ネタバレ注意! 生「タカ&ユージ」が登場する『さらば あぶない刑事』の舞台挨拶の様子と本作登場のロケ地を早速レポート!
ココがキニナル!
『さらば あぶない刑事』公開初日舞台挨拶で舘ひろしさんや柴田恭兵さんなど出演者たちと監督が30年間の思いを語った。本作のロケ地もレポート
ライター:永田 ミナミ
泣かないで(つづき)
ドアが開き、歓声のなかをまずは浅野温子さんが登場
続いて仲村トオルさん、木の実ナナさん、ベンガルさん、菜々緒さん
伊藤洋三郎さん、長谷部香苗さん、村川透監督が観客とハイタッチしながら登場
そして一拍おいて、タカとユージの登場を告げるアナウンスとともに2人が現れた
横浜を横浜たらしめた存在のひとつと言っても過言ではない2人の名刑事の登場に、劇場はさらに大きな歓声に包まれた。
2人にハイタッチを求める手もさらにいろいろな方向からのびてくる
全員が舞台上にそろうと歓声のなか、キャノン砲から金銀の紙吹雪が発射された
そして「鷹山俊樹をやっております、舘ひろしです」と挨拶する舘さんの素敵な声
「いまのキャノン砲で木の実ナナさんが心臓麻痺になるんじゃないかと」と笑いを誘って舞台挨拶はスタート。続いて司会者が大下勇次こと柴田恭兵さんを紹介すると「どうもありがとう。タカとユージは若かったでしょうか」と客席に問いかけ、ランニングマンのステップを軽快に踏んでみせた。
再び笑いに包まれる客席。舞台上の舘さんも菜々緒さんも楽しそうに笑う
浅野温子さんは「舘さんと恭平さんが通路を歩いてくるのを見て大人になったなと」
「昔だったら1時間くらいみなさんにファンサービスをして、絶対にあそこから動かなかったのに、いまはちゃんと時間を考えてこちら(舞台)のほうに来た」と言い、またも笑いが包む。
続いて仲村トオルさんは「ええと、出世をしたわりに活躍しないという難しい役を、魂を込めて演じさせていただきました」と挨拶。
客席の反応は、舞台上のみなさんの表情を見ればよく分かるだろう
「最後のあぶない刑事の最後の舞台挨拶という寂しさと、みなさんに観ていただいた感動とが押し寄せてきて本当に泣きそうなんですけど、いま僕の心のなかでは、僕のためだけに舘さんが『泣かないで』を歌ってくれています」と仲村さんが話すと「くだらないよ(笑)」と切り返す舘さん。
港署捜査課の息の合ったやりとりはドラマや映画のアドリブそのままの小気味よさ
そうは言うけれど劇中、課長室の本棚には『BLACK RAIN』も並んでいた。確かにあまり派手な活躍は見られなかったが、町田透課長にはきっとハードボイルド的側面かハードボイルドを志向する一面があるのかもしれない。
その後、全員の挨拶が終わり、今回の作品について司会者からのいくつかの質問に答えたあと、ステージに巨大なボードが登場。ボードには『さらば あぶない刑事』公開に向けて期間限定で開設された公式ファンクラブで募集したメッセージがたくさん貼られていた。
すると、それまで笑いの絶えなかった舞台上にふいに静かな時間が流れはじめた
ボードの前のメッセージを読みはじめるキャストと監督の横で、司会者が神奈川県にお住いの40代女性のメッセージを紹介した。
「初めて港署と出会ったのは中学生のとき。初めて観た映画も『あぶない刑事』でした。まだビデオの時代には、テープが擦り切れて見られなくなるほど観ました。ストーリーはこれで最後かもしれませんが、いつまでも永遠に、港署を愛しています」
さらにもうひとつ、母子2世代でファンという福井県の20代女性のメッセージも紹介し、舘さんにコメントを求めると「みなさん本当に暖かくて、感激しています。ありがとうございます」と答える声は少し涙をふくんでいるようにも聞こえた。
続いて柴田さんは、マイクを構えて少し黙り「泣きそうです」とつぶやき笑顔を見せた
するとすかさず舘さんが「泣かないで♫」と歌って場を和ませる息の合ったバディぶり
ファンの熱い思いで埋め尽くされたボードが舞台袖に運ばれ、フォトセッションのために用意された、シャンパングラスをのせたテーブルが運び込まれた。最初のTVドラマシリーズがはじまった1986(昭和61)年につくられた30年物のシャンパンだという。
いかにも『あぶない刑事』らしい粋な演出で、30年間に乾杯
タカとユージにさよなら、いや「さらば」を言わなければいけないなんて
とってもさびしいけれど「泣くなよ絶対」と言われたからには、ただただありがとう