移転した南区役所の内部の様子と跡地活用は?
ココがキニナル!
旧南区役所跡は?/新南区役所をレポート/アクセス面で住民から苦情多々。妥協案?として決定した市営シャトル便とは?(よこはまいちばんさん、Ichiさん、HAMAJINさん、iTsunesさん)
はまれぽ調査結果!
環境配慮型の新庁舎は年間4000万円のコスト削減。シャトルバスは1年間の試験運行で、跡地は「南区民全体の生活の質の向上に資する施設」の予定
ライター:はまれぽ編集部
環境配慮型の新庁舎
南区の総合庁舎が老朽化などを理由に現在の花之木町3丁目から浦舟町2丁目の横浜市大医学部浦舟校舎跡地に移転し、2016(平成28)年2月8日から本格的な業務を開始した。
浦舟町に移転した南区の新総合庁舎
区役所のほか、旧庁舎に隣接していた公会堂と消防署、別所1丁目にあった南土木事務所を統合。地上7階、地下1階建て。延べ床面積は横浜スタジアムとほぼ同規模の2万7589.41平方メートルで、旧庁舎(1万1731.92平方メートル)の3倍近くになる。
さまざまな機能を統合した
旧庁舎は1974(昭和49)年に竣工。築40年以上が経過しているうえ、来庁者に待合スペースや駐車・駐輪スペースの不足が問題だった。
新庁舎は2013(平成25)年度から設計を開始。同年度中に工事をはじめ、2016(平成28)年1月に完成した。2月8日からは区役所、同15日から土木事務所、同22日から消防署がそれぞれ業務を開始し、現庁舎は2016年度以降に解体される。
2012(平成24)年時点の旧庁舎
2012(平成24)年の取材時点で約100億円だった総事業費は、消費税率引き上げなどによる建築資材や人件費の高騰で最終的には約122億円になった。
では、南区の総合庁舎はどのように生まれ変わったのか。特徴やコンセプトを横浜市南区役所総務部総務課の関森雅之(せきもり・まさゆき)課長、畑中圭二(はたなか・けいじ)課長補佐、水野圭一郎(みずの・けいいちろう)区政推進課長、山崎祐輔(やまざき・ゆうすけ)まちづくり調整担当係長に聞いた。
写真は畑中課長補佐(左)と山崎担当係長
関森課長によると、新庁舎は災害に強く、再生可能エネルギーで発電するなど、環境にも配慮。さらに南区のシンボルでもあるサクラをモチーフにしているという。
外壁にもサクラの花をあしらっている
構造面では、市内の庁舎として初めて地震エネルギーを軽減する「免震構造」を採用。津波で最も浸水した場合も考慮して機械室や電気室を地上6階に設置するなど、災害本部としての機能を確保した。
また、近隣の横浜市立大学附属市民総合医療センター(市大センター病院)とエネルギー連携を実施。地中熱など再生可能エネルギーを利用することで二酸化炭素排出量を年間で1000トン削減。連携を実施しなかった場合に比べて1割に当たる約4000万円のコストダウンになると試算している。
年間4000万円もカット!