サイプレス上野とロベルト吉野を徹底解剖!
ココがキニナル!
ヒップホップユニットの「サイプレス上野とロベルト吉野」ってどんな人?
ライター:桐生 由美子
度肝を抜かれるパフォーマンスがウリだった時代(続き)
―ところで、昔はそうとうハチャメチャなライブをやっていたと聞きましたが?
ロ吉:あははは…。タバスコ飲んだり、叩き合いをしたり、ロケット花火をやったり…。
サ上:興奮しすぎて観客にダイブしたり、友だちが釣った魚が飛んできたり、2階から飛び降りたり…。
若い頃は体育会系のノリでした。
―ケガしたこともあるのでは?
ロ吉:気絶したことありますね。ふたりの叩き合いで(笑)
サ上:ターンテーブルの突起がおでこに刺さっちゃって、額から血を流しながらライブを続けていたことがありました。
観客は騒いでいたけど自分は気付いてなくて。
―すごい…。最近はやっていないんですか?
サ上:今はパフォーマンスだけでなく音楽を聴いてくれる人も増えたので、ちゃんとやろうと思います。
昔は俺らを印象付けるためにやっていたようなところがありますね。
ロ吉:ケガをしないダイブのやり方や、かっこいい血の流し方も覚えましたし(笑)
―そ、そういう問題(笑)?
サ上:あははは…。そういう問題です。
昔のライブにて①
昔のライブにて②
サ上さんの歌には「ヨコハマ」フレーズもたくさん!
トレードマークのマスク、「実はけっこう暑い…」とロ吉さん
「子どもの頃からドリームランドが俺らのたまり場でした」
―いつ頃からヒップホップに興味を持ったんですか?
サ上:小6です。当時よく見てた『元気が出るテレビ』のダンス甲子園のバックで流れてた曲がかっこよくて、「お?この曲なんだ?ヒップホップって何だ?」って興味を持ったのが最初です。その後ヒップホップは、団地出身の貧困層みたいなやつらも活躍してるって知って、「俺たちもドリームハイツから這い上がろうぜ!」みたいなノリになったのを覚えてます。
―どんな子ども時代でしたか?
サ上:ドリームランドがあった頃は、入り口や駐車場が仲間のたまり場でした。客にとっては迷惑だったでしょうね(笑)
金髪の中学生が座り込んでたり、スケボーやって騒いだりしていたわけですから。
ロ吉:ドリームランドの近くにある坂を、スケボーで1回も止まらずに滑ったりしてましたね(笑)
とにかくやんちゃ坊主って感じだったんです。暴走族ではないですよ。スケボーですし(笑)
―今もドリームハイツに住んでいるんですか?
サ上:はい。実家とは別の部屋を借りて、友だちと住んでます。
ロ吉:今は日吉に住んでいます。
―ドリームランドが閉館になったときの気持ちは?
サ上:ショックでしたね…。(一瞬目を伏せて…)でも今思うと、あの閉館が俺らの転機になった気がします。ドリームランドに併設された駐車場とドリーム銀座っていう商店街が、俺らのたまり場だったんで、行けば必ず仲間がいました。
でも取り壊されて柵ができちゃって、いつもと違う感じになってたまり場がなくなって…。次の遊び場をつくるっていう感じで、音楽にのめり込んでいった気がします。ドリームランドがそのままあったら、音楽をやっていなかったかもしれないですね。
思い出がいっぱい詰まったドリームランド
ドリームランド最終日に仲間と書いた寄せ書き