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鎌倉市が「家庭ごみ」の収集を有料化にした理由は?

ココがキニナル!

鎌倉市の家庭ごみ収集が有料はビックリ!税金は払ってるのに、なぜ有料に? いくら? 不法投棄は増えない? 観光客は?(タロー先生さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

鎌倉市内では現在、ごみ焼却場が1ヶ所しか稼働しておらず、有料化の目的は「ごみの減量」。収益は新しく建設される焼却場の費用の一部になる

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ライター:藤井 涼子

「ごみ有料化」で集まったお金の使い道は?



そもそも、なぜごみ収集を有料にしたのか? その理由を尋ねてみた。

鎌倉市では、これまで今泉クリーンセンター(同市今泉)と名越クリーンセンター(同市大町)の2ヶ所のごみ焼却施設があったそう。しかし老朽化が進み、2014(平成26)年度末に、今泉クリーンセンターが焼却を停止。鎌倉市のごみ焼却を一手に行うことになった名越クリーンセンターも老朽化の問題は避けられず、「基幹的設備改良工事」を実施して延命化に取り組みながら、なんとか運営しているのが現状だという。
 


鎌倉市で唯一稼働しているごみ処理場(鎌倉市ホームページより)
 

処理場が1施設になったことで、ごみの減量化が急務となった。また、1施設ではごみ処理に限界がるため、新たな焼却施設の建設に必要な資金の一部とするために、ごみ収集を有料化することになったという。
 


「あくまでも有料化の第一目的はごみの減量化」と谷田さん
 

ごみ有料化にして約1年が過ぎたところだが、年間の収入見込みは約3億5000万円。そのうち、指定収集袋の作成や保管など経費に約1億円、残りは2億5000万円が収入となるという。

新しい焼却施設には、80~120億円の費用がかかると言われているそう。もちろん、ごみ有料化による収益だけではまかなえないが、建設費の一部としては使われることになる。建設予定地は現在、候補地の住民の方の意見も聞きながら協議中とのこと。

ごみ減量化の成果については、当初の目標は「対前年比8%の減量」としていたそうだが、1年経ち結果をみると毎月約15~16%のごみが減ったという。
 


市が発行している「鎌倉ごみ減量化通信」
 

「ほかの市区町村でごみ有料化に取り組んでいるところでは、1年目はごみが減量しても、その後にまた増加するというリバウンドが起きることもある、と聞いているので、これからの取り組みも重要になってきます」とのこと。

「広報紙やホームページで取り組みを発信していったり、地域の町内会と連携を取ったりしながら、さまざまな方法を使ってごみを減らしていく」と谷田さん。

また「ごみ有料化の第一目標はごみの減量化であって、下水道のように『より多く使った人が、より多く負担する』という考え方で実施しています。そのため、新しい焼却場ができたからといって、ごみ有料化が無くなるということはありません」とのことだった。
 


「ごみを多く出す人は、多く金額を負担する」という考え