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2021年3月開業!? みなとみらいのロープウェイ事業の現状は?

2021年3月開業!? みなとみらいのロープウェイ事業の現状は?

ココがキニナル!

桜木町からMM地区へのロープウェイが正式に決定しました。経路や料金について調査をお願いします。(パッチョさん、よこはまいちばんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

2020年1月末から工事が開始され、21年3月の開業へ具体的な動き。景観などにも配慮しながら、日本初の常設都市型ロープウェイを目指す。汽車道を沿うように進み、料金は未定

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ライター:田中 大輔

みなとみらいの新しい交通機関として注目の集まるロープウェイ「YOKOHAMA AIR CABIN(ヨコハマ・エア・キャビン)」(仮称)の設置工事が、2020(令和2)年1月末からいよいよ始まった。
桜木町駅前をスタートとして、汽車道を沿うように進み、横浜ワールドポーターズの前までおよそ630メートルを結ぶ計画だ。

今回は横浜市の担当部署である都市整備局企画課と、実際に「YOKOHAMA AIR CABIN(仮)」を設置・運営することになる泉陽興業株式会社の両者に取材を行い、今後の展望や課題点の解消方法について聞いた。
 
 
 
市の公募を経て、民設民営で
 
そもそものスタート地点は、横浜市が2017(平成29)年に実施した「まちを楽しむ多彩な交通」という公募だ。
2015(平成27)年に策定された都心臨海部エリアのマスタープランでテーマとされた、みなとみらい地区などの回遊性を高める交通の仕掛けを民間事業者に募集した。
 

2021年3月開業!? みなとみらいのロープウェイ事業の現状は?
公募の結果をまとめたリーフレット。左上にロープウェイの写真も

 
横浜市はこの公募に提案を寄せた9つの団体と包括連携協定を結び、実現の可能性を見極めながら検討を進めることとしていて、その中の一つが今回のトピックであるロープウェイ「YOKOHAMA AIR CABIN(仮)」というわけだ。これまでの検討の結果、2019(令和元)年12月に正式に事業化することを市と泉陽興業が公表している。

工事はすでに始まっていて、2020年内に工事はおおよそ終わり、試運転や従業員研修などを経て2021年3月ごろからの開業を目指しているとのこと。
 

2021年3月開業!? みなとみらいのロープウェイ事業の現状は?
桜木町駅前の工事現場。左側に囲いがあり、ここに駅ができる
 
2021年3月開業!? みなとみらいのロープウェイ事業の現状は?
桜木町駅側にはこんな駅舎が作られるイメージだ(画像提供:泉陽興業株式会社)

 
都市整備局企画課の松井恵太(まつい・けいた)課長が「まちを楽しむ多彩な交通のコンセプトに賛同していただけて、自己負担を前提に主体的に取り組んでいただける団体がいたら手を上げてほしいと呼びかけた」と話すように、今回の事業はすべて泉陽興業の資金で行われる。つまり「民設民営」という形で、発表されている62億円の総工費やその後のランニングコストに市の税金が投入されることはない。逆に、横浜市には道路占用料、要するに場所代が入ることになる。

役所は許認可などの行政手続きの事前調整や地元への説明など、コーディネーター的な立ち位置でこれまで関わってきたそうだ。
 
 
 
横浜市への恩返しを!
 
ロープウェイを実際に運営するのは、よこはまコスモワールドや観覧車「コスモクロック21」を運営している泉陽興業。コスモクロックだけでなく、葛西臨海公園の観覧車や、大阪天保山の大観覧車など、国内外で観覧車や遊園地を経営する企業だ。
本社は大阪だが、今回は東京支社を訪ね、高島省吾支社長と東京総務部の松下克哉部長に話を聞いた。
 

2021年3月開業!? みなとみらいのロープウェイ事業の現状は?
お話を聞かせてくれた高島支社長(左)と松下部長

 
そもそも、泉陽興業と横浜市のつながりは1989(平成元)年の「横浜博覧会Yes,89」までさかのぼることになるという。「当時はまだみなとみらいが更地だったころで、当社が観覧車を設置したのが横浜市との縁の始まり」だったそうで、「長年お世話になっている横浜市に恩返しをしたい」との思いから公募への参加を決めたそうだ。
 

2021年3月開業!? みなとみらいのロープウェイ事業の現状は?
横浜の顔とも言えるコスモクロックで横浜とつながる泉陽興業(画像提供:泉陽興業株式会社)

 
1990(平成2)年の「国際花と緑の博覧会」、いわゆる大阪花博では5社からなるジョイントベンチャー企業の代表企業として園内のロープウェイ事業を運営した実績もあり、今回のアイデアが飛び出したとのこと。

「多彩な交通機関の中で、世界ではロンドンやバルセロナ、シンガポールなどに都市型ロープウェイが存在する」と話す高島支社長は、「日本には常設の都市型ロープウェイがなく、これが日本で初めてとなる。意義のあるものになるのでは」と続ける。