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火・木曜日夕方更新! はまれぽ三面記事vol.02 『ハンカチの準備はOK?』

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はまれぽ調査エリアで見つけた「胸が温かくなるような出来事」や「風変わりなもの」を「三面記事」としてご紹介!! 横浜駅の老舗そば屋「川村屋」で聞いた親と子の心温まるエピソード!

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ライター:はまれぽ編集部

街角で、路地裏で、公園で・・・今このときも、世の中ではいろいろな出来事が起こっている。そしてそういった社会の雑多な出来事を記事にしたものを「三面記事」と呼ぶ。

「はまれぽ三面記事」は「胸が温かくなるような出来事」や「ホッとする出来事」、さらに、たまたま見つけた「風変わりなもの」「面白いもの」など、はまれぽ調査エリア(横浜市、湘南/藤沢市・茅ヶ崎市・鎌倉市、川崎市、横須賀市・三浦市、相模原市)で発見したさまざまな事象やものを紹介するお気楽なコンテンツ! みなさん、肩の力を抜いてお楽しみを!

それではさっそく、今日の「三面記事」をご紹介しよう!
 

 
 
引き継ぎ事項



創業115年、老舗中の老舗。初代横浜駅だったころから人々の胃袋をあたため続けている蕎麦屋「川村屋」
 


2014(平成26)年、桜木町駅周辺開発により移転した


ここで、調理場で働く女性からこんな話を聞いた。2015(平成27)年8月4日、神奈川新聞花火大会での出来事だった。

川村屋のスタッフは「午前番」「午後番」の2部シフト制。午後番スタッフが出勤すると、こんな引継ぎメモがあったという。

「午前10時ぐらいから小学4年生と1年生ぐらいの兄弟がずっとイスに座り、何も注文しないでじっとしています。わけを聞くと『朝、仕事に出て行ったおかあさんから書置きがあって“今日は花火大会だから桜木町で待ち合わせね”って書いてあったからここで待ってる』と言うのです。だから様子を見てあげてください」

午後番の女性は心配になり「本当にここで合ってるの?」「桜木町駅は改札がもうひとつあるのよ?」と声をかけた。でも二人は「ここで合ってる」と目に半分涙をうかべ、店の外に出てお母さんを待ち続けていたそうだ。

この日は真夏。とても暑い日で、二人を心配した女性は自分の財布から小銭を出し、券売機で「いなり寿司」を二人に買って食べさせた。水を飲んでいるか様子をみながら一緒に母親を待った。
 


けれど、母親は来ない。日も暮れ、桜木町駅は人であふれかえった


午後6時すぎ「電話を貸してください」とお兄ちゃんが従業員に声をかけ、借りた携帯電話で自宅に電話をかけた。どうやら誰かと繋がった様子。少し安心したがながらも、まだ心配だ。

花火大会は午後7時から。皮肉にも、この日は横浜―桜木町間で根岸線の架線事故があり、列車が立ち往生。一時的に駅は大混乱状態に。

いよいよ女性の心配がピークに達したとき、店に中年男性がかけつけた。二人は目に涙をうかべ、男性のもとへかけよった。

「たぶん、お父さんだと思う。もうスタッフ全員で心配してたからほっとしたよ」と女性がは当時のことを思い出しながら話す、、その表情から本当に心を痛めていた様子が伝わってきたくる。

「結局お母さんは来なかったわね。仕事が遅くなったのか、列車事故の影響か・・・分からないけど、でもね」

女性は目を少し細め、言葉を継ぐ。

「2~3日してね、お母さんが二人の子どもを連れて店に来たのよ。ありがとうございました、ってお礼を言いにきたわ。二人とも元気そうで、とても嬉しかったわね」
 


仲良く3人でお蕎麦を食べて行ったそうだ


この話は川村屋の社長、笠原さんも知っている。
「ああ、その話ね、無事で本当によかったよね」、そう話してくれた。

話を伺ったのは夕方5時。5人ほどの女性スタッフが一生懸命声をかけあい、そばを作っていた。

長く、長く横浜にあり続けるこの蕎麦屋。胃袋だけではなく、心まであたたかくしてくれる場所であった。

 
 
―終わり―
 
 
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  • この話って日本では感動的な良い話に仕上がっているけど、欧米では親が子どもを放置したネグレクトで即逮捕の犯罪になりますよ。

  • 結果的にいい話になってるけど、本当にいい話なのかな?来年は家族そろって花火を見れるといいね。

  • その子供たちは、夫婦共働きのカギっ子で家に帰っても父母の帰りが遅く、朝も出勤時間が早くて、家の中ではほどんど一緒に過ごす時間がないのかも。花火大会で久しぶりにママと一緒に出掛けられる喜びから、退屈な家の中に居るより逸る気持ちが速攻で現地に向かってしまった。現地に付いても時間があり余り、地理に詳しくないから下手に動けない。いつもより人通りが多くて、ちょっとでもその場から動くと人の波に押されて、何処へ行かされるか不安に陥る。じっとうずくまっている状態でしかない兄弟を見た店員が見かねて店の中に招いたんじゃないかな。他人の子とはいえ、危険、不安に晒されている子供を救うのは大人として義務であると思う。近年どんどん世知辛い世の中になって人間関係が希薄になり、犯罪者に都合の良い環境になって、弱い子供たちが事件に巻き込まれる。その兄弟の事情も察するし、店員の対応も称賛されるべきだと私は思います。

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