?

普段は見逃しているけれど、ちゃんと探してみたら実はこんなところにも化石が・・・なんていうことがあるかもしれない!

 

化石というと恐竜を想像しがちだが、今回は出番ナシ(フリー画像)
 



大理石に化石はなぜ入っているのか

それではさっそく化石を探しに街中へ出てみよう! といきたいところだが、いきなり壁に突き当たった。

「なにか見つけたとして、それが化石だってどうやって見分けるの?」

というわけで、神奈川県立「生命の星・地球博物館(以下、地球博物館)」にお伺いした。

 

神奈川県立生命の星・地球博物館の全景
 

同博物館は46億年にわたる地球の歴史と生命の多様性を展示している博物館だ。恐竜や隕石などの大きなものから豆粒サイズの昆虫まで、1万点にのぼる実物標本が展示されている。

 

館内1階の喫茶店「ともしび喫茶あ~す」にて
 

お話を伺ったのは館内の喫茶店。「見てください、こんなところにも化石があるんですよ」と企画情報部企画普及課主任学芸員の田口公則(たぐち・きみのり)さんは壁を指さした。そこには貝類の化石を見ることができた。

ここで、疑問に思っていたことをおたずねしてみることにした。
「なぜデパートの壁に化石が埋まっているんですか?」

田口さんは、「化石が見つかるのは、ビルの建材として大理石や石灰岩が使われているからなんです」と教えてくれた。
では、なぜ化石が大理石や石灰岩の中から見つかるのだろう?

「基本的には石灰岩はサンゴや貝などが積み重なってできた地層で、生物の殻や遺骸片(生き物の死骸)が元になっているんですよ。だから石灰岩自体が化石そのものといっていい。この石灰岩がマグマなどに熱されて再結晶したものが大理石と呼ばれるものになるんです」と田口さん。

 

地球博物館の内装に使われている大理石
 

再結晶化する際に貝などの形は消えてしまうが、中には化石として姿を一部とどめるものもあるという。石灰岩も建材として利用されているが、現在日本国内で建材として使われている大理石のほとんどは海外から輸入されたものだ。

海外では採掘規模が巨大なため、価格も圧倒的に安い。ビルの内装などで利用する際には量をそろえる必要があるため、海外産に頼ることが多くなってしまうようだ。

日本国内では岐阜県の大垣市赤坂町の金生山(きんしょうざん)で大理石が産出されている。
神奈川県内では西丹沢で天然記念物指定の大理石を見ることができるが、建材としては利用されてはいない。

地球博物館の内装にも石灰岩や大理石が使われており、化石を見ることができる。石灰岩は硬くて光沢のある大理石と比べると、柔らかくて吸水性が高いという特徴を持っている。

地球博物館の館内の壁には、あちこちに化石の名前が貼りだされていた。

 

レストランの床にはアンモナイトの姿も
 

建材としての石灰岩や大理石は基本的に内装に使われる。そのためエレベーターホールやロビーなど多くの人を迎える場所に使われることが多いようだ。これは値段が高価ということもあるが、もともと炭酸カルシウムが多く含まれる石材のため、酸性雨などに弱く、溶けてしまうことがあるためだ。

 

建材になった時に見る角度で断面の形も変わる
 

大理石や石灰岩に入っている化石は、石材になる際にどの角度でカットされるかで見える姿が変わってくる。

 

カットによっては化石の一部しか見えない場合もある
 

理想的な角度でカットされていれば分かりやすいけど、斜めとか一部しか見えないような角度でカットされてしまうと、専門家が見ないとなかなか判別が難しい。

田口さんに「横浜の街中で化石を探したいのですが、何かアドバイスはありますか?」お伺いすると、「駅ビルや商業施設などが石灰岩や大理石を使っている所が多いので、注意深くそういう場所を見ていくと発見できるかもしれませんよ」ということだった。
特にロビーやエレベーターホールはねらい目のようだ。



いよいよ“横浜化石クエストへ!

「そのむかしだいりせきのなかに、かせきがふうじこめられ、まちにちらばったそうだ」
「まちへでて、かせきをさがしてくるのだ!」

どこかの国の王様ではないけれど、編集部からの指令(キニナル)を受け、さっそく横浜の駅前から化石を探すことに。

なんとなく設定がRPGっぽくもあるので、その気になってプレイしてみよう。
気分は“横浜化石クエスト”といったところだろうか。

まずは、駅ビルや商業施設がねらい目ということで・・・

 

横浜駅前の地下街ポルタから調査開始!(地下ダンジョン?)
 

地下街をうろついていると、気分はすっかりRPGだけど、冒険のテーマソングなんかは聴こえてこない。

 

化石なんてなさそうに見えるけど・・・
 

よく見ると、柱の下部分に大理石を張り付けられているようだ。
注意深く見て行くと・・・

 

記念すべき1個目を発見!
 

「ちゃららーん♪」効果音は自分で。

 

場所はこのへん
 

ちなみに、街中での化石ウオッチングでは、道行く人のいぶかしげな視線にさらされるので、心を強く持とう。

 

化石っぽいなにか
 

中央の半円から触手みたいなのが出ているように見えたが、「これは難しいけれど厚歯(あつば)二枚貝ですね」と田口さん(※写真はすべて後から確認してもらった、以下同)。

厚歯二枚貝とは中性代(約2億5217万年前から約6600万年前)に栄えた、殻(から)がすごく厚くて、コップのような形をしている貝類のことだ。この化石はコップ状の貝を輪切りにしたような形で、触手のように見える部分が貝の殻の部分にあたる。

 

厚歯二枚貝の化石の写真(生命の星・地球博物館所蔵)
 

この柱にも化石が
 

ほら、ここに!
 

「昭和堂薬局」の柱にも
 

網目模様までくっきりと確認できる
 

目が慣れてくると、化石がどんどん見えてくる
 

「3COINS」前の壁にも
 

こちらは「DHC」横の壁に
 

「HIROKI」横の壁にて発見
 

「崎陽軒本店」付近にも
 

こちらも同じく「崎陽軒本店」付近
 

「CAFÉ DOR」の横で発見、かなりぼやけている
 

「めぐみ水産」付近の壁にも
 

ここまで全て、おそらく珊瑚(サンゴ)の化石だろうということ。大理石の中の化石は、石灰岩が熱などで再結晶した際にその度合いによって形が残ったもの。そのためほかの部分との境目があやふやで、全体的にぼんやりとしている物が多い。

 

サンゴの化石の写真(生命の星・地球博物館所蔵)
 

「細かく網目状の模様が残っているものはサンゴの可能性が高いですね。ぼやっとしているものはサンゴではなく海綿(かいめん・スポンジ状の骨格を持つ水生動物)の可能性もあります」と田口さん。

 

「一風堂」横の壁面でも発見
 

こちらはポルタで発見した化石の中ではめずらしく、巻貝のような形をしている。しかし巻貝としての特長が確認できないので確証は持てないが、化石には間違いないとのこと。

 

「PX オリオンたばこ」付近の壁。これもおそらくサンゴ
 

ポルタで使われている建材の大理石にはサンゴが多く含まれているようだ。
はっきりと確認できるだけでも、これだけの数の化石をポルタで確認する事ができた。
 
 
ダンジョンの次は・・・「塔」を調べる! キニナル続きは次のページ≫
 

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