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相模原市が10億円かけて美術館を2つ作る理由は?

ココがキニナル!

相模原市がJR相模原駅と橋本駅周辺に美術館を整備する構想を策定したけど、詳細は?(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

橋本美術館は暫定施設の「アートラボはしもと」を踏襲し、2020年度の開館を目指す。相模原美術館は未定。総事業費は「10億円はいかない程度」

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ライター:はまれぽ編集部

2つの美術館



相模原市は2016(平成28)年5月、文化振興政策の一環として、市内に「美術館(相模原)」と「美術館(橋本)」(いずれも仮称)の2つの美術館を作る基本構想を策定した。

JR相模原駅と橋本駅周辺に整備し、市全体でアートを作り、育て、学ぶ拠点として整備する。
 


2つの美術館を整備する構想をまとめた相模原市
 

相模原市は1986(昭和61)年に策定した市の「第3次総合計画」のなかで、美術館の整備を打ち出しており、30年越しの計画となる。

では、実際、どこにどのような美術館を作るのか。相模原市市民局文化振興課の宮崎健司(みやざき・けんじ)課長に聞いた。
 


写真はNGとのことで
 

相模原市と周辺には女子美術大学、桜美林大学、多摩美術大学、東京造形大学の4大学のほか、美術科を持つ神奈川県立弥栄(やえい)高校がある。

このほか、緑区の藤野地区には300人ほどのアーティストが活動しており、美術環境に恵まれた立地といえる。
 


藤野地区にある「緑のラブレター」
 

現状、展示の場としてJR相模原駅の駅ビル「セレオ相模原」4階に「相模原市民ギャラリー」という機能があるが、市民サークルの利用も多く、市の収蔵美術品を常時展示・公開する機会が少ない。

加えて、相模原市は市立博物館および民間の貸倉庫で収蔵美術品を保管しているが、管理・保存の費用だけでなく、展示の際の運搬費の負担が生じている。
 


展示スペースも限られている
 

一方、前述の4大学と連携を取りながら子どもたちや地域、商店街とともにさまざまな活動を行う「アート活動の拠点」として、JR橋本駅から徒歩約10分、「アリオ橋本」に隣接する形で2012(平成24)年にオープンしたのが「アートラボはしもと」だ。
 


シンポジウムや学生企画展などが行われている
 

しかし、「アートラボはしもと」は民間のマンションギャラリーを相模原市が譲り受けたもので、暫定的な施設になっている。そのため、今後も同ラボでアート活動を続けるには恒常的な施設整備が必要となるという課題があった。

また、市が2001(平成13)年から毎年開催している総合写真祭「フォトシティさがみはら」のさらなる事業展開や充実を図ること、子どもや保護者に美術と触れ合う機会を提供したいという市の方針を実現するには、展示のスペースを含め、現状の市の施設では限界があった。
 


プロ・アマ問わず毎年多くの応募がある
 

では、2つの美術館はどのようになるのか。今後のスケジュールなど詳細を聞いた。