そもそも神奈川駅ってどこにあるの？

・・・そんな疑問を抱く読者も多いだろう。
確かに、都道府県名を冠している駅でありながら、「東京駅」「千葉駅」に比べるとその存在感は薄い。
　

横浜の隣に神奈川！

調べてみると京浜急行電鉄本線に「神奈川駅」があり、横浜駅のすぐ隣だ。
しかも、各駅停車しか止まらないという。どんな駅なのか、早速現地に足を運んだ。
　

ホームは狭く、無理やり作った感があふれる駅だ
　

改札もこんなに狭い

確かに小さな駅だ。平日午前11時、10分に1本間隔で到着する各駅停車の乗降客は10名もいない。

ホーム脇をJR横浜線や東海道線の電車が高速で駆け抜けていく。
階段や改札はとても狭く、ターミナル駅とは程遠い作りだ。

予想以上に少ない利用者・・・その実態は

神奈川駅の駅員さんに実情を尋ねた。
　

この道30年のベテラン、京浜急行の永田氏

―「神奈川」と名の付く駅なのに、利用者が少ないように思います。どんなお客さんが多いですか？
確かに多くはないですね。ただ朝は近くの予備校に通う人が多いですよ。年代・性別はさまざまです。

―なぜ「神奈川」駅なんですか？
名前の由来はねぇ・・・時々お客さんからも聞かれるのですが、昔からこの名前なんでねぇ・・・。
　

「清水の舞台」をイメージした駅舎は関東の駅100選に選出

駅周辺はかつて神奈川宿として栄えた宿場町で、戦後一時的にアメリカ領事館に使われたことでも知られる本覚寺などがある。
　

本覚寺の眼下には東海道（国道一号線）とJR、京急が並走している

本覚寺住職の守永尚文氏（68歳）によると、昭和40年ごろまでは一帯に料亭や花街があり栄えていたが、今はほとんど衰退。以来駅の利用者も減ってしまったという。
　

この地に住んで50年以上という本覚寺住職・守永尚文氏

やはり「神奈川宿」が駅名の由来なのか。実は隠れた歴史があるのではないか。
真相に迫るべく、さらに取材を続けた。