鎌倉にあるドミトリー宿ってどんなところ?
ココがキニナル!
鎌倉には、ゲストハウスと呼ばれるドミトリー宿が幾つかあるようです。どんな雰囲気なんでしょうか?(ゆきむらさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
鎌倉にあるドミトリー宿、3軒全て紹介!お風呂もトイレも部屋も共有する宿泊施設だが、それだけに、人とのつながりが持てる場所だった!
ライター:ワカバヤシヒロアキ
京都や浅草など、歴史深い観光地に点在しているドミトリー宿。一般的には2段ベッドが並んだ部屋で共同宿泊をする施設のこと。
ネットを元に調べてみたところ、横浜のお隣、古都鎌倉には3つのドミトリー宿が存在するようだ。今回は、それらを順に紹介していこう。
なお、共同宿泊施設は、ドミトリー宿、ゲストハウス、ユースホステル、シェアルームなど、様々な呼称がある。それぞれの定義にも明確な違いが無いため、今回は便宜上ゲストハウスという呼び名を使うことにする。
亀時間
最初に紹介するのは、鎌倉市材木座にあるゲストハウス、「亀時間」。
古い日本家屋が特徴的な亀時間
亀時間が誕生したのは2011年4月。まだ営業して1年ほどの宿だ。通常のドミトリーベッド(簡易ベッド)が一泊3500円から設けられている。
2段ベッドが並ぶ客室
ベッドメイキングはセルフサービス。宿泊はシーツや枕カバーなどを自分でセットすることから始まる。浴衣や歯ブラシなどのアメニティ用品も備え付けられていないので持参する必要がある。
トイレも共同
シャワールームも共同である
その他、冷蔵庫なども共同で使用することになり、基本的には何から何まで皆で使う。こういった宿泊方法は、後述する2つのゲストハウスも同様だ。
亀時間のスタッフ尾藤さん(左)と、代表の櫻井さん(右)
代表の櫻井さんに「亀時間」の由来を尋ねると、『モモ(ミヒャエル・エンデ著)』という絵本の話をしてくれた。絵本は、時間を奪われ忙しい生活をする世界の中で、モモという女の子が時間泥棒から時間を取り返すという内容。その中で、亀は道先案内人として登場する。
その話をイメージし、鎌倉でゆったりと長い時間を過ごして欲しいという思いで、「亀時間」と名付けたそうだ。
ロビーには立派な神棚
昔ながらの日本家屋
85年前に宮大工が1年半かけて作った日本家屋に、櫻井さんは「木の温もりと立派な日本家屋は落ち着きます」。15年ほど空き家になっていたこの家に惚れ込んで開業を決意したそうだ。
ロビーはカフェや談話室(23時消灯)として使われる
訪れるお客さんのほとんどは、談話室で一期一会のコミュニケーションを交わす。
中でも盛り上がるのは旅の話で、他のゲストハウスの情報を仕入れて次の宿泊地とする人もいるようだ。
全国のゲストハウスのフライヤーをきっかけに話が弾むことも
亀時間の宿泊部屋は4.5畳(1~2人部屋)、6畳(6人部屋)、8畳(4人部屋)の3つで、最大12名宿泊することができる。全員の顔と名前をスタッフが覚え、スタッフが旅行者同士を紹介し、交流を促すこともある。
観光閑散期はお客さんもまばらだったそうだが、取材日である3月は満室。お客さんは世界中から訪れるが、近郊からも多い。横浜市はもちろん、鎌倉市内の人が、雰囲気を楽しむために訪れることもあるそうだ。
また、海まで徒歩3分という立地も亀時間の魅力である。