港の見える丘公園と根岸森林公園をつなぐ下町山元町の商店街で愛の告白
ココがキニナル!
山元町二丁目商栄会を愛する女子中学生浜礼歩(ハマレ・アユミ)があたたかい個人店でストラップ、観葉植物、和&洋スイーツを購入しバレンタイン・デーに備えた
ライター:ほしば あずみ
バレンタインの贈り物にはやっぱりスイーツ(洋の部)
「除夜の鐘」でお世話になった商栄会の厚浦会長の「石川牛肉店」では
なぜか伝統の明治ミルクチョコレート(100円)が売られていた・・・
板チョコを溶かしてココア代わりに飲むお客さんのために置いてあるらしい。これでも良いんじゃない? と、雑な提案をアユミにしてみたが、当然首を横に振られてしまった。
実は、頼みの綱であったパンと洋菓子の店、「マルイ・ベーカリー ボヌール」が定休日だったのだ。商店街で唯一のケーキ屋さんなのに・・・と、諦めかけたその時。
会長の厚浦さんが、電話でマルイ・ベーカリーの井上さんが店にいることを確認。話を伺えることになった。
マルイ・ベーカリー(山元二丁目商栄会ホームページより)
定休日なのに取材に応じてくださった井上龍太郎さん
マルイ・ベーカリーは井上さんの父が1948(昭和23)年にはじめた。「丸に(井上の)井の字」で「マルイ」の屋号にしたそう。長年、井上さんの兄がパン部門、井上さんが洋菓子部門「ボヌール」を担ってきたが、兄が体調を崩し現在は井上さんが両方をパート従業員と共に作っている。
「昔からのお客さんからは最初、“パンの味が変わったね”と言われもしたけど、少しずつ慣れてきました」と井上さん。
予算オーバーだがこんなハートのチョコレートケーキ(2625円)や
こんなキャラケーキ(7号 5565円)で地域から愛されている
残り290円でアユミが選ぶものは・・・
オリジナルギフト、「横浜山手菓子物語」・・・これしかあるまい
1番人気の定番マドレーヌ126円(右)と、コーンフレークのサブレ147円をチョイス
チョコレートではないが、それも良い。アユミが伝えたいのは、「先輩」への自分の想いと、トレンドなプレゼントでは届かない、思い出いっぱいの商店街のぬくもりなのだから。
残金17円で今回の買い物終了
先輩へ・・・(取材を終えてに変えて)
先輩、もうすぐ卒業おめでとうございます。
寂しくなるけど、高校に行っても私たちのことを忘れないでください。
根岸八幡のお祭りで、お神輿を担いでいた先輩がまぶしかったこと、今でも憶えています。
地元から離れた学校に行っても、大好きなボヌールの味は忘れないでください。
多肉植物に時々、水をあげるように、私のことも時々思いだしてくれると嬉しいです。
寒い日が続くけど、お汁粉を飲んであたたまってください。 2014.2.14 浜礼 歩
P.S. 今度、一緒に「港の見える丘公園」に行きたいです。
―終わり―