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小田急線「片瀬江ノ島駅」新駅舎が一部供用開始。竜宮城風の駅を少しだけ紹介!

小田急線「片瀬江ノ島駅」新駅舎が一部供用開始。竜宮城風の駅を少しだけ紹介!

ココがキニナル!

建て替え中の小田急電鉄「片瀬江ノ島駅」が2月28日から一部供用開始との事。完成は5月頃との事だが、無事に神社仏閣技法である竜宮造りで建て替えられている新駅舎が今からキニナル!(よこはまいちばんさん)

はまれぽ調査結果!

赤い外壁に重厚感ある屋根の竜宮城を思わせる趣はそのままに「竜宮造り」という技法を取り入れて屋根の随所に装飾が施され、より本格的な竜宮城となった。当初の予定通り完成は5月予定。

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ライター:若林健矢

2019(平成31)年1月19日、小田急江ノ島線片瀬江ノ島駅の旧駅舎がリニューアル工事に入るため、惜しまれつつもいったん旧駅舎としての姿に終わりを迎えた。
 


2019年1月に幕を閉じた旧駅舎(過去記事より)

 
それから約1年が経ち、2020(令和2)年2月28日よりいよいよ新駅舎が一部供用開始されるという。旧駅舎の供用を終える際にも多くのメッセージが寄せられた同駅の新しい姿には、きっと期待の声も多いことだろう。新しくなった駅舎はどう変わったのだろうか。供用開始初日に内覧会が行われたので、現地へ向かった。
 
 
 

新駅舎では本格的な竜宮城を再現


 
駅舎を詳しく観察する前に、小田急電鉄広報課長の藤田雄介(ふじた・ゆうすけ)さんが今回の工事に関しての解説をしてくれた。旧駅舎の片瀬江ノ島駅は、1929(昭和4)年の小田急江ノ島線開業時からある駅で、当時から海に近いこと、そして「来る人に楽しんでもらいたい」との思いで竜宮城を模していたが、今回のリニューアル工事で「竜宮造り」という技法を取り入れ、本格的に竜宮城を再現したとのことだ。
 


工事の解説をしてくれた、小田急電鉄の藤田さん

 
「竜宮造り」とは、アーチ状の通路になる袴門(はかまもん)の上に灯籠を造ることで楼門(ろうもん)を形成する、神社仏閣の工法のこと。近隣の施設でいうと江島神社も竜宮造りになっている。今回の工事に関しては、宮造りのノウハウを持っている清水建設と共同で2018(平成30)年2月より工事に着工し、現時点では駅の竜宮城部分がほぼ完成した段階になる。

灯籠の周りの屋根にも、今までなかった装飾が新しく加わっており、今まで以上の重厚感ときらびやかな駅に生まれ変わった。屋根上装飾の位置関係は下の図をご覧いただきたい。後ほど、それぞれの実物を紹介しよう。
 


屋根上の装飾の位置関係を示した図(クリックして拡大)

 
最後に藤田さんは「駅舎のリニューアルにあたり、皆様に喜んでいただける、楽しい気分になっていただける、ワクワクする駅にしたいと思いを込めて2018年2月から工事に取り組んでまいりました。皆様の記憶に残るような江ノ島観光のワンシーンをお届けできればと強く思っています」と熱いメッセージを話した。
 
 
 

パワーアップした竜宮駅舎をご覧あれ!


 
それでは、パワーアップした竜宮城風の駅舎を見てみよう! まず外観で目を引くのが、正面にある白い袴門と、その上に設けられた灯籠。屋根の正面と赤い扉の左右に龍の装飾が施され、強いインパクトをもって利用者を出迎えてくれる。しかし袴門の通路部分は丸みを帯びているため、雰囲気の柔らかさも感じられる。

 

旧駅舎時代よりさらにパワーアップした外観になった
 

写真中央の扉横に2体、屋根に1体の龍がいる
 

横から見るとこんな感じ。これだけでもかなりの迫力

 
扉の左右に1ヶ所ずつ、エッチングガラス(彫刻ガラス)がはめ込まれているのにも注目だ。取材時は昼間のため特に目立たないが、夜になると中から光が灯り、天女の姿が浮かび上がる。この天女は江の島に伝わる五頭龍(ごずりゅう)と天女の伝説にちなんだもので、片瀬江ノ島駅ならではの仕掛けだと感じた。
 


夜になると赤い扉の左右に天女が現れる

 
楼門の中も面白く、門の中に入ると、天井四隅に彫刻の亀が泳いでいる。この天井には神奈川県産の木材を使用しており、その点も神奈川の山間部を走る小田急ならでは。さらに、門の奥の仮囲いには今後、新江ノ島水族館の協力でミズクラゲの水槽が設置される予定だ。駅にいながら海中のような気分さえ味わうことができるかもしれない。
 


楼門の内部には木彫りの亀が泳ぐ!
 

天井の木材には神奈川県の木材が使われている
 

門の奥にはミズクラゲの水槽が置かれる予定

 
左右の破風(はふ)には波の中から姿を現す龍が描かれ、その上には炎を上げるような宝珠の装飾がある。また、小田急の遊び心でイルカの装飾も屋根上に設置された。イルカは灯籠の屋根上や、コンコース部の屋根など計7匹いるので、探してみると面白い。これらの装飾は旧駅舎時代にはなかったため、それだけ力を込めてリニューアルされたことがわかる。
 


金色の龍が荒波から姿を現す
 

奥(コンコース部)の屋根にはイルカがいるぞ。他の位置にもいるので探してみよう

 
改札口は、門に向かって右側と、左側に設けられた。楼門左側のガラス張りの部分は現在工事中で、暫定的に駅事務室として使用中。完成後はここに売店が置かれ、駅事務室は同じく工事中の仮囲いの部分(下2枚目の左奥)に移動する予定。
 


楼門に向かって右側の改札
 

楼門左側の改札。券売機と有人改札はこちら側
 

ガラス張りの部分は今後、売店が設置される予定