床下に鉄道模型が走る、茅ヶ崎の「口福居」とはどんなお店?
ココがキニナル!
床下に“鉄道模型が走る中華料理店・口福居(コーフジ)が茅ヶ崎にあります。おススメ&人気メニュー、来店客層、入店時は靴は脱ぐのか?など調べて欲しいです。(soraさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
土日は子ども連れが多いそうだが、平日にはカップルの姿も。スリッパで入店し、「特製エビマヨ」や「羽焼き餃子」などユニークなメニューが人気。
ライター:河野 哲弥
ジオラマを造った本人は、現在アメリカに帰国中
聞くところによると、現在の店長であるハルピン出身の王(ワン)さんがジオラマを造ったのではなく、オーナーのデイモン・クライド夫妻が、趣味でコツコツと始めたそうである。現在夫妻はアメリカへ帰国中とのことで、王さんは同店を借りて、そのまま営業しているそうだ。
日本語はほとんど話せない王店長
テレビ番組の「ナニコレ珍百景」にも登録されていた
したがって、あまり詳しいことは分からないとのこと。それでも、店員の方に通訳してもらいながら、何とか取材を続けてみることにしよう。
まず、店名の「口福居」の意味から聞いてみたところ、漢字の順に、「食べる」「幸福」「場所」を表すそうで、「食事をしながら幸せになれる店」といった想いが込められているらしい。
次は、なぜ床下に鉄道模型が走っているのかについて。王さんによると、この建物はかつてボクシングジムで、天井が高かったと話す。そこで、入口に段差を設けて高床とし、このような設置方法を考えついたと聞いているそうだ。
よく見ると、アメリカの高級住宅街風の雪景色も
それにしてもこのガラス、歩いているうちに割れてしまうことはないのだろうか。すると、「元・横綱の曙関も来店したことがある」とは王さんの談。なんでも250キロの重さまで耐えることができるそうだ。
目が痛くなるような、細かな意匠も随所にある
ジオラマの見どころとしては、「世界中の四季が一度に楽しめるところ」なのだとか。来店客の中には、手作りの鉄道模型を持参して、ぜひ飾って欲しいと頼む人もいるらしい。そんなこともあり、現在展示されている車両の数は、誰にも分からなくなってしまっているという。
どんな人が来店するのか
このジオラマを見ていると、デイモン・クライド夫妻の絵心が伝わってくるように思え、何だか心が温まってくる。鉄道マニア向けの店というよりも、ある種のギャラリーという感じさえしてくる。どのような利用客が多いのだろう。
王さんによれば、「土日はどちらかというと家族連れが多いが、平日は普通のお客さんが来る」という。ちょうど店内にカップルがいらっしゃったので、来店動機などを聞いてみることにした。
横浜市内から訪れたという、FさんとHさん
横浜の近くで楽しそうなお店を探していて同店を見つけたとのことで、お二方とも、特に鉄道ファンではないそうだ。「思っていたより大きくてビックリした、料理もおいしい」との感想。
お子さん連れでランチに来ていたAさんは、「この店に来ると、子どもがおとなしくしてくれるので助かる」とのこと。逆に、帰るときに嫌がって泣き出してしまうこともあるので、苦労していると話す。
したがって、キニナルの回答2としては、「家族連れを気にするなら平日、鉄道マニアというよりも、『おもしろい店』を求めて来店する人が多い」となるだろうか。
オススメと人気メニュー
最後になるが、同店の代表的なメニューをいただいてみることにしよう。品数は100種以上を誇り、700円から800円程度のものが中心。マーボー豆腐など四川系のものが多いが、得意なのは、中国の東北地方に伝わる料理なのだとか。
王さんオススメ、「特製エビマヨ(1580円)」
「特製エビマヨ」は、大ぶりのエビをマヨネーズなどであえ、さらにジャガイモを細かく揚げた衣でくるんだもの。やや甘めの味付けで、独特の衣が香ばしく、あまり見かけないユニークなエビマヨだ。
最近の人気メニュー、「羽焼き餃子6個(650円)」
少し前までは「水餃子」だったが、今はコレが人気という「羽焼き餃子」は、円盤状の羽が見事で、こちらもユニークな逸品。羽が破れたりいびつになっていたりしないのも、同店のスゴ技を感じさせる。本体のギョーザは、水ギョーザのような厚めのもちもちした皮の中にしっかりと味がついたアンが閉じ込められていて、肉汁もジューシー。
ちなみに、通訳の店員さんオススメは、「茄子の四川風揚げ(880円)」なのだとか。
写真ですみません、お腹イッパイです
ご飯と一緒に食事をするのだとしたら、こうした基本メニューの方がいいかもしれない。もろもろ含めて、キニナルの回答3とさせていただく。
鉄系というよりも、楽しいお店という評価が多い同店
オーナー不在の中、「いろいろ調べて」という訳にはいかなかった今回の取材。それでも、同店の雰囲気がある程度伝わったのではないかと思う。
ガラス張りで宙に浮くウキウキ感、オーナー夫妻が描いた一枚の絵から伝わる温かさ、珍百景認定スポット、本格的でありながらちょっとユニークな料理…こうした要素がすべて詰まったのが、「食事をしながら幸せになれる店」、口福居なのかもしれない。
―終わり―
◆口福居(コーフジ)
神奈川県茅ヶ崎市南湖1-9-12LPビル1F
Tel 0467-86-4343
営業時間 11:00~15:00、17:00~22:00
年中無休
わいちゃん2さん
2015年06月11日 12時57分
残念ながら、現在は居ぬきの店内そのままで、インド料理屋になってます。
にゃんこさん
2013年01月27日 19時23分
この記事を読んでジオラマ見たさに行って気ました。味も良かったですよ。個人的にはこういう記事は大歓迎です!またよろしくお願いします。
ushinさん
2012年12月02日 17時55分
個人がなかなか門戸を開いてもらえない公的機関ならともかく、自分で見つけた近所のお店まで「・・・を調べてほしい、キニナル」なんて云うシステムだから、「そんなもん人に頼まないで自分で行ってみりゃいいだろ」って感想になるが、いっそのこと「・・・いうものがあります、皆さんに紹介してあげたい」という件もアリにした方がすっきりしないか? 鉄道模型については、確かにマニアックな鉄系の物件ではないので、自分も存在を聞いた事がなかったが、いかにもファミリーの趣味(特に欧米では家族そろって楽しむ点で、オタクのマニアックなホビーである日本との違い)という感じだと思う。おもしろい。