横浜にも「峠」ってあるの?
ココがキニナル!
横浜にも「峠」ってあるんでしょうか?あるならどんな所なんでしょう?(chaopeeさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「峠」と言われるところは、金沢区の「六国峠」。通称では、県道204号線にある「朝比奈峠」、青葉区にも「緑山峠」と呼ばれる道があった。
ライター:橘 アリー
六つの国を見渡せた峠
! (つづき)
「六国峠ハイキングコース」が閉鎖になっているのはとても残念だったが、しかしもう一つ峠(切通し)と思われるものが残っている。
まずは、「切通し」なのになぜ「峠」と言うのか、藤田さんに聞いてみた。
すると、山を切り崩して出来た切り通しの道だが、それでも険しい峠道なので、地元では「切通し」という名でも「峠」という認識があるそうだ。
「朝比奈切通し」は、かつては鎌倉から六浦の間にそびえる標高108mの「峠」の難所であったため、鎌倉幕府の時代に物資運搬の重要な道路として造られた道。そして、朝夷奈三郎義秀(あさいなさぶろうよしひで・武将 和田義盛の三男)という人物が一夜にして切り開いたことから「朝夷奈→朝比奈」の名前がついた、という伝説もあるそうだ。
尚、この「朝比奈切通し」は、世界遺産に申請中であるそうだ。今年の9月にユネスコが調査に来る予定で、申請が通れば来年には世界遺産に認定されるだろう、という話しだ。
国の史跡として指定されている
切り開かれた壁面
両側には、高い崖がそびえる
バス停の名前にも峠が!!
実は、「峠」という認識の「朝比奈切通し」のすぐ近くに通称「朝比奈峠」があった。
この道は、「神奈川県道204号金沢鎌倉線」という、横浜市金沢区朝比奈から鎌倉市八幡宮前の間を通る県道。昭和31年に「朝比奈切通し」に代わる車道として開通した道路である。この道の頂上が通称「朝比奈峠」と呼ばれている。
通称「朝比奈峠」の、朝比奈方面からの入り口
片側一車線で、カーブが続いている
峠の頂点の辺りに霊園があり、その前のバス停の名前が「朝比奈峠」となっている
そして、峠を境に、横浜市と鎌倉市に分かれている。
こちら側が横浜市
そして、こちら側が鎌倉市
ここは、けっこう往来の激しい道である。ちょうど頂点のところに、道で分断されている霊園を行き来するための陸橋が掛っていて、その上から眺めると峠のおもむきが感じられる。
舗装された、車を通さない道
もう一つ通称で峠、「緑山峠」は青葉区の「こどもの国」の傍にある。
インターネットで調べてみた時は、整備されていない山道のような様子だったが、行ってみるときれいに舗装された、なだらかな感じの道になっている。
通称「緑山峠」の入り口の様子
傾斜はけっこうなだらかだが、カーブ続きの道である
ちなみにこの道、車は通行禁止になっている。
車で走りやすそうな道なのに、なぜ通行禁止なのか、青葉土木事務所に問い合わせてみた。
すると、以前はよく暴走族などがこの道を走りに来ていたので、地域住民がとても迷惑していたという。そのため、地域住民によって市に要請が出され、車は通行禁止になったとのことだった。そして、この先いつまで通行禁止なのかは、決まっていないそうだ。
まとめ
峠も時代によって様変わりしている。峠越えは、昔は人が歩いてするものだったが、今は車でラクラクと越えられる。
昔の人が「峠」と呼ぶその道は、現代人が思い描くよりも相当険しい道だったのではないだろうか。「朝比奈切通し」の高い崖をみながら、当時の通行人の様子に思いを馳せてみるのも面白いものだ。
― 終わり ―
がっくんママさん
2013年08月20日 17時06分
六国峠ハイキングコースは、出入り口が途中にいくつもあります。一番文庫駅寄りは閉鎖していますが、5分くらい歩いた所に、次の出入り口があって、今でもたくさんの人が歩いています。うちのワンコのお散歩コースでもあります。
大平山さん
2013年06月14日 17時36分
六国峠は金沢区ではなく栄区ー鎌倉市境にあり、ハマレポ過去ログの「最高地点」の大平山中腹のことです(そのページの写真にもちゃんと六国峠と書かれた看板が写っています)。
町田県民さん
2012年05月24日 23時11分
緑山峠には現地でバイク事故で亡くなった方のご遺族が建立した小さな慰霊碑があります。確かに眼下に林をとらえつつ碑の前に立つと、ここは峠だ…と実感します。心霊スポットかはわかりませんが…。