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横浜から誕生したキリンビール生麦工場の「スプリングバレーブルワリー」でしか体験できない極上ビールの味を一挙紹介!

ココがキニナル!

キリンビールの横浜工場内でクラフトビールや変わったビールが飲めるようになるそうです(miyukidさん)「体験型醸造所パブ」というのが気になります!(くらんす@呼び捨て希望!さん)

はまれぽ調査結果!

日本初のビール醸造所の名を冠したビアレストラン「スプリングバレーブルワリー」は新しいビール文化を発信してゆくパイオニア的な店だった!

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ライター:細野 誠治

過去の横浜、今の生麦。/完成しない、永遠のスプリングバレー



実はビールは多様で、自由自在なのだ、と。
分かってはいたけどビールは、ただひとつを指すものではなく、ジャンルを示す名称だと改めて思い知る。
「とりあえずビール!」ってフレーズ、本当はおかしなことなんじゃない?

吉野さんは言う。「ここから“とりあえずビール”ではなく、新しいビール文化・スタイルを発信していきます。もしかしたらビールに仕事の匂いを感じたり、仕事の延長なんだと捉えられたりしているんじゃないかと。お酌をしたり。もっと、ビールそのものを楽しんでほしいんです」
 


ビールは楽しまなくちゃ!
 

そう、楽しく。スプリングバレーブルワリーを訪れている方々は、本当に楽しそうだ。そして、そろそろ細野も喉が鳴ってきました。
 


いいね、ここ
 

・・・では、ということでSVBでしか飲めない6種をオーダー
 

写真の6種は、ここでしか飲むことのできない自慢のクラフトビール。120mlのミニグラス(テイスター)ですべてを楽しむことができる「ビアフライト(1000円)」。
(もちろん360mlのレギュラーサイズ、600mlのメガパイントもあります。他に横浜工場で作られたキリン・一番搾り生ビールも!)
 


左から順に飲み比べてみよう
 

まずは「496」という名のビールを
 

SVBのフラッグシップビール「496」は人気ナンバー1。
エールの豊潤さとラガーのキレが融合したビール。美味いです、バランスが絶妙というか筆者が「慣れ親しんだもの」に近い。

醸造釜で酵母が発酵する過程で、酵母が上に浮かんで発酵するものを「上面発酵酵母」という。これがエールビール。香り高く、コクがある。
反対に、釜のなかで下に沈んで発酵するのが「下面発酵酵母」。こちらがラガービール。すっきりと飲みやすいのが特徴だ。
 


「496」はラガーに属するものの、エールの特徴も兼ね備えている
 

名の由来は496が「完全数」であることから。また毎日飲んでほしいと「ひと月飲んでも飽きない」ように、という願いが込められている(数字の1から31までを足すと496になるのだ。面白い!)。
「何者か分からない、何者でもない。そんなビールです」と吉野さん。

どのようにして味を決めたんだろう? そんな疑問が浮かぶが、マーケティングなどのリサーチを行なうことは、しなかったそうだ。
「(マーケティングの結果)あなたにはこのビール、とか失礼じゃないですか。決めつけるなんて。そんなことは、したくなかったんです。作り手が本当に美味しいと思えるものを作りました」

本当に美味しいもの。それは、ここで供される食事も同じ。まずはビール有りきで、シェフがビールごとに合う品を開発していった。

  

野菜の味噌バーニャカウダ(1000円)や
 
 
牛すじのビール煮込み(700円)など!
 

食事メニューにはオススメのビール銘柄が記載されている
 

次は「COPELAND(コープランド)」だ
 

飲んだら・・・すっごく美味い! これ、大好き!
醸造家の「本当に美味しいピルスナービール(現在主流となっているラガータイプのビール)が作りたい」という想いから生まれたビール。

この想いは、コープランド氏の願いと重なっている。
氏は「美味しいピルスナービールを作りたい」と、ドイツ人醸造家に依頼をしてビールを作った。この味が日本人の口にマッチし、やがて現在のキリンビールへと繋がったのだ。

そんなビールに相応しい名は、やっぱり「COPELAND(コープランド)」しかないんじゃないかな?
ネーミングには「立ち返る場所」という意味が込められているとも。
 


「Afterdark(アフターダーク)」は黒ビールっぽいが実は違う
 

本来、黒ビールはエールタイプ。だがAfterdarkはラガービール。こちらも融合だ。
黒ビールと聞くと料理を選ぶ印象あるけど、実はいろいろな食事に合わせやすいはず。コクがあるのにキレがある。
 


「on the cloud(オン・ザ・クラウド)」は同店2番人気
 

大量の小麦を配合したクラフトビール。ネルソンソーヴィンホップを使用し、白ワインのようなフルーティな味わい(気持ちよくなってきた!)。
飲みやすくて、休日の昼間とかに飲んだら最高だな・・・。
 


「Daydream(デイドリーム)」は「発泡酒」カテゴリー
 

(日本の酒税法では麦やホップなど、本来の材料以外のものを使用するとすべて発泡酒に区分される)。

柚子と山椒を使ったジャパニーズな一杯。和食とのマッチングはピカイチ!
ちょっといい日、美味しい和食と一緒に飲むことで食事が「完成」すると言ったらいいか・・・(写真のバリエーションが・・・)。
 


