ビブレ前の橋のたもとの「はしけ」のようなものは何?
ココがキニナル!
ビブレ前の五番街側の橋のたもとに、「はしけ」のようなものができて、ハシゴがかかり、救命浮き輪も設置されてます。どういう設備なのか、正体を知りたいです。(たにけいさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
横浜駅周辺街づくり「エキサイトよこはま22」の一つとして、防災・災害活動・レクレーション等に、水面を活用するために設置した浮き桟橋です。
ライター:橘 アリー
どのように使われるのだろうか?
3月22日、この日は朝から晴天に恵まれ、強い風が吹くこともなく、絶好の使用実験日和である。
今回の実験は、二日後の24日に、「大学生が中心となって行う、カヤックに乗るイベント」の補助とのことで、横浜市都市整備局の都市再生推進課と、そこから依頼を受けた特定非営利活動法人(NPO法人)横浜シーフレンズによって行われた。
横浜シーフレンズの担当メンバーは、日本カヌー連盟公認のインストラクターである畝原信行さんと、海洋大学の大学院生 糸井孔師さんだ。
横浜シーフレンズは、横浜のインナーハーバー(みなとみらい地区から山下公園付近までの水域)を主な活動拠点として、マリンスポーツの普及活動を行う団体である。
糸井孔師さんは、まだ学生だが、爽やかで頼もしい印象がある
10:00頃から検証実験がスタート。
今回は、実際にこの桟橋を利用する状況を想定して、荷物の積み下ろしで車を停める場所や、公衆トイレなどの場所の確認、そして、桟橋からカヤックに乗って大丈夫なのかが検証されるという。
慣れた手つきでカヤックを降ろしていた
全てスムーズに降ろされた
カヤックが降ろされた後、10:30位から、実際にカヤックに乗る人への救命胴衣の付け方・オールの漕ぎ方などの指導・説明が行われた。
指導の様子
的確に分かりやすく指導していた畝原信行さん
実際に乗りこむのは、シーフレンズのメンバーと都市再生推進課の職員の方で、桟橋に腰を降ろしてカヤックに乗りこんでいた。
初めて乗るそうだが、意外とスムーズに乗りこんでいた
そして、水はキレイではないが、気持ち良さそうに川へ漕ぎだして行った。
気持ちよさそうである
さっそうと漕ぎだして行く
橋の上を通り掛った人たちは、足を止め様子を見物していた
検証は滞りなく、予定通りに行われ成功のようであった。
なぜ「桟橋」は設置されたのか?
「桟橋」の管理をしている、都市再生推進課・横浜駅周辺担当係長の渡邊伸郎さんに、「桟橋」が出来た経緯などについて伺った。
担当係長の渡邊さん
「桟橋」は、昨年の3.11の震災で陸上交通が麻痺したのと、その後、6月頃に近くの帷子川で警察官が水死した事、そしてまたその一ヶ月後くらいに酔っ払いが水死した事などを受け、防災の取り組みの一つとして設置することになったそうだ。
また、「エキサイトよこはま」という横浜駅周辺大改造の「親水」の一つでもあるという。
エキサイト横浜のパンフレット
(都市整備局HP「エキサイトよこはま22」より)
2011(平成23)年11月7日に接岸し、11月26日には、水難救助訓練が行われたと言う。
見るだけでは分からないので、実際に桟橋の上に乗せてもらったところ、浮いているものだが、それほどフワつく事が無く、見た目よりもしっかりと安定した感じだった。
「浮き桟橋」は、一つのフロートが縦横それぞれ2mで、それが5個連結されていて、費用的には、ロープなども含めて200万円位だそうだ。
しっかりと大きなボルトで繋がれている
どうして、この場所に設置したのかというと、もともとこの場所に神奈川県が防災用に作った階段があったので、横浜市がそれを借りて使用することとなったようである。
階段の様子
「桟橋」の主な使用目的は、防災・海難救助などで、普段からレクレーションなどに使う事により、いざという時にしっかりと役に立つようにしたい、と考えているそうだ。
そして、3月いっぱいはこのように実験検証のような使い方をして、4月以降からは営利を目的としないレクレーションなどに使って貰えるようにしていきたいそうだが、まだまだ模索段階のようである。
まとめ
最初はどことなく頼りなく感じた桟橋だが、取材を終えて改めて見ると、とても頼もしく思える。これからの季節、マリンスポーツなどの桟橋として活躍するのであろうが、いざと言う時には、ぜひとも、しっかりと役立って欲しいものだ。
それにしても、出来れば、川がもう少しキレイだと良いのだが・・・。
― 終わり ―
つじどさん
2013年03月06日 21時27分
全然知らなかった。でも、横浜市内は川も多いから、災害などで交通がマヒした時なんかは、いいのかも知れませんね。あと、記事にあったようにイベントに使用されるのも認知度を上げて良いと思います。