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綱島駅前の三井住友銀行脇にある「お金に困っていそう」な謎の像、一体どうしてこんなことになった?

ココがキニナル!

綱島駅前の三井住友銀行の入り口脇にある像がキニナル。銀行の前に設置するにはあんまりふさわしくない気がするんですが...(だいさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

この銅像のタイトルは「結い」。1996年に「水と花と彫刻文化のある街」を目指す一貫として設置された。お金に困っているかどうかは不明

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ライター:人見 静馬

「結い」の作者とは



さて、今回取材対象となっている像であるが、その作者は一色邦彦(いっしき・くにひこ)先生という彫刻家なのだという。芸術関係に疎い筆者は知らなかったのだが、結構なビッグネームらしい。

今回の取材を引き受けなければ一生彫刻とは無縁だっただろうなぁ・・・何ごとも不勉強はいかんなと自戒する。
 


一色先生の作品集


そしてその一色先生の作品であるが、なんと綱島の街づくり――その方向性を決定づける要因となったのだという。

かつては温泉街として栄えながらも、箱根や伊豆といった保養地にそのシェアを奪われてしまった綱島を復興すべく、綱島西再開発協議会という組織が1975(昭和50)年に結成された。その協議会が8年の月日をかけ、1983(昭和58)年に完成させた広場にシンボルとして設置されたのが、一色先生の像だったそうなのである。
 


駐輪場ではなく、広場である。少し悲しい光景
 

これがその像
 

タイトルは「舞い降りた愛の神話」。公募で決まったそうである
 

作品の設計図とも言える、原画


その後、1995(平成7)年にイトーヨーカドー前の道路を整備する計画が始まり、同時に、飾られた一色先生の作品にちなんで街を「水と花と彫刻文化のある街」にすることが決定したのだそうだ。つまり、計画ありきの街作りではなく、一色先生の作品ありきの街作りだったのである。
そのため、街に飾られている像は一色先生のものが一番多い。
なんとも作家冥利に尽きる話ではないだろうか。



「結い」の意味とは



さて、作品が設置された経緯はわかった。だが、あの謎のポーズの意味は掴めないまま。
 


筆者による再現。体が硬い筆者には再現不可能


ならばと筆者は一色先生に直接お話を聞こうとコンタクトを図った。

中森理事長のお話では、現在茨城の方にお住いの一色先生は、芸術家を集めた芸術家村を作ったり、新作に取り組んでいたりと今でも精力的に活動をされているとのこと。しかも、血縁の方が牛久の大仏制作にも関わっていたらしい(!)

実に聞き応えのあるお話がいただけそう――と、思ったのだが。
現在ご高齢であり、以前負われたお怪我も回復しきっていないとのことで、ご本人から丁重なお断りをいただくこととなってしまった。長く話すことはできず、質問もできない状態。非常に残念だが、ポーズの意味は分からないままとなってしまった。読者諸氏には大変申し訳ないが。

ちなみにであるが、中森理事長は作品について「飛び上がる前にしゃがみこんでいるところと聞いた覚えが有るような無いような」とおっしゃっていた。
本当のところはどうなのだろうか。



綱島の像たち



一色先生作品の意味は分からずじまいとなってしまったが、綱島に飾られている作品群は負けず劣らず個性的なものばかりである。せっかくなので、ここでそれらを紹介したいと思う。

中森理事長の案内で綱島をめぐる。
 


宿借り~一緒にいれば 作・西巻 一彦
 

ON STONE 作・八田 降
 

PARADISE WIND 作・アキホ タタ
 

蘭 作・一色 邦彦
 

鳥人譜 作・一色 邦彦
 

玉の童 作・田中 毅
 

森の音 作・渡辺 尋志
 

生成Ⅱ 作・奥野 誠
 

ふたり 作・六崎 敏光
 

想 作・一色 邦彦


これらに「結い」と「舞い降りた愛の神話」を合わせた12体が綱島には飾られている。常日頃意識しないで通り過ぎていた方も、ちょっと気にして見てみてほしい。
街がユニークに感じられるはず。
 


中森さん、ありがとうございました




取材を終えて



今回の取材は、肝となる一色先生の取材がかなわず、結果的に投稿者の知りたいことを紹介しきれたとは言いがたいと思う。その点筆者としても非常に残念に感じているところだが、ではご高齢でさらにはお怪我をなさっている方にどれくらい食い下がれるかというと難しいところである。

その一色先生であるが、新たな作品に取り掛かろうとしているという情報もある。お怪我が回復し、作品を仕上げたあかつきには、是非とも取材を申し込ませていただきたいものである。
 
 
―終わり―
 

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  • 「鳥人譜」児童ポ・・・いやなんでもない

  • 「森の音」の作者の渡辺です。現在一色先生と同じ新制作協会に所属しております。平成28年9月14日(水)~9月26日(月)に六本木の国立新美術館にて第80回新制作展を開催します。昨年、一色先生は出品が叶いませんでしたが今年は大丈夫ではないかと思っております。毎年この時期にこの美術館にて開催されます。一度ご覧になってみてください。

  • 探せば、結構ある野外彫刻!ただ設置場所がいいところもあり、悪いところもある。目立てばよいというものでもないが、まわりの環境との調和考えて設置してほしいものだ。作品の周りに、チャリンコが邪魔しているような環境は、ちょっとね~~?

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