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緊急調査!猛暑の横浜・ノラ猫たちは大丈夫か?

緊急調査!猛暑の横浜・ノラ猫たちは大丈夫か?

ココがキニナル!

暑さで倒れる人を運ぶ救急車のサイレンが絶えない猛暑の横浜。ノラ猫たちは、どこでどうしているのだろう? 素朴な疑問から緊急取材を敢行!(はまれぽ編集部)

はまれぽ調査結果!

横浜中心部の真昼の炎天下にノラ猫たちの姿はほとんど見られなかった。とんでもない場所に避難しているのか?夕方が近づくと特定の場所に、湧いてくるように猫たちが現れる

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ライター:結城靖博

元町公園の山手へ続く丘の麓に位置する「せせらぎ広場」は、以前特に猫たちを多く見かけた場所だった。
 


広場中央の池は猫たちにとってかっこうの水飲み場

 
ところが今日は猫たちの姿がない。と思っていたら、池のそばの植え込みの茂みでカサッと音がしたので覗いてみると・・・

 

茂みの中に、まだ仔猫らしい黒猫の姿が

 
黒猫がいたのは、以前筆者が元町公園で撮ったこんな写真とほぼ同じ場所だった。
 


12年前に筆者が撮った写真

 
この掲示板は、レンガの支柱の間の鉄柵に括り付けられていたが・・・
 


今はすでに撤去されている

 
12年後のこの日、黒猫は鉄柵の奥の茂みに潜んでいた。まるで掲示板から飛び出してきたみたいに。
幻のようなその猫は、その後、茂みの中をいくら探しても見つからなかった。
不思議な体験である。
「せせらぎ広場」をあとにして園内をうねうね続く階段を上りながら、目を皿のようにして猫たちを探す。だが公園の中では、ついにあの黒猫以外1匹も見つけることができなかった。
 


階段の途中から見下ろす「元町公園プール」。飛び込んだら気持ちよさそう

 


山手本通りに面した広場の公衆トイレ裏手

 
上の写真の付近にも、以前は猫がワンサカいたものだ。
しかし、いないものはいないのだから、仕方がない。元町公園を去り、外国人墓地を左に見ながら、山手本通りを「港の見える丘公園」方面へと歩いていく。
 
 

外国人墓地でこの日一番の美人猫さんに遭遇
 


すると、外国人墓地入り口の門の奥に、1匹の猫を発見。
 


あたかも門番をするかのように佇んでいる猫

 


近づいてみた。逃げない。まだ成猫ではないようだ

 
さらに中に進み左手を見ると、入り口近くの墓石の下にもう1匹いた。
 


こちらはかなり警戒気味

 
怖がらせたくないので、写真を撮るとすぐに入り口のほうへ戻る。すると、入り口そばの石碑の陰に、また1匹の猫が。
 


どうやらこの子はさっきの門番猫らしい

 


目一杯近づいても動じない。これがこの日のベストショット

 
 
突如出現した猫の群れ!
 
チョビヒゲ美人猫さん(オスかメスかわからないけど)を激写できて満足した筆者は、「今日はもうこれでいいや」などと思いつつ、一応さらに港の見える丘公園まで行ってみることにした。すでに5時過ぎ。そろそろ陽が傾き始めている。
 
すると、港の見える丘公園側からこちらに向かって歩いてくる数人の若い女性の一人が、通り沿いの小さな公園を見て「あっ!猫の数、ハンパないじゃん!!」と叫んだ。
「なになに?!」と思って駆け寄っていく筆者。
そこは外国人墓地のはす向かい、横浜地方気象台の前にある「ブラフ99ガーデン」の入り口だ。中を覗いてみた。
 


確かに、いた。柵の手前に2匹、柵の向こうにもう1匹

 


近づいても泰然自若、我関せずの態

 


かと思うと、落ち着き払って見返された

 
「この猫たちは相当人慣れしているな」などと思いつつしばらく写真を撮っていると、
 


近くの草むらにもう1匹いるではないか

 


