屋上に庭園!? 戸塚区新総合庁舎の中はどんな感じ!?
ココがキニナル!
新しくできる戸塚区役所は馬鹿でかい建物のようです。ホールが入るということは聞いていますが、ほかにどんな施設が入ることになっているのか、知りたいです。(海の狸さん、すぎさき たつやさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
民間活力を使って作られた戸塚区新総合庁舎。ホールや地産地消コーナー、カフェ、一時託児施設、屋上庭園などがあり、ふらっと寄りたい場所だった!
ライター:吉澤 由美子
2013年3月、戸塚駅前に新しい戸塚区新総合庁舎が完成した。3月18日(月)以降、すべての課が新庁舎で業務を行っている。
新しい戸塚区新総合庁舎は、地下3階、地上9階。敷地面積は約4000平方メートル、延床面積は約3万5000平方メートル。カップヌードルミュージアムの敷地面積が約4000平方メートル、延床面積が約1万平方メートルなので、土地は同じくらいで、建物はだいたい3.5倍くらいの広さだと考えるとわかりやすい。
JR戸塚駅橋上改札口から降りて眺めると、戸塚区役所の新総合庁舎は近くにある商業施設と変わらない雰囲気だ。
駅から見た戸塚区新総合庁舎
デッキを歩いて建物に近づき、どこかに「戸塚区役所」という看板はないかと探してみたが、壁面にロゴとともに描かれているだけなので、区役所だと気付かない人もいそうだ。
シンプルなロゴ
PFIの民間活力を使った設計・建築と管理・運営
中も実にシンプル。
ゆったりした空間が広がっている
総合案内もなんだかオシャレだ。
駅から直接つながるエントランスは3階。そこに総合案内がある
今回、新しくなった戸塚区役所について、総務部総務課でお話を伺うことになっている。総務課は最上階の9階。エレベーターで9階に上がると、広い廊下の右側に総務課があった。
戸塚区総務部総務課予算調整係長の金森裕一さん
「ずいぶんオシャレな建物なのでビックリしました」と伝えると、金森さんは、「戸塚オリジナルモダンというデザインコンセプトで作られているんですよ」と教えてくれた。
新総合庁舎は「戸塚オリジナルモダン」というデザインコンセプトで作られている
そしてこの利便性! 駅直結型は、横浜市の区役所では、はじめて導入されたとのこと。JRの橋上改札口からデッキでつながっているだけでなく、地下鉄の地下改札口からは地下連絡通路で、さらに隣のビル「トツカーナ」とは3階連絡ブリッジでつながっている。
続いて建物についてお話を伺う。この建物自体は横浜市の財産で、戸塚区長が庁舎管理者だが、新庁舎は設計や建設から完成後の管理までを民間の事業者が行っているとのこと。
この新庁舎建設は、2010(平成22)年にPFI事業としてスタートした。「PFI(Private Finance Initiative:プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)」とは、民間活力を利用した事業手法で、市民サービスの向上やトータルコストの縮減を図るもの。横浜市では公共施設の整備・改修や運営、さまざまな公的サービスの提供にPFIを取り入れている。
民間事業者が、新庁舎設計、建設を行った後、施設を市に引渡し、その後、2027年3月31日の事業期間終了まで、この建物の保守や植栽管理、清掃、修繕、駐車場や店舗など施設の維持管理および運営を行う。
建設費や今後の運営費を含めた費用は169億円。昨年移転した瀬谷区の新総合庁舎もPFIで作られたとのこと。ただし、今後建設予定の南区、港南区、金沢区の区役所庁舎についてはPFIを用いないで作る予定らしい。
お役所らしくない雰囲気は、民間事業者が設計、建設から運営まで行っているからだったのだ。
「これからご利用いただく方がより使いやすくなるよう、少数意見も吸い上げて変えていこうと思っているんですよ」と金森さん。
掲示版などの使い方も、「たくさん貼って情報を多くするより、伝えたいことを絞ってわかりやすくする。そういったルール作りを検討中です」と金森さん。
幅の広い廊下。掲示板には、告知ポスターが1枚
利用者の多い窓口は2階にそろい、駅からつながる3階には手続きなどの間、子どもを預けられる子育て応援ルームもある。使いやすそうな設計だ。
地産地消を取り入れたレストランや屋上庭園など、ふらっと訪れても楽しめる施設が区役所庁舎内にあると教えていただいたので、次はそうした場所を見に行くことに。