港町横浜。
　
戦後の時代から、常にアメリカ文化の貿易港として賑わいをみせていたこの町で、今改めて、ハンバーガーが秘かなブームなのだそうだ。なぜかというと、既存のファーストフードの流れに飽きた消費者が、食事として満足のできる「こだわりのハンバーガー」を求め出しているのだ。

そんな中、ハンバーガーのコンステストで優勝をし、業界最大手のM社もその味を盗みに来るという、有名店舗の噂を聞きつけた。では一体、どんな店なのだろうか。期待に胸を膨らませつつお邪魔した。
　
　
　

ハンバーガーは全部で９種類

　
伺ったのは、港北区のトレッサ内にある、「ウルフギャングパック アメリカンキッチン トレッサ横浜店」。
「アメリカ料理を親しみやすく」がコンセプトなのだとか。
　

店内はシックで落ち着いた雰囲気

　
では、有名なハンバーガー店の実力とはいかがなものだろうか？

同店の看板メニューでもある「ハワイアンテリヤキバーガー」を頂いてみると、確かに美味い！
ボリュームだけでなく色々な味わいが混然一体となり、至福の一品となっている。

そこで、後藤シェフに同ハンバーガーの美味しさの秘密を伺った。
　
　
　

舌の上で広がる「五つの味覚」、ハンバーガーの可能性を広げる逸品

その美味しさの理由は、人間の舌がもつ5つの味覚がフル稼働するような仕掛けにある。

パイナップルの酸味、オリジナルだというサルサソースの辛味、テリヤキソースの甘味と塩味、そして、珍しいと感じたのがカイワレのあっさりした苦味だ。

更に、同店でもこのメニューでしか使わないというシュレッドレタスがシャキシャキ感を添える。
料理としても完成度が高く、まさに食事と考えると、このお値段は手ごろに感じる。
　

ハワイアンテリヤキバーガー（880円）

　
そもそも、この「ハワイアンテリヤキバーガー」は、「湘南バーガー祭」という祭典の受賞を狙った野心作だったのだとか。苦心の末、ありがちな「肉系ガッポリ」という方向を選ばず、敢えて女性にも喜ばれるメニュー作りを心がけたところ、なんと2009年度のグランプリに輝いたそうだ。
　

もはやファーストフードとは呼べないボリューム

　
そんな後藤シェフに、敢えて聞いてみた。

―当店よりも有名だと思われる横浜のライバル店はどこですか？

すると、横浜では思い浮かばないものの、都内にある某「ハンバーガー店」に注目している、とオフレコでこっそり教えていただいた。
しかし、「アメリカ料理という１つのデッシュ」を供するメニュー作りにはいささかの自負がある、とシェフは言う。
　

メニューを開発した後藤シェフ（右）と、広報の熊谷さん（左）

「どこでも食べられる同じ味」と対極にある、「独自のハンバーガー」

　
今回、自分の舌で実際に試してみたが、どこでも食べられるようなファーストフード店のハンバーガーと比べると、味の違いに天と地くらいの差があると感じた。

しかし、大手ファーストフード業界もグルメバーガーに力を入れていることから、全国的にハンバーガー業界もますますグルメバーガーが主流になっていくことだろう。横浜も負けじと頑張ってもらいたいものだ。
　
さて、あなたの周りでも有名なハンバーガー屋さんはありませんか？

今回は、業界からの注目度という視点でこのお店を取り上げましたが、有名店は他にもあると思います。
もし、そんなお店をご存知でしたら、気軽に編集部までご一報ください。
　
　
◆ウルフギャング・パック アメリカンキッチン
住所：神奈川県横浜市港北区師岡町700番地　トレッサ横浜 南棟2階
電話番号：045-533-5322
　
　
―終わり―