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横浜にこんなすごい会社があった!Vol.8「日本唯一のハイエンドオーディオ機器専門メーカー・アキュフェーズ株式会社」

ココがキニナル!

横浜にこんなすごい会社があった! 第8回は日本唯一のハイエンドオーディオ機器専門メーカー「アキュフェーズ株式会社」をご紹介!

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ライター:吉田 忍

一切の妥協をしない製品


 
スピーカーを除いて(アキュフェーズは得意分野に特化するという方針からスピーカーを製造していない)CDプレーヤーとアンプ類で640万円というシステムで試聴させていただいた。
 


良い音よりも製品による差が分かるように設計されているという試聴ルーム

 
ここで筆者はオーディオの音という概念を変えられてしまった。
音が流れた瞬間から部屋の空気が変わったような気がした。音は空気の振動だが、心地よい音は空気を清浄に感じさせる。

演奏者のテクニックの細やかさが伝わり、ボーカルの息遣いまでもが伝わってくる(息遣いが聞こえるのではなく感じるのだ)。弦楽器は弦の揺れが空気に伝わり、管楽器は空気が管を通って音を作っているのだということをリアルに感じる。
 


現在アキュフェーズ最高峰のプリアンプC-3800(170万円)

 
その音は鳥肌がたつほどだが、高級オーディオ機器に必要なものはそれだけではない。機器の操作感や質感がまたすばらしい。

アキュフェーズ独自特許のアナログ処理によるAAVA方式というボリュームコントロールは、性能、音質上の諸問題をすべて解決したという性能面だけではなく、操作感にもこだわっている。
昔のオーディオ同様にMINからMAXまで目盛がついていて、ダイヤルの指針の位置で音の大きさを調整できる。回すときのちょうど良い重さや質感もすばらしい。
 


ボリュームダイヤルには現代のオーディオにはほとんど見られない目盛がついている

 
このようなパーツはプラスチックにアルミを被せて高級感を出しているものが多いが、アキュフェーズではアルミを削り出しで作っている。このダイヤルとセンサー機構部分だけでも普及品のアンプが買えるほどの原価だという。手触りや操作感に関しても妥協などみじんもないのだ。
 


このパーツだけでも普及品のアンプほどの価格という贅沢なもの
 

新製品に使用されるアルミ削り出しのボリュームダイヤルを見せてくれた技術部の伊東さん

 
製品は大量生産ではなく、完全手作業で組み立てられている。1日の生産台数はわずか20台程度で年間およそ5000台を生産している。ベルトコンベヤーのスピードに合わせて組み立てるのではなく、各担当者が納得のいく作業を終了したら次に送る。
 


スピード優先ではなく、完璧な作業を終えて送られていくシステム

 
そして、完成した製品は抜き取り検査ではなく全品検査が細かく行われる。
 


振動による不良個所チェックは心臓ペースメーカー検査用の機器を使うという厳密さ

 
筐体内(きょうたいない)のパーツとコードの位置関係がわずかなひずみの原因になるので、完成後にコード位置の微妙な調整も行う。
 


束ねたコードの位置、数ミリで発生する小さなひずみをオシロスコープで計り調整する