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とにかく怪しげで入りづらい野毛の「魂屋(そーるや)」に突撃!

ココがキニナル!

野毛に魂屋(そーるや)という居酒屋がありますが、入るのに勇気がいる店構えをしています。どんなお店なのかキニナル!(tokuさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

アイドル好きで親しみやすい店長の営む、隠れ家ならぬ「秘密基地的」居酒屋。一見さんでも居心地よくゆっくり過ごせる楽しい店だった!

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ライター:三浜 詩央

薄暗い店内へ・・・店主の素顔とお店の実体に迫る!



一歩足を踏み入れると、どこか異世界に来たような、不思議な空間が広がっていた。天井には洋楽・邦楽バンドのフライヤーやアニメのポスター、アイドルの写真などがびっしりとはられ、照明は店の最奥が見えないほど暗い。
 


ジャンルを問わないポスターの数々がびっしり
 

入店時の店内の様子。どことなく秘密基地のようだ


筆者と木下が到着した時には、カウンター席にお客さんが1人と、眠っている男の子が1人。店に2つあるモニターからは「ももクロ」のライブ映像が流れていた。
カウンターの向こう側からオーナーが「いらっしゃい」と顔を出す。突然の訪問にもかかわらず、快く取材を許可してくださった。
 


お一人でお店を切り盛りされている、オーナーの佐藤さん


筆者が偶然持ち歩いていた「はまれぽ.com」の書籍版を手渡すと、興味深そうに読んでくださった佐藤さん。「入りにくい・・・」と思わせるお店の雰囲気とは裏腹に、とても親しみやすいお人柄だ。「話しかけてくれないと自分からは話せないんですよ」という佐藤さんだが、ユーモアがあり、初来店の筆者と木下もすぐに打ち解けることができた。
 


眠っていたのは佐藤さんの息子さんだった


まずはお店の歴史について伺う。
生まれも育ちも野毛だという佐藤さんが「魂屋」を開店させたのは、13年前のこと。お店を出したきっかけは「流れ」だったそうだが、それまで野毛にある個人経営の飲食店で20年ほど修行をされていたという。独立されてから現在に至るまで、徐々に趣味で収集した雑貨やもらい物が増えていき、このような姿になった。あえて「入りにくい店」にしようと思っていた訳ではなく、「3年前に常連さんから入りにくいよ、と言われて初めて気が付いた」そうだ。

過去にはテレビ東京「アド街ック天国」や雑誌に取り上げられたこともあり、にぎわいをみせていたが、最近の客足は落ち着いているという。店先をにぎやかにしたり、アイドルの楽曲を流したりしているのは、少しでも多くの人に入店してもらいたいという想いを込めての工夫だが、写真だけ撮って去っていってしまう人が増えたらしい。無念。
 


「魂屋」はメニューも超個性的! 



お腹がすいていた筆者はさっそく料理をいただこうと「おすすめは?」と聞くと「おすすめなんてないよ~」と佐藤さん。ここで筆者の隣にいらした常連さんが、この店定番のメニューを教えてくれた。数あるメニューの中でも代表的なのは、「からあげ(550円)」「もつ煮(550円)」「ナチョナチョ(700円)」とのこと。

ナ、ナチョナチョ!? 一体どんな料理なのだろう・・・キニナル! のでさっそくオーダー。
 


これがナチョナチョ。キャベツの千切りが盛りもり!


「ナチョナチョ」というネーミングの由来を聞くと、もともとは「ナチョスじゃないナチョス」という名称で提供していたという。下からコーンフレーク、とろみのあるチーズ、オリジナルソース、キャベツの千切りが重ねられており、一番上にはたっぷりとマヨネーズが。ぱりぱりのコーンフレークと熱々のチーズの相性がよく、新しい組み合わせに目からウロコ。どこかで食べたことのあるような、初めて食べるような絶妙なソースの配合はヒミツとのこと。ボリューミーだがサラダ感覚でいただける一品だ。

さらに通常は金~日曜日しか提供していない「醤油ラーメン(650円)」も特別に作っていただいた。
 


普段はさらに味付け玉子とチャーシューが乗っている


週末限定のラーメンは、さっぱりとした醤油味で優しい味わい。ラーメンを提供し始めたきっかけは、佐藤さんご自身がラーメン好きだったから。ラーメンを始めたからといって、客が増えたということはないらしい。
 


週末は店先に出しているというのぼりには、どこか哀愁が
 

勢いよくラーメンをすする木下