江の島にある、ディープな雰囲気の「世界の貝の博物館」とはどんなところ?
ココがキニナル!
江の島の奥の方に、「世界の貝の博物館」という建物があります。雰囲気がディープなので、どんな博物館なのか調べてください。(チェルシーさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
全国でも珍しい、展示即売型の貝の専門店でした。切手のモデルとなったものや20万円もする高価な貝まで、約2000種の品ぞろえを誇ります。
ライター:河野 哲弥
人影も少ない江の島の奥へ
江の島というと、エスカーで昇ることができる範囲で、折り返してきてしまう人が多いのではないだろうか。徒歩の道が続くその先へは、なかなか訪れる機会が少ない。
投稿によれば、そんな江の島の奥の方に、「世界の貝の博物館」という名前の施設があるそうだ。「サムエル・コッキング苑」を通り過ぎ、その先へ続く道を進んでいくと、それらしき建物が見えてきた。
参道に比べ人通りもまばらな、同館の前の様子
「珍しい」が正解、看板の表記が気になる
では、ディープな雰囲気だという同館の内部に、いよいよ突入してみよう。
正式な名称は「貝広物産店」
そこに現われたのは、たくさんの貝で埋め尽くされた店内の姿。その数2000種と書いてある。また、いやでも目に付く、奇妙なオブジェも置いてある。
手前から奥まで、全て貝
「ドウント.タッチ」、小さいンが、打てないし読めない
まさにディープ。見渡せば貝、どこを向いても貝。
それにしても、なぜ江の島のこの場所で、世界の貝を展示しているのだろう。海に近い場所だから貝なのだろうか。それとも、何か特別な事情があるのだろうか。そこで同館のご主人に、詳しい話をうかがってみた。
店主の、片野義雄さん
片野さんによれば、ここの正式名称は「貝広物産店」というそうだ。開業したのは1911(明治44)年とのことだから、既に100年以上も続く老舗になる。
創業者は、片野さんの祖父にあたる片野廣吉さん。当時は、貝細工といわれる土産物の職人だったそうだ。そのせいもあって、全国の貝類が、同店に届けられていたのだとか。
貝細工の一例、「3羽鷹」、いくつもの細かな貝で作られている
(現在非売品)
現店主の片野さんは、小さい頃から、こうした貝の模様に魅了されていったと話す。それを商売にしようとは考えず、単にコレクターとして集めていた時代があったらしい。
しかし40年ほど前、片野さんが店を継ぐころには、貝細工は商売として成り立たなくなってしまったそうだ。そこで、手元にあったコレクションに加え、海外から珍しい貝を仕入れて「世界の貝の博物館」をオープン。ほとんどの展示品は購入が可能で、全国でも珍しいスタイルだという。