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横浜市が導入を目指す「特別自治市」のその後はどうなっているの?

ココがキニナル!

大阪の結果も出ましたが、2012年以来の記事がないので、特別自治市構想の現状を知らせてください(もっちぃさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

時期は未定だが「早期実現を目指す」と横浜市。二重行政解消については県と協議し「認定こども園」の事務移管を実施するなど着実に進んでいる

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ライター:はまれぽ編集部

「横浜に最もふさわしい制度」



「自らの自治体の未来を決める大変重要な選択だったと思う。市としては、横浜にとって最もふさわしい制度である『特別自治市』の早期実現に向け、今後も邁進(まいしん)していく」―。

2015(平成27)年5月17日(日)に実施された「大阪都構想」の是非を問う住民投票で、構想が否決されたという結果を受けて横浜市の林文子(はやし・ふみこ)市長が発表したコメントだ。
 


「横浜にとって最もふさわしい制度」とは?
 

そもそも「大阪都構想」とは「大阪市をなくして、東京都のように都・区制度にすることで二重行政などのムダをなくす」という考えに基づくもの。

一方、林市長の提言する「特別自治市」とは「神奈川県の持つ権限や事務などを横浜市に移譲し、より効率のよい市政運営を行おう」とするもので「大阪都構想」とは根本的に考え方が異なる。
 


 

「大阪都構想」と「特別自治市」は違う!
 

「横浜が目指す特別自治市」とは、どのようなものか。なぜ「特別自治市」が必要なのか、横浜市政策局大都市制度推進室大都市制度推進課の五月女貴(さおとめ・たかし)課長と丸山真隆(まるやま・まさたか)係長に聞いた。
 


五月女課長(右)と丸山係長
 

前述のように「特別自治市」は、県が横浜市域で行っている事務と横浜市が担っている事務を統合し、より効率的で積極的な政策を展開できるようにするもの。

国以外の仕事はすべて横浜市が担うため、公営住宅や図書館などの公共施設の維持管理や政策、医療・福祉分野などで二重行政がなくなり、市民のニーズに沿ったきめ細やかな行政サービスが展開できるという。
 


横浜の特性に応じたまちづくりが可能になる
 

現在の住民税は神奈川県民税と横浜市民税に分かれているが、国の仕事以外は「特別自治市」としての横浜市が行うことになるため、市域内の地方税はすべて横浜市の税収となる。その結果、税金はすべて横浜市民に使われる仕組みとなる。
 


横浜市民が納めた税金はすべて横浜市民のために!
 

横浜市は、これまでも県と協力しながら近隣市町村と広域防災や環境対策、観光分野で連携をしてきた。一方で、地方税の税収が横浜の歳入になるからとって、国と横浜の仕事以外は行わず、近隣自治体に恩恵がないということではない。

五月女課長は「無駄が省ければ、浮いた税収を新たな政策に回すことができ、横浜の発展につながる。周辺自治体との連携は引き続き行うので、横浜市自体のサービスが向上すれば、県内の他自治体にも質のいいサービスを提供できるというメリットがある」と説明する。

また、東京都の特別区のような新たな基礎自治体を構築するのではなく、現在の18区はそのまま行政区として機能して一体性のある魅力的なまちづくりに取り組んでいく。