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ポートサイド地区の高層マンションの下に燻製店がある理由は?

ココがキニナル!

ポートサイド地区の高層マンションの下でやっている「横浜燻製工房」という会社が気になります。なぜこの場所で?燻製の煙で苦情とか出ないのでしょうか?(のーりおさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

横浜燻製工房はポートサイド地区にある会社の社長が兼務しているため、この場所に作られた。煙は活性炭フィルターを使用しているのでほとんどなし!

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ライター:吉田 忍

舌の肥えた人が多い場所だからこそ



「燻製」というとどうしても北海道や長野といった地名が思い浮かぶ。

「例えば、北海道の燻製というと、もう、それだけでおいしそうに感じるので売れるんです。でも、横浜で燻製というと、地名は役に立たなくて、むしろ、東京も含めて本当に燻製の良し悪しが分かる舌の肥えた人たちが多いので、評価は厳しいんです。それが逆にやりがいになっていますね」と栗生さん。

横浜や東京で評価されたら、それは本物ということ。

「おかげさまで、味にうるさい人たちに美味いと言ってもらっています」

横浜燻製工房の燻製は、以前、はまれぽでも紹介した世界一のカクテルを作った「Bar Noble」の山田さんをはじめ、一流店のバーテンダーや料理人から支持されているのだ。

さらに、2009(平成21)年には日本中の食に関するバイヤーが集結する「第6回グルメ&ダイニングスタイルショ―」で行われた新製品コンテスト「フード部門」において、「お試用・海産物三種の燻製(鱈子・帆立・牡蠣)」が準大賞を受賞した。「プロに評価してもらえるのは、やはりうれしいです」と栗生さん。
 


一番のお勧めは「鱈子の燻製(2625 円)」
 

こちらもお勧めの「サーモンの燻製(2520円)」。小分けしやすいキューブカット


変わり種や、横浜の他企業とのコラボ燻製もある。
 


これは「豆腐の燻製(735円)」


豆腐は、まず水分をしっかり抜くことからはじめる。ゆっくりじわじわと極限まで水分を抜いた豆腐は、燻製の風味に負けない旨味を凝縮させる。これだけの手間をかけて、はじめておいしい燻製になるのだ。
 


はまれぽでも紹介した「岩井のゴマ油」「横浜醤油」とのコラボ(ゴマ油840円・醤油735円)




じっくりと煙が育てる味



ここで、実際に工房の中を案内していただく。美味しい物を作っている場所を見学するのは、ワクワクする。
 


燻製の工房は店舗内ではなく、サウスコート裏手の一軒家だった。
 

目立つ看板はないが、中と車に「横浜燻製工房」の文字が見える


工房の近くでもほとんど匂いがしない。聞くと、「匂いや煙が気になる」という声があったため、強力な活性炭フィルターを使用した煙突を設置しているのだそう。
 


活性炭フィルターが組み込まれた排気管


近隣のことを考慮して、この活性炭フィルターをさらに強力なものにする予定だとのこと。

工房の中に入ると、広めのキッチンといった風情で、壁の1面に木の扉が並んでいる。この木の扉が食材を煙で燻す「燻箱」。予想していたよりも小振りで、高さは1メートル80センチほど。
 


「企業秘密なんだけど、他所も撮ってるからいいよ」と撮影許可をいただいた


ステンレスなどいろいろな素材の燻箱を試したが、木は湿気や煙が液状になったタールをほどよく吸収してくれるので、おいしくてきれいな燻製ができるそう。

燻箱のサイズは、大きいと一気にたくさんできるが煙がうまく全体に回らないので、均一ではなくなるため、この大きさがベストだそう。

「最初は、初心者がよくやる一斗缶で初めて、段ボールなど良いと言われるものを次々試してきて、木の燻箱に電気を使う今の形にたどり着きました」と栗生さん。

燻箱は、接着剤や錆びる釘などを一切使わず作ることができる宮大工さんに頼んで作ってもらった。