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片瀬江ノ島漁港にある奇妙なポーズをしている謎の銅像の正体は?

ココがキニナル!

大きな魚に片手で倒立している、江ノ島漁港にある「海の詩」という銅像の意味がわからないので、知りたい。またモデルは本当こんな格好ができたのかな?(hozupiさんのキニナル)             

はまれぽ調査結果!

モデルはいなかったが、作者が幼少期に海に潜っていた自身を思い描き制作されたもの。いつだって、アートや像には、意味があったりなかったり。

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ライター:クドー・シュンサク

シーサイドの奇妙な像「海の詩」のもろもろと作者登場

この、奇妙な意味のわからないと言われる像について、もろもろお伺いするのは藤沢市農業水産課の市川さん。
 


まずは建てた目的とその時期から


市民と行政が一体となり漁港整備の促進等を目的に設立された「江の島・片瀬海岸環境づくり協議会」。2006(平成18)年6月に、片瀬漁港の整備が完了した際、「江の島・片瀬海岸環境づくり協議会」と繋がりのあった地元在住の彫刻家の方が作品を寄贈。市民交流広場に設置された。それが、この「海の詩」の像。
 


キニナル作者は一体誰か


作者は、2001(平成13)年に内閣総理大臣賞受賞経験もある藤沢市在住の彫刻家親松英治(おやまつえいじ)さんという方。さらにキニナル、意味の分からない風合いの像にモデルは存在するのかについて。市川さんの回答は「モデルなどについては把握しておりません」。
 


たぶんいないよ


市川さんは続けて「この作品は海の無事故を強く祈念して作成されたもの。これとは別に、親松さんが制作した同じ形の銅像が複数あるそうで、これはそのうちの一つです」と。複数・・・。まだ、いるんだ。
 


複数
 

あるんです
 

そうなんだ


ただし、ここ片瀬漁港以外にはどこにあるのかわからないとのこと。像のエトセトラによくある「把握されていない」クダリ。黄金律にさえ感じる。

最後に、漁港に訪れた方々から何かこの「海の詩」について何か反応や感想はあったのか尋ねてみた。
  


「特に感想等いただいたことはありません」


気持ちと日をあらため、作者の親松英治さんとお話しすることに。
 


「海の詩」作者の親松英治さん


制作期間は約3ヶ月。まずは針金や木材で芯を作り、そこに粘土を付けていき、かたち作る。それから石膏でかたどりをして、銅を流し込めるように加工。そこから鋳物屋さんに依頼して銅を流し込んでもらい、完成させた「海の詩」。
 


キニナル、モデルの存在について尋ねる


結果からいうと、モデルはいないとのこと。しかし、新潟県佐渡島出身の親松さんは、少年時代に海に潜ってよく遊んでいたご自身をイマジン、思い描いて「海の詩」を制作したとのこと。制作過程では、鯛だという像の魚の表情、「少年に触られてむっとしている表情を表現するのが少々困難な表現でした」と話してくれた。
 


むっとするよね
 

してるよね
 

知ってるよね


像が複数ある話については、親松さんの故郷である佐渡島の両津大橋というところにほぼ同じ銅像があるという。制作過程上、型が残るため、ほぼ同じものを作ることが可能だという。
 


いた(Google ストリートビューより)


両津大橋には「四季の像」という4体の像があって、そのうちの「夏」という像がこちら。実は、「海の詩」よりも先にこちらが作られ、その型を使い制作されたのが「海の詩」だという。

2つの像の違いは、タイの下にある銅の台座の高さ。「海の詩」のほうが「夏」よりも銅の台座が高く作られていて、より深く海に潜っていることを表現しているとのこと。

江の島漁港の整備完了を記念して、「無事故を祈願して」建てられたという「海の詩」の像は、完了の1年前に依頼を受けて制作。「海の詩」の除幕式では、当時の町内会会長でもあった音楽家の坂中浩治(こうじ)さんによって「海の詩」へ曲がささげられた。
 


2006(平成18)年「海の詩」除幕式の模様


ここまでいろいろお話を聞くと、像ネタでは今回に限らずだが、それでも特に今回は、像に愛着を添えたくなった。
そこでメガネくんがやってくれました。
 


模倣チャレンジ


けっこう成功だと思います。
ただ、「脱いでやらないの」とかるく聞いただけで「やぁですよ~」といつもの口調で笑っていた。



取材を終えて

「妥協せず、いいものをつくるようにする。『これでいいや』となったらいいものは作れない」というのが親松さんの作品を作るうえで心がけていることだという。

いいかんじに奇妙で、なんか最後はかわいく感じた江の島の像でした。


―終わり―
 

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  • メガネくんすごい・・・。いっぱい笑いました。

  • 島内は「江の島」、島外は「江ノ島」。一応ね。 

  • バブル期にはマイカーもあって、あちこち連休の度に旅に行けたのですが、実はそっくりな銅像を別の場所で見たことが、何度かありまして今回の記事であり得る事実だったとわかってすっきりしました。

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