映画「鍵泥棒のメソッド」に相鉄線いずみ野駅が出てるのはなんで?
ココがキニナル!
映画『鍵泥棒のメソッド』で相鉄線「いずみ野」駅がちょっと出るけれど何故あそこなんだろう(すすむAさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
作中で「早朝に大勢のエキストラが集合する撮影現場近くの駅」というシチュエーションがあり、ロケハンの結果いずみ野駅がもっとも相応しかった。
ライター:久保田 雄城
作中に登場する「いずみ野駅」について(つづき)
「いずみ野駅」が登場するシーンを細かくチェックしてみよう。
自分を貧乏役者だと思い込んでいるコンドウは、病院で知り合った香苗にクルマで自宅(といっても実は桜井の家)に戻る。雑然とした部屋に几帳面なコンドウは戸惑いつつ、記憶を取り戻す手がかりがないかと部屋の中に視線を巡らせる。
そこで、カレンダーに「いずみ野駅前 午前7時」と、「9日」のマスに書かれているのを見つける(ちなみに、この字は実際に桜井役の堺雅人が書いているそうだ)。その当日、コンドウはいずみ野駅に出向くのだが、それは映画の撮影のエキストラのための集合場所だったのだ。
「エキストラが集合する、現場近くの駅前」という設定
なお、いずみ野駅以外にも、香苗とコンドウが劇場観覧の待ち合わせ場所として、センター南駅前の横浜市交通局が撮影に使われている。また、香苗の勤める出版社の、屋上や玄関口が映るシーンのロケ場所となっているのは横浜にある相鉄本社だ。
センター南でのシーン(C)2012「鍵泥棒のメソッド」製作委員会
タイトルに込められた思い
「鍵泥棒のメソッド」というタイトルはどこから来ているのだろうか。
鍵泥棒とはもちろん主人公・桜井のことであり、「メソッド」というのは「方式」を意味する英語だが、ここでは、「メソッド演技法」という、1940年代に演出家・演技指導者のリー・ストラスバーグらによって確立された演技法・演劇理論を指している。
実際、映画の中でも桜井の書棚に、この著書を見つけることができる。「メソッド演技法」とは簡単にいうと、よりリアルで自然な演技法、要するに役柄になりきって行う演技のことだ。しかし、作品の真意が込められているのは、むしろ「Key of life」というシンプルな英語のタイトルだろう。
“殺し屋”の顔に戻ったコンドウ(C)2012「鍵泥棒のメソッド」製作委員会
人生の半ばで、人生の扉を開く鍵をなくした二人の男が、一時期的にせよ、ほかの人間の人生を生きる。そのことによって、自身にとって本当に大切な人生の鍵を再び見つけるという、喪失から再生への道なりを描いた作品だろう。
煮詰まったり落ち込んだりしている時、映画のように他人になりすますことはできないが、自分の視点から今一度離れて、自分を見つけなおすことはできる。そうすれば、道は自ずと開けていくはずだ。人生とは楽しく、喜びに満ちあふれているべきなのだから。
取材を終えて
いずみ野駅は、率直にいって特色にあふれる駅ではない。しかし、この映画をはじめ、さまざまなロケで使われているという現実は、駅が潜在的にもつポテンシャルもさることながら、相鉄ビジネスグループの価値を創出する努力の賜物なのだろう。そんなことも考えた有意義な取材であった。
―終わり―
映画「鍵泥棒のメソッド」公式サイト
「鍵泥棒のメソッド」
監督:内田けんじ
出演:堺雅人、広末涼子、香川照之ほか
DVD・ブルーレイ発売中/販売:メディアファクトリー
まりりあ~どさん
2013年07月25日 20時55分
桜井のカレンダーに書かれた「いずみ野駅前」の文字を見て「お?」と思い、駅の映像に「おぉ~!」と感動。と同時に撮影のことを知っていたら見に行けたのに!と映画のシーンそっちのけでジタバタしてしまいました。ふだん何気なく見ている映像に知っている場所が映っても何も思いませんが、大好きな作品だとこんなに嬉しいものなのですね(^^)
角さん
2013年07月02日 23時40分
私もこの映画を見ました。堺雅人演じる主人公が住むアパートらしき物が近所にありました。駅名は書きませんが京急沿線だと思います 私のも寄り駅はいずみ野駅ではないです。
BANDO_ALFAさん
2013年07月02日 11時38分
いずみ野、緑園都市の駅周辺では、しょっちゅう映画やTVのロケをやってますね。