さらに、どこからともなくまた1匹登場(左の猫)

 


間髪を入れずまたまた新顔登場(左の猫)

 


気がつけばもはや「猫島」化している

 
通りがかりの男性が猫たちの中を歩いていっても、まったく慌てない。男性は「全然逃げないね」と笑いながら去っていった。
上の写真では7匹しか見えないが、筆者がいる間にもう1匹やってきて、全部で8匹が集結。
 


最後に外国人墓地のほうから階段を駆け上ってきた猫

 
「おっ、この子はさっきの美人猫か」と一瞬思うが、似ているけど違った。外国人墓地の入り口に目をやると、あの美人猫がまた門のところに戻っていたからだ。
 


門番活動再開。遅くまでご苦労さま

 
ブラフ99ガーデンに集う猫たちは思い思いにくつろぎながら、夕涼みのひとときを満喫していた。
 


大あくびをしたり

 


草の葉を噛んだり

 


足をなめたりしながら

 
 
ハマネコたちの現在の安全な生活圏を知る
 
その後、最後に港の見える丘公園に足を踏み入れた。
 


夕暮れが近づく港の見える丘公園

 
だが、ローズガーデンを巡り、フランス山を下って、元町商店街まで歩いてみたが、猫は1匹も見当たらなかった。
そのあと、ふと思いたち、元町・中華街駅のエスカレーターを使ってアメリカ山公園に上がり、もう一度山手本通りに引き返した。そして、アメリカ山公園と外国人墓地の間を通る見尻坂の階段を下る。
 


見尻坂。右手上がアメリカ山公園、左手下が外国人墓地

 
ブラフ99ガーデンの8匹目の猫が外国人墓地のほうから走ってきたことから推して、あの公園に夕方集う猫たちは、おもに昼間は外国人墓地にいるのではないだろうか。
今、この界隈で一番安全な場所が、外国人墓地だから。
かつて元町公園を棲み家にしていた猫たちも、生活圏の中心を外国人墓地に移しているのかもしれない。
そう考えて、墓地を横から観察しながら見尻坂を下っていったのだが、その憶測を裏付けるかのように、坂を下りきるまでに墓地の敷地内に3匹の猫を発見した。
 


一瞬死んでいるかと思ったが、墓地の縁で奇妙な格好で寝ていた

 


望遠レンズで寄ってみると、筋トレしながら寝ている「腹筋猫」だった

 


もう1匹は周囲に紛れてわかりづらい「忍者猫」

 


でも望遠レンズで寄ってみると、なかなかの美形だ

 


3匹目は水道管好きの猫だった。ひんやりして気持ちいいのかな?

 


この子もまた、なかなかの美形。ちょっとタレ目なところがカワイイ

 
 
取材を終えて
 
真夏の猫を追えといわれても、どうせ猫たちは我が家の猫同様、こんな暑さの中ではどこか薄暗~いところで、昼間はひたすら伸びきって寝ているんだろう。
そう思った。で、実際、真っ昼間はほとんど猫を見つけられなかった。
だが、ちょっと日が傾き始めてくると、あれよあれよと猫たちに遭遇。関内・中華街・元町の猫たちは、夏だからではなく別の事情で、もういなくなってしまったのではないかとも思ったが、ところがどっこい、いるところにはちゃんといた。
 
ノラ猫たちは賢いから、安全な場所を本能的にキャッチする。何からの安全? それはやはり人間から、だろう。

飼いならされたペットではなく、この横浜という街を自由に闊歩するノラたち。それがハマネコだ。その自由さが高貴さに通じる。どんなに汚れていたってね。
そんな彼ら彼女らにとって、どうやら今、外国人墓地が一番居心地のいい場所らしい。厳島神社の猫もそうだが、ハマネコたちは神聖な場所が好きなのかもしれない。
 
 
―終わり―
 
 

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  • ハマのネコちゃんたちもキュートだったけれど、このルポの道順が、ガイドブックにはない横浜の観光地巡りになっている感じ。このルポを片手に、歩いてみたいです。楽しそうー

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