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横浜の「芸能人」ゆかりの店はどこ?

ココがキニナル!

横浜には樹木希林さんや原由子さんの実家などの芸能人に関係した飲食店が多いが、他にもあるのでしょうか?ちなみに関内にビートきよしの店と看板がありましたが本当?(がんさん)

はまれぽ調査結果!

ビートきよしさんの店は2015年に閉店。樹木希林さんの実家、野毛の老舗居酒屋「叶家」と出川哲朗さんの実家、老舗海苔問屋「蔦金商店」を紹介。

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ライター:大和田 敏子

出川哲朗さんの実家「蔦金商店」



バラエティー番組などで活躍する出川哲朗さんの実家は、海苔問屋「蔦金商店」。
 


横浜中央卸売市場入口近く

 
創業は1888(明治21)年。創業121年になる老舗だ。

5代目社長、出川雄一郎(でがわ・ゆういちろう)さんに話を伺った。
 


出川哲朗さんのお兄さん

 
創業者は雄一郎さんの曽祖父、出川金蔵(でがわ・きんぞう)さん。川崎の蔦屋という乾物屋さんで修業した後、独立し、横浜で開業した。
 


創業者、出川金蔵さん(2列目右)とご家族

 
店を始めたのは、中区長者町8丁目の交差点近く。戦前の詳しいことは分からないが、戦後、焼け野原の中、何とか見つけ出した金庫のお金をもとに店を再建したという話が伝わっているそうだ。
 


1965(昭和40)年ごろ、長者町にあった本社

 
一方、1931(昭和6)年、横浜市中央卸売市場が開場してまもなく、雄一郎さんの祖父にあたる2代目が、現在、本社のある場所に木造2階建の店を建て商売を始めた。
 


1965(昭和40)年ごろ、木造2階建の店の前での従業員写真

 
1970(昭和45)年ごろ、現在の4階建ての社屋が完成し、本社を移転。長者町のビルは売却し、小売店のみを残したが2012(平成24)年ごろ閉店。移転前、出川さん一家は長者町の店の2階に住んでいたという。
 


長者町本社の屋上での哲朗さん(左)

 
高校生までの哲朗さんは部活動一筋で、家の仕事を手伝うことはなかった。中学では3年間水泳部、武相高校では、強豪の野球部で厳しい練習に励んだという。
「このころ培われた根性が、今につながっているのだろう」と雄一郎さんは話す。
 


写真をたくさん見せていただいた

 
高校卒業後、料理人を目指し京都で修業していた哲朗さんは、休みの日に太秦(うずまさ)撮影所に行ったり、好きな映画を1日中観たりして過ごすうち、役者になりたいと思うようになったよう。
横浜に戻り、横浜放送映画専門学院(のちの日本映画大学)に通う。そこで、出会ったのが「ウッチャンナンチャン」だ。卒業後は「劇団SHA・LA・LA」を結成。ウンナン人気とともに、哲朗さんも一緒に出演することが多くなり、今のタレント活動につながったそうだ。

毎年の劇団公演を雄一郎さんも観に行っていたと話してくれた。
 


中央が哲朗さん、右隣が雄一郎さん

 


現在の蔦金商店。出川哲朗さんとのつながりは!?



商品は海苔が中心だが、雄一郎さんの祖母の実家で扱っていたカツオ節の販売も始めた。


昔は結婚式の引出物にカツオ節はつきものだったため、引出物も扱うように


11月末から4月いっぱいまでがノリの収穫時期。この時期、全国各地のノリの生産地で入札が行われ、仕入れをするのだという。ちなみに、ノリは水温が高いと生育が悪く、2016年は不作で、かなり価格が高騰している。
 


ノリは、産地や時期によって変わってくるという

 
用途や職人さん、食べる人によって、色や厚さ、硬さなどの好みが異なり、なかには産地を指定してくる店もあるため、ニーズの応えるために全国各地からノリを仕入れている。
 


仕入れたノリは焼きノリに加工して出荷
 

焼いた前後ではこんなに色が違う

 
蔦金商店では、主に寿司店、そば店、和食店、ホテルの厨房などに納めており、小売りもしている。
 


寿司店には軍艦巻用などにカットして納めることも多い

 
昔に比べて、高級ノリの需要が減り、回転寿司などへ納めることが増えてきた。驚くことに、今一番需要があるのは、ラーメン屋さんだという。
 


家系ラーメンにはノリが欠かせない(画像:壱六家)

 
本社1階では、小売りもしているので、そちらも見せていただいた。
 


ずらりと商品が並ぶ
 

現在のおすすめは、「有明産焼きのり(600円)」、「青まぜ(350円)」
 

お買い得な「きず焼きのり(7枚/250円)」。「焼きばらのり(600円/2016年4月より700円)」も人気!
 

さまざまな商品の中、目を惹いたのはこれ!

 
4年ほど前に、容器屋さんから「“元気のりのり”なんてどうですか?」とコラボ商売の提案があり、商品化した。哲朗さんに相談して作ったわけでなく、事後承諾をもらう形だったが、哲朗さんもいろいろな番組で宣伝しているという。

九州有明産の海苔を、こだわりを持って仕入れて商品化したもので、横浜グッズ001にも選ばれている。商品は、横浜の観光地を中心に販売しており、修学旅行生や観光客など、若い人を中心によく売れているそうだ。結婚式に送迎品や引出物の一部として使ったり、快気祝いに使う人もいるそう。・・・たしかに縁起が良さそう!
 


イラストは4種類で、黒のパッケージは焼きノリ。赤のパッケージは味付けノリ

 
実家にいるころは全く家の仕事を手伝うことのなかった哲朗さん。10年ほど前から、タカシマヤで毎年9月の初めに1週間行われる神奈川名産店のうち、必ず1日は雄一郎さんと並んで海苔を売っているという。
 


タカシマヤで販売する哲朗さん。人だかりができることも多い

 
デパートなので高齢の女性が多いが、応援されたり、一緒に写真を撮ってほしいと言われたりすることも多い。

「応援してくれる方が、たくさんいることを知ってうれしかった」と雄一郎さんは話す。

店には哲朗さんのファンが遠くから来ることもあるという。また、贈答品や取引先などへのお土産に蔦金のノリを持参すると、「出川の実家のノリ」ということで、話題性があり、盛り上がるという話も耳にするそうだ。
 


「売れている間は、利用させてもらおうと思っている」と雄一郎さん

 
一方で、哲朗さんはケガが絶えないといい、もう年齢的に大変なのではと心配する表情には兄の優しさがあった。



取材を終えて



叶家の女将さんの温かいもてなし、蔦金商店の社長の気さくで丁寧な対応に、心がほっこりして楽しい取材だった。老舗だから、芸能人の実家だからという、おごりや敷居の高さを感じさせない2店、ぜひまたお邪魔させていただきたい。

―終わり―


〈取材協力〉
叶家
住所/横浜市中区花咲町1-40
電話/045-231-3258
定休日/なし
営業時間/平日17:00~23:00 土曜日12:00~23:00 日・祝日12:00~22:00

蔦金商店
住所/横浜市神奈川区栄町89
電話/045-461-0361(代)

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  • 学生の頃に叶屋さんでよく宴会しましたが、学生だからなのかいつもなぜか安めでした。ほんといい店ですねぇ。

  • 蔦金商店の雄一郎さん、兄弟揃って逞しいです。兄を「売れている間は利用してやる」ってコメントが気に入りました。のりだんだん作るときにも蔦金商店の焼きのり使います。

  • 冒頭のリンク、「セリーさん」になってます。。。

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