ラストは「JAZZBERRY(ジャズベリー)」
 

こちらも発泡酒カテゴリー。ワイン酵母で作られたビール。ラズベリー果汁を加えて醸造。飲むほどに感心する。甘さやキレ、さまざまなバランスがすごいと思う。
これ、ビールの概念が変わりますよ~。

「美味いと楽しいと、面白いが混ざり合う感覚。いろいろな人に話してみたくなる経験」
こんな感想を吉野さんにぶつけてみる。

「今日は何を食べよう? 同じように“今日はどんなビールを飲もうか?”と。“これを食べるから、ビールはこれ!”というライフスタイルを作りたいんです」
 


スタイルを作りたい
 

もうひとつ。
「SVBの裏テーマは「永遠のβ(ベータ)版」、完成させないというコンセプトなんです。飲まれたお客さまの声を聞いて、少しずつ変えて行こうと思っています」
なるほど!

完成したら、終わってしまう。だから、まだ行ける。もっと積み上げられるのだ。 そんな志が見える気がする。
コープランド氏の、パイオニア精神と似る。
 


始まりの山手、試みの生麦。/ビールの世界を探る旅



パイオニア精神。もっと言うと、試み。吉野さんの言う「変えてゆくんだ」という想いに触れることができる。
それはここ、SVBが「“体験型”醸造所(ブルワリー)」と銘打ち、ビールのさまざまな知識を吸収できる場所でもあるのだ。

SVBのホームページ上で参加者を募り「ビールのテイスティング教室」を開催している。
 


ちょっと覗いてみよう
 

この日、レストランの2階部分では抽選によって選ばれた20名のビールファンたちにビールの歴史や製造方法、テイスティングといった“よりビールを楽しむための教室”が催されていた。
(詳細はぜひ参加をしてのお楽しみということで。参加者にはマル秘のお土産も!)
 


SVBの人気講座。抽選により選ばれたビールファンが集う
 

ビールセミナー講師の中水(なかみず)和弘氏
 

講義は90分間。分かりやすく噛み砕いた歴史と、先ほど筆者が飲んだ「ビアフライト」を使ったテイスティングのやり方や、より美味しい飲み方などを学ぶことができる。
 


ビールの原料の麦やホップなどが手に取れる。見て触って、感じて知れる
  

五感をすべて使ってビールを探る、知る、楽しむ
 

90分が、あっという間の白熱授業
 

わいわい、がやがや。ビールについて中水氏が語る。知らなかったことが分かる。質問が飛ぶ。なめらかな回答。歓声が上がる。ビールを探る、みんなで探る。私は、こう思う。意見に感想が返る。応酬がやってくる。またみんなで考えて探る。
これら全部が「ビールを楽しむ」の一環。見ているだけでも面白い。
 


ビールについて。広さと深さ、そして面白さ
 

「ビールは喉を潤すためだけでは、ありません。楽しいものなんです。ビールに、物語があるからこそ楽しいです」と中水氏。
 


物語があるから、ビールは面白い!
 

参加した方に感想を聞いてみよう。
 


港北区からきた、都築さんご夫妻
 

「本当に楽しかったです! いろいろ知れたし満足です」
「楽しみにしていたので充分、大満足です」

ビール文化。物語があって、それを知ること。
嗜好品だからこそ、奥がとてつもなく深い。そんなビール。

日本のビール発祥の地として、最初の企業(ブルワリー)だからこその取り組み。試み。
そんな気概を感じる場所です。
・・・と、いろいろ書いてきましたが、それら全部をまとめても「ビールを楽しむ場所」。それがスプリングバレーブルワリー横浜なんだと思います。
 


取材を終えて
 拝啓、ウィリアム・コープランドさま。

 日本に初めてビールが誕生してから145年が経ちました。
嗜好品として、喉を潤す飲み物として145年です。

 今年また、スプリングバレーが横浜・山手から少し離れた横浜の生麦という場所で始まりました。
 何だか、またビールが変わりそうです。ビールの幅や、楽しみ方についてです。

スプリングバレーブルワリーは今、こんな感じです。

敬具
 


今日は楽しかったです、コープランドさん
 

ビールを飲む、たったそれだけが楽しいスポットでした
 

それでは、また。


—終わり—



スプリングバレーブルワリー横浜
住所/横浜市鶴見区生麦1-17-1 キリンビール横浜工場内
予約専用電話/045-506-3013 (10:00~17:00)
営業時間/11:00~22:00(L.O.21:15)
定休日/月曜日(祝日は営業)
 

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  • ビール大好き!! でも俺が飲むのはサッポロ黒ラベルばっかりだな…

  • 代官山のFredSegalにも同じビールを飲めるお店がありますよ~♪

  • 麒麟麦酒の前身である日本最初のビール会社の発祥地横浜。麒麟麦酒も地元に根差した大企業として、横浜に本社を移転して欲しいな~!「地元の会社」だと商品選択の際には気分的にも応援しちゃうんだけど・・・自分は呑めないけど、贈り物とかに昔は拘って(昔は間接的に地元企業?)キリンビールを選んでいたが、最近はエビスビールに浮気中!

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