2011年5月12日、「日月（にちげつ）警備保障」立川営業所（東京都立川市）が襲撃され、国内史上最高額の現金約6億円が奪われた事件で、警視庁立川署捜査本部は11日、強盗傷害容疑などで公開手配中の元暴力団幹部、佐久間努容疑者（37）の関係先である指定暴力団山口組系益田組事務所（横浜市中区）などを家宅捜索した。

捜査関係者によると、佐久間容疑者は奪った現金6億のうち押収された1200万以外の金額を持って逃走しているとみられている。なお、同容疑者はこの事件直後に組を破門になっていたようだ。
　

佐久間努容疑者（37）

事件概要

2011年5月12日午前3時ごろ、東京都立川市柴崎町のマンション1階にある警備会社「日月警備保障」立川営業所に植木秀明容疑者（31）無職（東京都日野市）、渡辺豊容疑者（41）無職（住所不定）の2人が侵入。男性社員（36）を刃物で刺し、約2カ月の重傷を負わせたうえ、「死にたくねえだろ」と脅して金庫室の暗証番号を聞き出し、約6億円を奪った。

立川署特捜本部の調べによると、入口には鍵がかかっていたが、入口近くの窓は事件前から鍵が故障しており、両容疑者はそこから侵入。当時、営業所で当直をしていたのは男性警備員（36）だけだった。なお、警視庁は今回の事件の実行役や指示役として植木秀明容疑者（31）、渡辺豊容疑者（41）蓑田哲郎容疑者（46）亀治中博之容疑者（40）伊藤彩人容疑者（25）の計5人を強盗傷害などの疑いで逮捕している。

捜査関係者によると、佐久間容疑者は事件前後、主犯格として逮捕された蓑田容疑者らと携帯電話で連絡を取り合っていたほか、防犯カメラの映像などから、事件後には実行犯とされる渡辺容疑者と、茨城県内などで行動をともにしていたことが確認されたという。

佐久間容疑者は、犯行グループの拠点とみられる蓑田容疑者経営の中古自動車販売会社「和光商事」（埼玉県吉川市）にも出入りしていたことが分かっているが、今月上旬、かつて住居があった横浜市内で姿が確認されたのを最後に、足取りが途絶えているという。

現場は重々しい空気が漂う

2011年7月11日13時20分。家宅捜査が入った事務所のひとつ、長者町の一角にある暴力団事務所前に到着。マンション前には高級車が並び、なんとも重々しい空気が辺り一面を包んでいた。
　

幹部達の車だろうか･･･

家宅捜索後のマンション前には暴力団関係者らしき人物が携帯電話でけたたましく話し、何やら急いでいるような感じだった。車やマンションの影に隠れて見えないが、数名の関係者が怪訝そうな顔でこちらに対し睨みをきかせていた。

近隣の住民や飲み屋に今回の事件に関して伺ってみたが、事件のことはまだ耳にしていない様子。
暴力団事務所があることさえ知らないようだった。
　

飲み屋街で聞き込みするが、事件のことは初耳だという

　

近隣住民に話を伺うが、何も知らないようだ

現場では有力な情報が得られなかった為、立川署に確認したところ、佐久間容疑者の尻尾はまだ掴めていない様子。
何か情報があれば連絡してほしいとのことだ。

取材を終えて

佐久間容疑者は海外へ逃亡した、もしくはしっぽ切りされたのでは？など、一部インターネット上で噂が交錯しているが、いったいどこへ逃亡したのだろうか。

はまれぽとしてはこの事件の動きがあり次第、情報を提供していく所存だ。


―終わり―