まるで天空庭園、湘南で芸能を発信する江の島ビュータワーの穴場娯楽スポット「虎丸座」とは?
ココがキニナル!
片瀬江ノ島駅近くの高い建物の中に劇場? みたいなのがあって、以前友人が催し物を見に行って面白かったと言っていました。落語のイベントだったようです。取材してください(ごりらいもさん)
はまれぽ調査結果!
2003年からある「虎丸座」では、ご近所の方の合唱発表会から、本格的なオーケストラ、落語など、バラエティ豊かなステージを開催中
ライター:山崎 島
虎丸座のステージ
ではでは、虎丸座ではどんな方がステージに立たれるのだろうか。
ステージがセットされた時の虎丸座(提供:河原さん)
「ここは貸しホール・ライブハウスなんで、いろいろな使い方ができる。ピアノやダンスの教室、バンドの稽古、近所の合唱サークルの発表会、アマチュアバンドのライブから、本格的な音楽活動をしているバンドのライブまで、いろいろな音楽やジャンルをやるね。有名人だと、映画『フラガール』のウクレレ奏者ジェイク・シマブクロが来たこともあるよ」と河原さん。
え!! あのジェイクが、ジェイクさんが来たんですか!! おっほー!!
ジェイクさんの手握りたい(虎丸座HPより)
毎年虎丸座でコンサートを開催される「JUG FOUR WINDS ORCHESTRA」
ビッグバンドのコンサートもできるんですね! 江の島を眺めつつ、迫力満点な演奏に耳を傾ける・・・そんなことできるのは来世になりそう!
DJブースを作ってクラブにもなる(2014年7月27日)
しっとりとしたステージにも(2014年7月6日<日>「七夕音楽会」演者:岩沢二弓
過去のステージの写真を拝見していて、その都度がらりと雰囲気が変わる空間に驚いた。
「ここはステージを組んでいないから、その時々によって空間を変えることができる。1日がかりになっちゃうけどね」と河原さんはおっしゃっていた。自分たちの思うように場所を作れるライブ会場やホールなんですね。
ビュッフェ形式の食事を提供することもある(提供:河原さん)
「業者さんにお願いするとどうしても高くなっちゃうから、ここでは僕が食事を作って出してます。料理はヨットで鍛えた。なかなか評判は良いです」とのこと。
利用料金は、稽古や練習はこんな感じ(虎丸座HPより)
で、イベントやライブについては要問合せ。
日常的にこんな景色を見られる虎丸座(提供:河原さん)
自分の演奏や作品、それまでの集大成を発表する“場”って大切なんだぜって、演出家の友人が言っていた。「虎丸座」は、ステージに上がる人の頼もしい助っ人であり、戦わなければならない相手である、とても良い“場”だな、と思った。
そんな隠れた名ライブハウス&貸ホールの、山崎が一番キニナった催しを拝見しに行ってまいりました!
あー笑ったー
虎丸座で毎月第3金曜日に開催されている「江の島落語会」におじゃました(この日は土曜日)
虎丸座の中は
わー、高座とめくりがある!! お囃子も流れていて、雰囲気ある
「江の島落語会」の主催者である村岡さんにお話を伺った。この会を始めたのは2011(平成23)年9月から。たまたま河原さんとお知り合いだった村岡さんが、企画を持ちかけたのがきっかけ。
「始めた当初、江の島周辺に落語会はありませんでした。もっと落語を親しんでもらう機会を作れれば、と思い始めました。“江の島落語会”では二ツ目と呼ばれる、若手の噺家さんが多く出演します。以前特別企画で真打ちさんのバンド“三K辰文舎”が出演したこともあります」
「ですが、若手の活動の場を増やしたい、というのが目的の1つのため、毎月新鋭の若手噺家を招いております。ここ近辺ではお寺やおそば屋さんの2階を使っての会が多いため、見晴らしの良い“虎丸座”はとても貴重な場所です。落語と、この解放感溢れる会場のミスマッチさも面白いと思います」と村岡さん。
景色や天気の話を混ぜながらの落語を聴けたりするのだろうか
この日の噺家さんは鈴々舎馬るこ(れいれいしゃ・まるこ)さん
もう少しで真打ちさんへと昇進なさる、有名な方でした。
ポップコーンとお茶をいただきながら拝見する
この日の演目は「時そば・新一目上がり・井戸の茶碗」
カメラのシャッター音がお話の妨げにならないよう、アイフォンの音の出ないカメラで撮影したため、馬るこさんの寄りのお写真はありません。
馬るこさんのお話に、みなさん引き込まれていく
身近に落語を感じられる良い会だった
隣の男性にこの会について感想を伺うと「ほぼ毎月通っています。近所なので気軽に来られて良いです。この会では1人の話をじっくり聞くことができるのもいいなと思います」とおっしゃっていた。
それから会が終わった後、馬るこさんとお話することができた。馬るこさんは今までに6回「江の島落語会」にご出演されている。若手の活躍の場であるこの会について、どのように思われるか伺った。
江の島を望みながらの落語会
「この場所は眺めの良い、美しいロケーションが魅力です。このような会は若手の落語家にとっては生命線であり、とても良い会だと思います。是非続けてほしいです。続けるのは主催者の方の情熱が必要で、なかなか続かない会も多数あります。“江の島落語会”は今回で52回も続いており、これは素晴らしいことです。若手の中には自主興行をやる者もいますが、なかなか難しく、こうしてお招きいただくことはありがたいです。こういう方に支えられていると思います。このような小さな会が、日本全国にできれば、より多くの方に落語を気軽に楽しんでいただけるようになります」とおっしゃっていた。
落語に限らずいろいろな活動をされている方は、虎丸座のように自由に自分たちの表現できる場は、とても貴重だと思います。ひりひりするほど生の、日本の芸能や表現を拝見することができる虎丸座。今後の活動にも注目だ。
取材を終えて
私は有名人に疎くて、「この人と知り合いだよ」とお話くださっても、ジェイク・シマブクロさんしか知らず、申し訳なかったです。「えー!! あの人ともお友達なんですかあ!!」って盛り上がれるように、テレビを買うべく500円貯金を始めようと思います。
それから「ちなみに」が2つほどあります。
ちなみに1。「江の島ビュータワー」の記事のコメントにあった、天井桟敷の流れをくむ劇場ですが、虎丸座ができるもっと前の、アングラが流行った時代に「天文館」という小劇場があったそうな。が、詳しいことは不明です。
ちなみ2(なんちゃって!)。お天気カメラですが、ある!!
これだと思います
らしいけどもこの取材では詳しいことは分からなかった。ごめんなさい。是非キニナ投稿してみてくださいませ。
―終わり―
虎丸座
http://www.toramaru.net/
江の島落語会
http://enoshimarakugokai.blogspot.jp/
∵さん
2016年01月29日 20時26分
またここ? いやいや、そこの様子が知りたかったのですよ…落語も演ってるのは良いですね。
八景のカズさん
2016年01月28日 16時31分
山崎ライターが「これかな?」と見つけたお天気カメラ、多分違うと思います。
油屋さん
2016年01月27日 23時11分
最近はインターネットが作品を発表する場として主流になりつつあるけど、そういう時代だからこそ、ここみたいに生を体感できる場が増えていってほしい。