京急がカジノ構想を打ち出した山下ふ頭の再開発ってどうなっているの?
ココがキニナル!
京浜急行が山下ふ頭にカジノを含む統合観光型リゾート施設の建設するという話が出たけど、横浜市は山下ふ頭をどうしていこうと考えているの?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
横浜市は山下ふ頭を含む都心臨海部を「世界に誇るハーバーリゾート」にすべく、整備を検討。京急が公表したカジノなど具体的な話は今後の検討
ライター:はまれぽ編集部
「世界に誇るハーバーリゾート」
横浜市はSWOT分析の結果をもとに、市は山下ふ頭再開発の目指すべき方向性を定めた。
それによると、目指すべき都市像は「世界に誇るハーバーリゾートの形成」。世界中が注目し、横浜が目的地となると都心臨海部にふさわしい新たな魅力を創出していくという。
具体的には「観光・コンベンション(見本市やシンポジウムなど)を中心とした魅力的な賑わいの創出」「親水性豊かなウォーターフロントの創出」「環境に配慮したスマートエリアの創出」を柱に進める。
昼も夜も美しい横浜
市が2014(平成26)年8月に策定した横浜市の「中期4か年計画」の素案で、山下ふ頭は「大規模で魅力的な集客施設の導入を含め、都心臨海部の新たな賑わい拠点となる再開発を推進し、2020年に一部供用する」としている。
2020年は東京五輪が開催される年
これに伴って、現在の山下ふ頭の物流機能は再開発を契機に沖合に移転し、機能更新を図っていき、ふ頭全体の再開発は2025年ごろの完成・供用を目指している。
IR? MICE?
現在の物流機能を移転することで、約47ヘクタールの広大な敷地がぽっかり空くこととなる。
ここにカジノを含むIRを開発しようというのが、京急の基本的な構想だ。
IRについて、横浜市政策課は「候補地は現時点でニュートラル」としつつも、山下ふ頭の可能性は否定していない。
しかし、山下ふ頭開発基本計画の中では「大規模空間を生かし、観光・MICE(マイス:Meeting〈会議・研修〉、Incentive travel・tour〈招待旅行〉、Conference〈国際会議・学術会議〉またはConvention、Exhibition〈展示会〉またはEvent)機能及びアフターコンベンション(コンベンション後の懇親会など)を導入」し、「魅力的で国内外から多くの人が集まる賑わい拠点の形成」を目指している。
会議の後のホスピタリティも重要
横浜市には国際会議場としてパシフィコ横浜があるが、展示場の面積は約2万平方メートル。現在隣接する「20街区」に拡張の計画案もあり、実現すれば約3万平方メートルとなる。
拡張計画があるパシフィコ横浜
2013(平成25)年のパシフィコ横浜の稼働率は約7割で、施設が拡張すれば、今まで対応できなかったより規模の大きい国際会議が開催できる可能性も広がる。
もし実現できれば、出席者の宿泊などで横浜で使うお金も増えるだろうし、テクニカルショーなど大規模な会議が開催できれば、横浜から新たなビジネスチャンスを生み出せるなど、経済波及効果は計り知れない。
はたして、どのような方向が山下ふ頭、ひいては横浜全体にとって望ましいのか。再開発の具体化に向けて、開発の方向性をはじめ、土地利用計画や都市基盤施設計画などを含む基本計画を策定するための有識者による検討委員会が9月4日、横浜市役所で開かれた。
会議冒頭、横浜市の鈴木伸哉(のぶや)副市長が「民間・行政が一体となって将来像を共有することが重要。横浜の発展につながるよう、それぞれの立場から忌憚(きたん)のない意見をお願いしたい」とあいさつ。
「横浜の発展のカギになるような意見を」と鈴木副市長
会議では、出席者から「IR誘致の候補地として注目が集まっているようだが、浮足立った議論は避けなければならない」、「五輪は一つの目安だが2020年の後を見据え、長期的な視点で検討すべき」との意見が出された。
山下ふ頭の再開発について意見を交わす出席者
委員会では1年ほどかけて基本計画を取りまとめ、林文子市長に答申する予定。
取材を終えて
カジノを含むIR施設は、経済効果の面からみれば確かに魅力的だ。しかし、一方でギャンブル依存や非社会的組織の関与などデメリットも見逃せない。その点、MICEはカジノのような大きなデメリットはないように思う。
横浜がどのような道を選択するのか、今後も追って状況をレポートしたいと思う。
―終わり―
かー坊さん
2018年04月11日 20時03分
藤木が儲かるだけ
Nicksさん
2014年10月29日 02時32分
IRでのカジノは一部であって本来はホテル、劇場、MICEなどの複合型レジャー&コンベンション施設ですね。ラスベガスがショーやコンサートでも有名なのはホテルを中心にショー、テーマパーク、カジノが統合されているから。シンガポールも米系資本を活用してIRで成功しました。横浜はベイブリッジをくぐれない超大型客船の接岸ターミナルを本牧埠頭A突堤に整備しようとしていますが、みなとみらいへの眺望が可能な大黒南側に整備して、ベイブリッジのスカイウォークやIRを連動させてメガIRにする事業を検討してみてもいいのではなかろうか。QMなどの豪華客船接岸、スカイウォーク、ホテル、劇場、ショービジネス、カジノなどが集積されれば湾岸線やベイブリッジ利用増加にもつながり、羽田からのアクセスも台場より良好なので、経済成長にも貢献できると思います。横浜は様々な特区に認定されているから市も積極性をもって欲しいものです。
さすらい日乗さん
2014年09月21日 21時35分
港湾には知り合いがいるので、言いにくいのですが、山下ふ頭の土地には、ほとんど横浜市の市有地がないので、再利用は大変だと思います。財産処理が最大の課題だと思っています。