移転した南区役所の内部の様子と跡地活用は?
ココがキニナル!
旧南区役所跡は?/新南区役所をレポート/アクセス面で住民から苦情多々。妥協案?として決定した市営シャトル便とは?(よこはまいちばんさん、Ichiさん、HAMAJINさん、iTsunesさん)
はまれぽ調査結果!
環境配慮型の新庁舎は年間4000万円のコスト削減。シャトルバスは1年間の試験運行で、跡地は「南区民全体の生活の質の向上に資する施設」の予定
ライター:はまれぽ編集部
区のシンボルを目指す
関東大震災から3年後の1926(大正15)年4月25日、震災を経て横浜を都市化しようという当時の市政方針が決定、新庁舎は、それに沿って建設された「横浜市立復興小学校」の第1号である三吉小学校が建設された敷地に建てられた。
三吉小学校の概要
三吉小学校で使用されていたという手すりも展示されている
新庁舎には「南区らしさ」を盛り込んだ。
開庁時間中は誰でも出入りできる6階の屋上庭園は、南区の地形をイメージ。区内には7つの丘があるといい、季節の花や樹木に加え、区のシンボルであるサクラを「丘」に植えた。
ベンチで食事もできるが、禁煙
エントランスホールと3・4階に入居する公会堂の内装には神奈川県産のスギ材を使用して温かみのある空間を演出したそう。
木の香りとぬくもりが伝わる作り
4月23日オープン予定の公会堂内も特別公開!
見た目だけでなく、利便性も向上した。これまでは戸籍や子ども、高齢・障害者支援、年金などの窓口に1日平均1800人ほどが訪れていたといい、畑中課長補佐によると、市民が座る空間がなかったという。
公務員の1人当たりの執務スペースは法律で決まっているため、広くなった新庁舎は区民のための空間となった。
ゆったりした空間で椅子も多く確保
関森課長は「当時の思いを受け継ぐ場」と話し、新庁舎に対して単なる行政機能だけでない区民のシンボルになることに期待を寄せた。
アクセスは? 跡地は?
過去のはまれぽの調査でもあるように、新庁舎の立地については「不便」との声も上がった。事実、この日初めて新庁舎を訪れたという80代女性は「建物はすごくきれいだが、以前よりはアクセスが不便になったと思う」という意見もあった。
これに対して横浜市は交通の不具合を解消するために南永田団地から横浜パークタウンなどを経由して南区総合庁舎に向かう全長約12kmのシャトルバスを新設したほか、現行の横浜市営バス158系統に新たに停留所を作った。
新設したシャトルバスと停留所
しかし、このシャトルバスは1年間の試験運行。1日4往復するが、1便当たり15人の乗客が見込めない場合、存続が再検討となる。
1日120人の利用が目安
しかし、水野課長によると「現状では目標を達成できるか分からない」とのこと。市民の利便性という観点では、まだ工夫が必要のようだ。
2016年度以降に解体される跡地については、2015(平成27)年9月に「民間事業者の活力を生かして南区民全体の生活の質の向上に資する施設」というコンセプトを基に、民間事業者から市場を把握する「サウンディング型市場調査」を実施。
現在は、活用の可能性を取りまとめている段階だという。
現在の旧庁舎。どのように生まれ変わるのだろうか
取材を終えて
利用者の利便性向上と、街としてのシンボル、環境配慮型で災害に強いというコンセプトは区民に受け入れられるだろう。
しかし、交通の利便性という意味ではすべての区民が満足しているわけではないという現状を踏まえ、どのような方向性が打ち出されるのかは今後に期待したい。
旧庁舎の跡地については具体的な動きがあれば、随時報告していく。
―終わり―
むつきさん
2016年02月17日 14時30分
お役所が大好きな箱物行政の象徴で税金の無駄遣い。新庁舎の建設場所等、役所主導で進めた結果、煽りをくうのは全て住民‥‥
ムバークさん
2016年02月17日 10時57分
食堂は廃止になったみたいだな。残念。
ゆたかさん
2016年02月16日 23時05分
とわいらいとさん、アクセスが不便になったというのは、南区民を想定した場合に区域の恥に端すぎないかということです。市大病院、横浜橋商店街、三吉演芸場とは、アクセスの対象と想定する方々が違います。それから其々の歴史があるわけで、いまはアクセスが良くない場所でも当時はそれなりに良い場所だったのではないでしょうか。