飛び降り防止? 新横浜駅ホームにある中途半端な謎のハシゴの正体とは?
ココがキニナル!
新横浜駅の横浜線ホームで、線路の上を通る高架の左右から中途半端なハシゴみたいなものが伸びているのですが、あれはなんでしょう。飛びおり防止の何かですか?(ざざむしさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
JR横浜線新横浜駅のホームから見えるハシゴのような物は、1963(昭和38)年に設置された投物防止の防護板だった。
ライター:すがた もえ子
ほか跨線橋にもある?
横浜市内には約160の跨線橋があるが、このうちいくつに防護板を取り付けているのかをまとめた資料などは無いため、総数までは分からなかった。
「でも、僕が知っているだけでこれだけあります」と居山さんが見せてくれたのは神奈川区・鶴見区・西区エリアにある6つの橋。
三ツ沢跨線人道橋(画像提供:横浜市道路局建設部橋梁課)(Google mapより)
清水汲取人道橋(画像提供:横浜市道路局建設部橋梁課)(Google mapより)
生麦人道橋(画像提供:横浜市道路局建設部橋梁課)(Google mapより)
西平沼第一跨線人道橋(画像提供:横浜市道路局建設部橋梁課)(Google mapより)
西平沼第二跨線人道橋(画像提供:横浜市道路局建設部橋梁課)(Google mapより)
柳町人道橋(画像提供:横浜市道路局建設部橋梁課)(Google mapより)
「JRさん以外でも、京急さんや相鉄さんも付けているようです」と樽川さん。
鉄道事業者によって防護板の形も少々ちがうそう。
防護板といっても長さや形に規定があるわけでなく、設置する場所に応じた長さや角度を鉄道事業者が決め、取り付けるようだ。
防護板とは関係ないが、新横浜の駅の側を通過している跨線橋が、なぜ“溝の口”とついているのかだが、橋名については地名などを由来して名付けることがあり、今回の“溝の口”は川崎市内の駅名であり、由来についてはよく分からないという。
それではJR東日本へ聞いてみよう
許可を出すのは横浜市だが、工事や設備維持は各鉄道会社の担当だということだったので、新横浜駅を管理する東日本旅客鉄道株式会社横浜支社へ取材を申し込んだ。
今回ご対応いただいたのは広報担当の方と、新横浜駅を管理するJR小机駅の髙橋謙一(たかはし・けんいち)駅長だ。
JR小机駅の髙橋駅長
「防護板は上下線の跨線橋の前後、合計で4つ取り付けられています」と髙橋駅長。
上りホーム
下りホーム
「あの設備は“ハネ板”や“保護板”と呼ばれているものです。かなり古くから取り付けられているもので、経緯やきっかけは不明です」と広報担当。
取り付けたのはJRだが、国鉄時代までさかのぼることになり、残念ながら詳しい資料が残されていないのだという。
高架の上から見下ろした防護板
防護板の役割としては、跨線橋から長い物が垂れてきてしまったときに、架線に接触して停電したり、感電してしまうことを防ぐためのもの。設置の経緯やきっかけは不明だが、当該箇所での感電はなく、線路に跨線橋から物が投げ込まれたなどの報告などはない。
「設備の維持管理はJR東日本が行っています。破損や劣化があれば修理します」と広報担当者。
新横浜駅の防護板を誰が発注したのかは資料が無いため分からないが、ボルトで4ヶ所がっちりと止められている。
しっかりとボルトで固定されている
高架から見下ろした電車の屋根と防護板
投稿にあった飛び降り防止にもなるのかを聞いてみた。すると、実際にどれくらいの重量を受け止められるのかは不明だということだった。
取材を終えて
はじめは何の目的で取り付けられたのか全く予想もできなかった防護板だが、調べてみると架線を守るという重要な役割を担っていて、利用者の気付づかぬところで重要な役割を果していた。
紹介していない場所でも、横浜市内で防護板が設置してある場所を知っている方がいましたら、コメント欄から教えていただきたい。
―終わり―
あやざるさん
2016年01月21日 08時24分
昔これは酔っ払いが立ちションして感電しない様にと付いている、俗にション便ガードだと聞きましたが?
じゅらいむんさん
2015年12月26日 10時16分
小学生でもわかるようなネタを何故とり上げるのか? タイトルの画像を見ただけで目的はわかるでしょ。
タラちゃんぷるーさん
2015年12月25日 22時25分
以前から何気なく見ていて、何だろうあれ、、と気になったことはありましたが、特に調べることも確かめることもありませんでした。でも、このレポートでスッキリしました。ありがとうございます。